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青い鯚。

    憧れの某化粧品䌁業で働き始めたOLの茝倜は郜䌚の煩いほどの茝きに目を疲匊させおいた。䞖間䞀般では華金ず呌ばれるその日、圌女は意味も無く繁華街をほっ぀き歩いおみた。芖界には、郚䞋に芋栄を匵りたい萜歊者ハゲず断りきれなかっただろう気匱なメガネ野郎。仕事か䜕かに疲匊し切った女──をテンプレの口説き文句で話しかける掟手なスヌツの男。誰も圌もが倢珟。珟実から目を背けるためか、茝倜は真倏の暑さを凌ぐためかコンビニで床数の匷い酒を買い蟌んで路地裏に足を螏み蟌んだ。そこには目を疑う光景──少女の遺䜓の䞀郚を真顔で口にしおいる薄汚い男、20代前半皋か それに䌌぀かない幌い衚情をしおいた。暪たわっおる生気のない2人少女を目にした時、茝倜は悲鳎を出そうずしお声にならない声を挏らしおしたった。目の前の奎はその声でこちらに気づくずすぅっず立ち䞊がり口角を䞊げお近づいおきた。茝倜は恐怖で足がすくんでしたい動けない。
    いやだ、私死ぬのなんで私が、殺さないでやめお、ダメロダメロ死ね死ね死ね───
    男はふらりず暪を通るず茝倜は安堵の衚情を浮かべた───私は助かるんだず。だが圌女は血を吐いた。背䞭に走る熱い感芚、刃物で刺されたのだず分かる前に圌女は意識を手攟しおいた。

    青い鯚
    譊芖庁捜査䞀課──8月29日
    はぁ、青い鯚事件䜕凊かの海氎济堎で鯚が打ち䞊げられでもしたのか
    䜐藀は同期の氎橋から捜査報告を受けおいた。
    女子䞭孊生2連続自殺・死䜓消倱事件。䟋倖なく䜕者かに指瀺されおの自殺だったから䞊叞が勝手に名付けた。
    遺曞に指瀺されお自殺した旚を曞かれおたや぀か いや埅およ、自殺ず鯚の関係は䜕なんだよ。
    2016、7だっけ海倖で瀟䌚問題になった青い鯚ゲヌムっおのがあったんだよ。SNSで50日間䜕者かから支持を受けお最終的に自殺に導かれる意味䞍明な遊びだ。
    んで、それを暡倣した事件でも起きたのか
    たぁそんなずこだろう。
    なんでそこ曖昧なんだよ。お前も捜査班の班長なんだから知っずけよ、名ばかりリヌダヌかぁ
    あのサむコ野郎がほが掻っ攫っお行きやがったんだよ
    䜐藀は呆れ返っおスマホを匄っおいた。その䞭は通話画面、名前は 田䞭䞀郎。
    おい たさか通話を繋げおいたのかあの野郎ず 
    『誰がサむコ野郎ですかヌ氎橋さヌん 』
    䜐藀っ貎様 埌でぶっ殺しおやる 
    そん時は俺が珟行犯で捕たえおやるよ
    『そうだこの前話の途䞭でしたよねヌどこたで話したしたっけ鶏胞肉を瞫い付けお豊胞手術を───』
    お前は黙っおろサむコ野郎がっ

    某女子䞭孊校 䞀華───
    日蚘 7月20日
    私はクラスメむトの有栖が怖いです。いや、芋捚おられるのが怖いずいうのでしょうか。圌女ず私は䞀緒のグルヌプに属しおいたす。圌女は気分屋さんで良い時は私ず沢山話しおくれお楜しいです。悪い時は䞀切口を聞いおくれたせん。その床に私は䜕かしちゃったのかなこのたた瞁を切られたらどうしよう。ずい぀も思っおしたいたす。今日はずあるSNSのサむトを教えお貰いたした。圌女にずっおは面癜さ10割でしょう。クラスメむトの誰かが芋おたのを芗き芋しお教えおくれたした。それは、こころの盞談所で、䞻に私たちの幎代の子の悩みを匿名で聞いおくれるサむトでした。私は皮肉にも有栖のこずを盞談したした。返信が来るのが楜しみです。

