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Story is King

    中川千英子(脚本家)

    二年ほど前に読んだ『ピクサー流 創造するちから』という本をざっと読み返してみました。
    ピクサーでは『トイ・ストーリー』の制作をきっかけに、
    「物語が一番偉い(Story is King)」
    という言葉がスローガンになったそうです。
    アニメーション技術のレベル向上よりも、関連グッズの販売のチャンスよりも、何より重視されるべきはストーリー!ということですね。
    この本の中では、「かつて著者が制作したアニメが、レンダリング時間を考慮せずに映像のレベルを上げ過ぎたため、カラー作品なのに一部が白黒のワイヤーフレームのままプレミア上映することになった」というエピソードも紹介されているんですが、なんとこの時、観客のほとんどはストーリーに入り込んでいたため、映像が未完成なことに気づかなかったそうです。まさに、Story is King!

    そして、もう一つ繰り返し唱えられている言葉は、
    「プロセスを信じよ(Trust The Process)」
    著者で、ピクサー・アニメーション、ディズニー・アニメーション社長のエド・キャットムル曰く、

    さまざまな要素が絡むクリエイティブな作業には、必ず困難や失敗がついてくるが、「プロセス」を信じて進めば切り抜けられると信じていい、そういう意味だ。よくある楽観的な言葉(「諦めないで頑張れ!」)とたいして変わらないのだが、ピクサーでは他の映画スタジオとはまったく異なるプロセスをとっているため、実のところ効果的だと感じていた。アーティストには「遊び」を、監督には権限を与え、社員の問題解決能力を信頼する会社である。

    とのこと。
    アーティストには「遊び」を、監督には権限を与え、社員の問題解能力を信頼する会社ですって!! 最高過ぎでは??
    ……と、この本を通してピクサーに憧れまくっていたら、『トイ・ストーリー』等の監督で、ピクサー・アニメーション、ディズニー・アニメーションのCCOだったジョン・ラセターが去年、セクハラ問題で退職。
    「実は、女性差別のある会社」という記事も出たりして、ガッカリ。
    その事だけで、これまでの作品のすばらしさが失われてしまうわけではないけれど、「エルドラドなんて、どこにもないってことか……」と、かなり悲しい気持ちにはなりました。

    それでもやっぱり、Story is Kingって言葉は最高だと思う。私もスローガンにしよう。

    #日記 #エッセイ #コラム #コンテンツ会議 #アニメ #ピクサー #ディズニー
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    脚本、小説のオンラインコンサルを行っていますので、よろしければ。

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    Twitterアカウント @chiezo2222

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    脚本家/いしかわ観光大使(金沢市出身)/清泉女子大卒/芦沢俊郎シナリオ塾で作劇を学ぶ 主な作品:小説「ブルーボーイ事件」、ドラマ「晩酌の流儀4」、めちゃコミック「サレ妻とサレ夫」、映画「10万分の1」(東京国際映画祭特別招待作品)、朝ドラノベライズ「らんまん」、落語台本等

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