2,000フォロワーのアカウントを、自分の手で消した話
ある日、人類が滅亡したと思った。
毎日のように届いていたスキの通知。
コメントの返信。
それが、ある朝を境にピタッと止まった。
無音。完全な無音。
最初は「みんな忙しいのかな」と思った。
次の日も無音。その次の日も無音。
そこでようやく気づく。
滅亡したのは人類じゃない。
私だ。
順調だった、はずだった
当時のアカウントはフォロワー2,000人。
書いていたのは、
noteのノウハウ記事、筋トレ記事、
それからネタ記事。
雑多といえば雑多だが、
なかでも『noteノウハウ』がありがたいことにかなり読まれていた。
「note攻略法、教えます」みたいな顔をして、
それなりにウケていたのだ。
投稿すればスキがつく。
コメントがもらえる。
新しい人がフォローしてくれる。
発信って楽しいな、と素直に思える、
いい時期だった。
だからこそ、ある日の『無音』は異常だった。
存在ごと消された
不安になって、自分のアカウントを検索してみた。
出てこない。
何度打ち直しても、出てこない。
自分のページを開けば投稿はちゃんとある。
自分には、普通に見えている。
なのに外から検索すると、
この世に存在しないことになっている。
スキやコメントの通知も来ない。
ビューも激減。リアクションも激減。
透明人間にされた、と思った。
声は出せる。手も動く。でも誰にも見えていない。
叫んでも誰にも届かない。
世界の側から、そっと存在を消されていた。
これが『シャドウバン』か、と理解するのに、
そう時間はかからなかった。
犯人は、自分だった
で、原因である。
心当たりは、あった。
むしろ、バッチリあった。
リーチを伸ばしたくて、
投稿にタグを盛りまくっていたのだ。
それも、記事の内容とは関係ない、
でも『自分には関係ある』みたいな、
よくわからない理屈のタグを大量に。
たぶんシステムから見れば、
これはスパムそのものだったのだろう。
リーチを増やそうとした工夫が、
リーチをゼロにした。
良かれと思ってやっていたことが、
そのまま死因になっていた。
ここで思い出してほしい。
私は『noteノウハウ』で読まれていた人間である。
note攻略法を語る顔をしておきながら、
note運営に一番嫌われる動きを、
誰よりも熱心にやっていた。
医者の不養生どころではない。
攻略本を書きながら、
自分だけバッドエンドに突っ込んでいた。
人類は滅亡していなかった。
自分で自分を埋葬していただけだった。
「まあ、ええか」
正直、1ヶ月くらい落ち込んだ。
運営に問い合わせ、回復を待った。
でも調べてみると、
シャドウバンからの生還はなかなか険しいらしい。
そして同じ頃、別のことも考えていた。
ノウハウも筋トレもネタも雑多に書いてきたけれど、
そろそろ、書くものを絞りたい。
腰を据えて、ITエンジニアとしての発信をやりたい。
そういう気持ちが芽生えていた。
看板が雑多に固まりすぎて、
新しい方向に舵を切りづらくなっていたのだ。
2,000フォロワー…。
普通なら手放せない資産だ。
……まあ、ええか。
そう思えた瞬間、わりとあっさり消した。
シャドウバンは痛かったが、おかげで『リセットしていい理由』が一個できた、とすら思った。
損切りは、早いほうがいい。
今に至る
そして、新しいアカウントで、
またゼロから始めた。
今度はタグを盛らない。
記事に本当に関係あるものだけ、適正に。
あれだけ痛い目を見たのだから、
さすがに学習した。
おかげさまで、今は500フォロワーまで戻ってきた。
2,000には程遠い。
でも、この500は『自分で自分を埋葬しない運用』で積み上げた500だ。
前より、ずっと健全な土台の上に立っている気がする。
数字は資産だ。
それは間違いない。
でも、数字に執着しすぎると判断を誤る。
手放せたから、書きたいものが書けるようになった。
透明人間になった経験は、
悪くない授業料だったと思っている。
……。
でも、タグは、ほどほどに。
それだけは、声を大にして言いたい。