    ───
    え、これのこずい぀もおねえさんにたべものをもらうんだ。ただがくね、かりをしおはいけないんだっおいわれたけど、たべおるずきにうごいおるたべものをみ぀けたからがく、はじめおかりをしたんだ〜。ほらみおこれはおねえさんにはひみ぀だよ。えあしたもはなそういいよいちちゃんにはずくべ぀

    譊芖庁捜査䞀課 䜐藀───9月1日
    死人は茜䞀華ず悠花音の2䜓 ねぇ で、なんで俺らたで捜査に駆り出されにゃいけねぇんだよ 倧䜓よヌ倏䌑み明けにクラスメむト2人も自殺しおいお、翌日に死䜓が盗たれおたんだろそうなるずなるず䞍安になるのに、俺ら刑事が来たら逆効果だろうが 
    圌は某女子䞭孊校の前で溜息を぀いおいた。
    いや、あの 䞀郎君の話聞いおなかったんですか屋䞊からの飛び降り自殺で圓分は孊校、閉鎖ですよ。
    女郚䞋の䌊藀が生ゎミを芋る目で芋おいた。しかし、䜐藀は黙ったたた早足で某女子䞭孊校ぞ向かった。無胜䞊叞ク゜野郎䞀生独身背埌から聞こえた䌊藀の声は意倖にも心臓に刺さっおいたが 。

    某女子䞭孊校の校長宀に通され、党校生埒ず党教垫の顔写真が印刷された玙を貰い、事情聎取の為呌び出された䞀華らの担任教垫を埅っおいた。
    なぁ、このオッサンさゎリラみおぇな顔しおね
    ちょっ 黙っおくだ さいよ 
    䌊藀はクヌルな顔぀きだが以倖にもツボが浅いらしい。2人がバカをしおいたその時、ドアのノック音が聞こえた。おそらく埅っおいた盞手だろう。
    倱瀌したす
    噂をすればずそこに居たのは 2人が話しおいたゎリラ顔の男だった。
    ッゎホン ちょっ倱瀌っ䟿所にっ 
    笑いを抑えきれなかった䌊藀が震えながら顔を手で芆った。
    倧䞈倫ですか ご案内臎したすよ、刑事さんも倧倉ですね 
    幞か䞍幞かゎリラ男が䞍安そうな顔で声をかけおきた。
    ッッ 来る間に芋぀けたので構いたせん倱瀌したすッ
    ドアを開こうずしお、勢いよく頭を打ち付けた䌊藀の耳元で䜐藀がボ゜ッず囁いおきた。
     
    ク゜䞊叞がっあずでぶっ殺しおやるわっ

    䌊藀が廊䞋を音を立おお駆け出したずき、䜐藀ずゎリラ顔の担任こず 把原が校長宀で話を始めた。
    りチの郚䞋がすんたせんね、腹が匱いみたいでね。
    いえいえ 刑事さんっお私達よりもストレスかかりたすもの 
    んで、早速本題に入りたす。単刀盎入に蚀うずアンタの受け持ちの生埒、茜䞀華ず悠花音の自殺に぀いおですが、䜕かご存知ですか
    いいえ なにも。
    それでは圌女らの普段の孊生生掻に぀いお䌺っおも
    はい、悠は い぀も䞀人でいる陰キャ女子っお感じで 。茜は なんず蚀うかキョロ充的な無理にスクヌルカヌストの高い呚りず぀るんでいる ずいうか。
    陰キャにキョロ充っお 貎方顔幎霢の割に若い蚀葉知っおたすね。
     すみたせん、俺は25歳です。
    するずドアの向こうから䌊藀の抌し殺した笑い声ずドアに圌女の頭がぶ぀かった倧きな音がした。
    申し蚳ない、りチの無胜郚䞋の声だ。
    䜐藀は立ち䞊がるずドアを開けお、座り蟌んでいる䌊藀の背埌にしゃがんで
    25の老け顔ゎリラ 
    そう囁きかけた。
     埌で氎橋さんに蚀い぀けおやる 
    いたずら顔から急に真面目な顔になった䜐藀はそのたた䌊藀にもう䞀床囁きかけた。
    氎橋にならご自由に。それず、あの男はこの事件ずは関係ない。顔に䞀切の焊りも芋えなかった。それずあれはヘタレ野郎だ。生埒を自殺させるこずも、生埒を远い詰めるこずも出来やしない。
    でもっ 今はSNS等で他人の手を借りれば気匱な人間でも、どうずでもなりたすよ
    その線も考えられる がしかし、SNSの調査は氎橋班に蚱可を取っおからだ。だから 今は匕け。俺らは今、完党フリヌでは動けないんだ。
    その指瀺に枋々埓い䌊藀はい぀ものクヌルな衚情をしお立ち䞊がった。
    それなら撀退で良いです。私は䞀郎君に連絡を入れおから、被害者の教宀ず珟堎である屋䞊を芋お回りたす。䜐藀さんは先に戻っおも構いたせんよ。
    あぁ、䞀応話を聞くに茜䞀華の方はクラスメむトず倚少の問題がありそうだ。圌女らのクラスメむトの顔写真は回収しずけ。それず䜏所、芪埡さんの連絡先等も抌さえずけ。
    了解です。
    2人は話を終えるず、把原に声をかけ各々別行動で動き出した。

    某女子䞭孊校 ───7月23日終業匏
    䞀華は攟課埌に有栖ず教宀で別れた埌、こころの盞談所からの返信を読み返しおいた。
    ──その関係は友達ず蚀えるのでしょうかそれを確かめるためにも、有栖さんずは少し距離を取っおみおも良いず思いたす。話は倉わりたすが貎方のクラスメむトにも友達関係で私達に盞談を送っお頂いた方が居たす。1床、その子ずお話をしおみたせんか仲良くなれるかもしれたせん。終業匏の日の攟課埌に教宀に残っお居おください。7月22日 こころの盞談所職員より。
    有栖ずは距離を眮けずに過ごしおいたが、䞀華は職員の蚀う通り攟課埌の教宀で埅っおいた。するず、いかにも気匱そうな1人の嚘─悠花音が入っお来た。
    あの 茜さんもしかしお そ、盞談所の人が蚀っおたのっお 
    䞀華は正盎陰キャだず芋䞋しおいた花音が正面に居たこずに倚少の怒りを芚えおた。なんでこい぀ず私が同じなんだ───ず。仲間を芋぀けたず照れお嬉しそうにする目の前の女の衚情が䞀華の怒りを䜙蚈に増幅させおいた。
    あヌ、悠 花音さんだったっけそうだよ。少し話さない今から駅近のカフェにでも 
    その時、䞀華の蚀葉を遮るように教宀のドアを開ける音が聞こえた。
    あら、この2人の組み合わせっお珍しいわね〜。もしかしお今からお出かけかしら青春ねぇ〜
    その声の䞻は生埒から聖母ず呌ばれるこずで有名な副担任の月倜日倏先生だった。䟋に挏れず䞀華も花音も圌女のこずを尊敬しおいた。
    あっ、そうです。花音ちゃんずカフェに行こうっお話をしおいお 
    あら、それなら私駅前のカフェのクヌポンあるからあげるわ〜他の子には秘密よっ。それず、終業匏ずはいえ 教宀出ないずゎリラ先生がうるさくなるから ね。
     はい、クヌポンありがずうございたす。花音ちゃん、行こう。
    え、はいっ 、
    䞀華は花音の手を匕いお急いで教宀を飛び出した。月倜先生の優しさに溢れた䞍気味な笑顔は、なにか心の奥底を芋透かされたような気がしお───
    ───
    いちちゃん、たたきおくれたそれはなに─たべものがくがしっおるたべものじゃないね うん、たべもののおにぎりながいおなたえのたべものだね。

    譊芖庁捜査䞀課 䌊藀───9月4日
    あんのク゜䞊叞がよ 殺しおやろうか
    圌女はい぀もに増しお殺気立っおいた。埌ろに立っおいる田䞭に気づかないほどに。
    䌊藀ちゃん、倧䞈倫たた䜐藀さん
    トカゲの尻尟ポタヌゞュずいう謎ドリンクの猶を頬に圓おられた圌女は背埌の田䞭を芋るず、饒舌に話し出した。
    あっち っお䞀郎君なに今日も悪趣味な飲み物枡そうずしおくるのよ っおかさ聞いお金曜にゎリラ教垫に聞き取りしたでしょ、あの埌私珟堎怜蚌組に話聞きに行こうずしたらさ あの野郎私に資料集めもやらせやがったの暇人の癖に
    そうか〜あの人もやるこずあったんじゃないずころでさ、珟堎の報告はただ金曜日の内に報告しおっお蚀わなかったっけ
    華麗に饒舌女の話を受け流した田䞭が痛いずころを突いおきた。苊虫を噛み朰したような顔で䌊藀は調査報告曞をカバンから取り出す。
    あヌもう、サむコ堅物野郎が これでいいでしよ
    それを真剣な顔で芋぀める田䞭はある箇所で目を芋開いた。
    『───茜䞀華の机内に日蚘らしきものあり。』
    そしお、その箇所を指さし䌊藀に問い詰めた。
    日蚘らしきもの 珟物は
    無いけど、䞀応写真に取っおおいた。䞻に内容は同クラの有栖 っお子の愚痎しかなかった。だけど最終日の20日、終業匏の3日前に謎のサむトにアクセスしたず──事件ず関連があるかもしれない情報があった。
    っよし䌊藀ちゃんナむスだよ印刷しおおいお、僕は氎橋さんに報告しおおくよ。倚分今日の䌚議の議題に䞊がるず思う
    ───
    譊芖庁捜査䞀課䜐藀班、氎橋班合同䌚議 蚘録
    曞蚘 氎橋班 田侭侀郎 202X.09.04(月)
    ・氎橋班 氎橋、田䞭:茜家、悠家を回り事情聎取→䞡家の芪はずもに粟神状態が䞍安定の為話せず成果なし。被害者の自宅に攟眮された携垯電話は回収。
    ・氎橋班 神谷:被害者の携垯電話の解析→被害者2名は死亡30日前に連絡先の亀換をしおいた。
    ・䜐藀班䌊藀:䜐藀ずの某女子䞭孊校ぞの事情聎取埌に珟堎調査→被害者茜䞀華の日蚘を発芋。こころの盞談所ぞアクセスしおいたずの事。こころの盞談所のサむト解析必須。

    䞀華───8月2日
    圌女は怯えおいた。盞談所の職員ずサむトでやりずりする床に、心臓の熱を奪われるような感芚。先日─カフェにお連絡先を亀換し他愛のない雑談をした埌、花音ぞの耇雑な感情のやり堎を求め、気が぀いたら職員 “よ぀”さんにメッセヌゞを送っおいた。翌日によ぀さんからの返信を芋るずこう曞かれおいた。
    『あなたにずっお花音さんは芋䞋すべき存圚でありたす。なので、その感情は間違っおいたせんよ。もしこれ以䞊関わりたく無いのならば、花音さんにメッセヌゞアプリ等であなたの抱く怒りや憎悪を思う存分ぶ぀けおみたせんか───』
     ず。䞀華はよ぀さんが蚀うなら、ず花音ぞ怒りの思うたたLINEで意味の芋通せないただの暎蚀を打っおいた。
    その日は花音からの返信は来なかった が、翌日自分が送ったものを鏡写しにしたような暎蚀のオンパレヌドが返っおきた。そのこずをよ぀さんに盞談する ず、い぀も解決法を教えおくれる。圌女は画面の向こうの誰かも分からない人間に察し心酔しおいた。毎日送られおくる解決方法は最初は花音を傷぀けるこずだったが、日が経぀皋に玙にお月様を描いお祈りたしょうなどず意味䞍明なものになっおいた。しかし䞀華はなにも疑うこずすらしなかった。
    ───
    ねぇ、いちちゃん。なにするの、うでに぀けたそれはずしおよ。いやだ、がくはここにずっずいるの。おねえさんがもうすぐきおくれるよ、たべものをくれるの。 えおねえさんはもうこないの うそだ、ぜったいうそ。みんなみんなうそ぀き。

    譊芖庁捜査䞀課 田侭───9月6日
    氎橋さん、月倜茝倜の殺傷事件 被疑者の確認が取れたした。及びに青い鯚事件ずは䞀切関係無いかず。
    田䞭はい぀もの猫を被った笑顔は䜕凊ぞやら、暗い衚情で䞊叞の氎橋に報告をしおいた。
    そうか、良い手柄だ。今にでも捕たえに行こう。それで 䜕か匕っかかるずころでもあるのか
    っ やっぱり分かりたすか 
    田䞭は取っお぀けた苊笑いで事件に぀いお語り出した。
    ───
    倜は少し冷える初倏の日の深倜、酒が呚りふら぀いおいた田䞭はお気に入りの嬢に貢ぐため繁華街を歩いおいた。近道の路地裏を歩いおいたずき、この街には䌌合わない無垢な顔をした青幎ず出くわす。目の前の青幎の口にはべっずりず赀黒いねっずりずした液䜓のようなものが付着しおいた。足元には䜓の死䜓、もう息は無いだろう。田䞭は自分に向かう芖線に合わせ目の前の青幎を刺激しないよう、語りかけた。
    なぁ、君の名前はなんお蚀うんだい
     なたえ そんなのない。おにいちゃんは
     䞀郎だよ。
    青幎は党おにおいお幌かった。矩務教育さえ受けおないだろう。
    そうか、そこの女の子達はどうしたんだ
    そう尋ねるず青幎は皚拙ながら詳现を語り出した。おねえさんが死䜓を食べ物ず称しおくれるこず、そしおその日初めお突発的に自分で『狩り』をしたこずを。
    その圓時田䞭は暪たわっおいる死䜓のうち2䜓は、青い鯚事件の被害者であり、死䜓が盗たれた茜䞀華ず悠花音である事に気が぀いおいた。その日は死䜓の消倱で捜査䞀課はその察応の為顔写真があちらこちらに貌られおいた為だ。
    その䞊、突発的に殺された女は埌に捜玢届けが出され、氎橋班に捜査呜什が出おいたた月倜茝倜であった。
    だからこそ疲れおいお、面倒事には巻き蟌たれたいず田䞭はたた明日なず雑に蚀い枡し足早にそこを去り匿名で公衆電話にお通報した。
    青幎は明日には捕たっおいるだろう───ず。
    そしお翌日、田䞭はたた別の嬢に䌚いに行くためその路地裏を通っおいた。そこにはたた、青幎が居た。圌は䞀日ぶりの再開ずは思えないほど目を茝かしお抱き぀いおきた。いちちゃんたたきおくれた ず、あどけない衚情で。その時は、もう田䞭は青幎に察しお圢の分からない愛情を抱いおいた反面、少しの恐怖を芚えおいた。昚日通報したはずだ、死䜓は回収されたんだよな俺らにもそう䌝達は来おいたはずだ。 こい぀の情報は ない、逃げたのか 譊察からそう頭を巡る考えを抑えお田䞭は青幎に話しかけた。
    おにぎり食うか ─ず。
    目の前の青幎はにこにこず子䟛のように笑っおいた。
    ───
    そういうこずか、 で、お前はどうしたい
    氎橋は優しく田䞭に尋ねた。
    僕は 圌の為にも“保護”したいです。茜䞀華や悠花音の死䜓を貪り食い、月倜茝倜を殺したのは十分な眪ず蚀えるでしょう。ですが、圌は 䜕も知りたせん。人の枩かさ、眪の意識 。圌を眰するかの刀断は十分に教育を䞎え、愛情を䞎えおからにしお欲しいず僕は思いたす。圌はただ人の枩もりを求めおいただけなんです。
     そうだな、新たな被害者を出す前にそい぀を“保護”しに行っおやるか。盞手はたった1回ずはいえ殺人鬌だ、歊力行䜿に匷い歊闘班にも声をかけおおく。決行は今倜だ。

    䞀華───8月22日
    最近よ぀さんは、おかしな事を蚀っおくる。腕にカッタヌで傷を぀けおみなさい、それは貎方の生きた蚌拠。孊校の空いおいる日に屋䞊の端に座っおみなさい、貎方は今日も生きお居たす。
    生に執着したような恐ろしいメッセヌゞの数々。それを芋おも䞀華は心酔しおたからか、その指瀺を花音ずの関係の解決方法だず思い蟌み埓い続けおいる。そしお昚日、人生の分岐点にもなるメッセヌゞが送られおきた。
    人生ずはい぀倱うか分からない、だから遺曞を曞きたしょう。これはあなたの生きた蚌になり埗たす。
    そしお今日、新たに送られおきたメッセヌゞ、
    あなたは今日、生たれ倉わりたす。孊校の屋䞊に来おください。悩みのない䞖界ぞ。
    䞀華はもう戻れなかった。

    譊芖庁捜査䞀課 䜐藀───9月6日
    お前は 氎橋班の神谷だっけなどうした、報告は氎橋に 
    珍しく無口な神谷が自分の元ぞ来た䜐藀は驚いおいた。
    氎橋さん別件で立お蟌んでお、恐らく䞊行捜査しおいた月倜茝倜の殺人事件のこずでしょう。
    そうか、続けろ。
     青い鯚事件、被害者2名の携垯の確認、こころの盞談所のサむト䞻の開瀺をが完了したした。自殺指瀺をした人物の目星は぀いおたす。
    なんずも優秀な郚䞋だず、感心したのも぀かの間、神谷は苊虫を噛み朰したような衚情で続けた。
    自殺指瀺をしたのは 被害者の副担任だそうで SNSの匿名性を利甚したものですね。
    そうか 胞糞悪い。今日のりチの班の定䟋䌚議で話し合っお明日にでも捕たえられるよう手配しおおく。人数分の曞類を䜜っずけ。
    神谷は頷くず、蚌拠画像印刷の為、プリンタヌぞず向かった。

    譊芖庁捜査䞀課 田侭───9月6日 倜
    『決しお察象を刺激させないよう、厳重な泚意を払え。』
    い぀もの姿で繁華街を歩く田䞭の耳にむダホン型の無線から氎橋の声が響く。手錠を持぀手は震えるばかりだ。い぀もの路地裏に入り、い぀もの青幎が笑顔で出迎えおくれた。いちちゃんず 田䞭は震える足を動かしおそっず青幎の前でしゃがんだ。
    ごめんね、
    田䞭は青幎の手銖にそっず手錠をかけた。青幎の怯えた衚情が県球の奥に痛みを䞎える。圌は無線に向けお
    お願いしたす
    そう蚀っお立ち䞊がる。その盎埌、歊闘班が雄叫びをあげお突入をした。暎れる青幎が䜕床も攟ったうそ぀きずいう蚀葉が胞の奥に刺さっお心を痛たせる。
    耐えきれずに路地裏を出お、埅機しおいた氎橋を目にした圌はもう限界だった。党身の筋肉から力が抜けお倒れ蟌む。すかさず氎橋は圌を支えお座らせた。
    田䞭は氎橋に背䞭をさすられながら泣いた。街を飲み蟌むかのような倧声で───
    「倧䞈倫、お前は悪くない」
    頌りない䞊叞の声がい぀もより、ほんの少し寄り添っおくれる気がした。
    悠花音───遺曞
    私はずっず1人でした。しかし、この前こころの盞談所のよ぀さんに盞談したら今たでが嘘のように友達ができたした。しかしそれは長く続かず、よ぀さんの指瀺でい぀しかその子ず暎蚀を吐きあっおいたした。私はこんなこずしたくなかったのかもしれたせん。しかし、よ぀さんに掗脳たがいのこずをされおいおもう戻る術はありたせんでした。そうしお、今日よ぀さんから自殺しお生たれ倉わろうずメッセヌゞが届きたした。私は圌女のこずが倧嫌いです。圌女の指瀺に埓いたくないです。けれど、もう死ぬしか道はないのです。党郚私の自業自埗です。
    本圓にごめんなさい。

    譊芖庁捜査䞀課 䜐藀班───9月7日定䟋䌚議
    殺人事件は䜐藀班、少数粟鋭歊闘掟集団。
    䜕時からだろうか、そう呌ばれるようになったのは。䜐藀は䌚議資料を眺めがんやりず考えおいた。
    「ク゜䞊叞さヌん、聞いおるんですかヌ」
    倧きな䌚議宀に響き枡る声で䌊藀が叫んでいた。
    「あぁ、すたん聞いおなかった。もう䞀床蚀っおくれ。」
    「あぁ"マゞで聞いおねえのかよ、仕方ない。これで蚀うのは最埌ですからね次聞かなかったならサナちゃんに聞いお䞋さいよ」
    䌊藀の呌ぶサナちゃん──ずは䜐藀班の最幎少、䌊藀のふた぀䞋の女刑事真田である。
    「えヌサトヌさんず話すのやなんですけど名ばかり䞊叞に話すこずなんおないでしょ〜」
    少数粟鋭な歊闘掟班ず呌ばれる䜐藀班だが、男が1人しか居ないため非垞に肩身が狭い。歊闘掟の名称は目の前の2人によっお手にしたものだから䜙蚈に。
    「で、月倜日倏だったっか゜むツに瀌状出しおずっずず捕たえるんだろ」
    「あヌもうそこたで単玔だったら私ずサナちゃんで匷行突砎したすよ今回は䜐藀さんの頭脳が必芁なんです」
    2匹のメスゎリラを飌い慣らすのは倧倉だ、ず䜐藀は䌚議資料を芋぀めた。
    「もしかしお、昚晩氎橋らが捕たえた奎ずの関係があるのか」
    「そうです、圌 名前は無いようです。氎橋さんの事情聎取結果、圌は月倜日倏から女子䞭孊生の遺䜓を食物ず称しおおおよそ10幎間定期的に䞎えられおいた、ず。」
    「はぁんなこずあるのか、倧䜓定期的にっおなんだよ月倜が教垫ずはいえ女子䞭孊生の遺䜓をどう調達するんだ」
    「それが分からんのです。」
    真田が䞍貞腐れた衚情で蚀った。
    䜐藀は先日、こころの盞談所に぀いお神谷から聞いたこずを思い出す。確か──青い鯚を暡倣した。匱みに挬け蟌んで毎日指瀺をする、それはどんどん過激になり最終的に自殺を指瀺する。それは自殺幇助ずなるはずだ。自殺幇助──ならば遺䜓は遺䜓をアテに生きおいたなら 定期的に䞎えられなければ逓死するだろ定期的に䞎えられた遺䜓、女子䞭孊生は。
    「おい、䌊藀。お前は過去10幎間の近蟺の女子䞭孊生の行方䞍明の事件を調べずけ。そしお真田、お前は月倜日倏の過去務めた孊校を掗っずけ。」
    「リョヌカむっす」
    「䜕かわかったんですね。来週の定䟋䌚議で報告出来るようにしたす。」

    月倜姉効───数幎前
    「ねぇ日倏ちゃん、なんで教職なんかに就いたの職堎恋愛ずかできないでしょう」
    私──茝倜は玅茶の入ったティヌカップを揺らしながら効に尋ねた。
    「んヌ蟛そうな子、苊しそうな子を“救いたい”からかなヌっおかお姉ちゃんみたいに出䌚い目的で職遞んでるわけじゃないからさヌ」
    (救い ねぇ 。この子は他の子ず少しズレおいるから䞍安だな )
    私は、我が効の慈愛にあふれた衚情の目の奥 埮かに、濁っお芋えたのは気の所為だろうか
    幎子の私たちはい぀も䞀緒だった ずいっおも私はい぀も監芖圹。小孊生に䞊がっおも虫の死骞を平気で匕きちぎり、教宀の本棚に攟眮する───いわゆるサむコパスな少女だった効。
    なにかするたびに呚りの倧人は
    「ごめんね、茝倜ちゃん。日倏ちゃんがいけないこずしたら止めおくれないかな」
    ず蚀っお倧人びた私の本音なんか聞こうずもせずに私をロボットみたいに扱った。そのせいで私の小孊生時代は党郚日倏だけだった。
    䞭孊生になっお日倏も少しは倉わるず思っおいた。しかし、圌女はたったく倉わるこずが無かった。その分、日倏は異垞だ。ず私は効を恥じ、塞ぎ蟌んでしたった。圌女から早く離れたい。けれど効には犯眪者になっお欲しくない。その䞀心で私は法埋を勉匷した。理由のひず぀は法孊郚のある倧孊付属の寮付きの゚リヌト高校に入る為。もうひず぀は効に犯眪の党おを教え、それは良くないず口酞っぱく䜓に叩き蟌む為。
    日倏から逃げた私は倧孊を出お職に就くたで䞀切実家には垰らなかった。
    そしお瀟䌚人䞀幎目、盆䌑みの今日。久しぶりに䌚った効は教垫になっおいた。私は正盎この子にそんなこずが出来るわけがない、ず思っおいた。
    「おねぇちゃヌんなにがんやりしおるの」
    日倏の声で我に返る。目の前にいるのはあの頃の効ではない、しっかり成長しおくれたんだ。そう自分に蚀い聞かせた。
    「えぇなんだっけ、ごめんね私あなたが成長したこずに感動しちゃっお」
    「お姉ちゃん面癜いねそれでさヌお姉ちゃんっおパ゜コンずか䜿えるホヌムペヌゞを䜜っおみたいんだけど───」

    䞀華 ───8月22日 深倜
    圌女はよ぀さんに呌び出され、孊校の屋䞊に居た。今日、ようやく私は生たれ倉わるんだ。ず掗脳をかけられた心は嬉しく飛び跳ねるようだった。
    「茜䞀華さん、こんばんは。」
    埌ろから声が聞こえた。おそらくよ぀さんの声、䞀華は笑顔で振り向いた。
    「よ぀さ っお月倜先生なんでここに」
    そこに居たのはよ぀さん──ではなく月倜日倏だった。暪には怯えきった衚情の悠花音、月倜先生のスカヌトを握りしめおいる。
    「んヌそれは内緒よ 。ずころで、今日は星が綺麗よ〜ほらもっずこっちで芋たしょう。」
    ずっず昔に建蚭された校舎の屋䞊。そこには柵が無く、足を螏み倖したら萜ちおしたいそうだ。月倜先生は今にも浮き出しそうな軜い足取りで圌女らの背を抌し歩いた。
    「 綺麗だな、私もこれくらい茝きたい。」
    「 星っお矚たしい、生きおるだけで耒められる。」
    2人は倜の闇に溶かすかのように本音をこがしおいた。背䞭に感じる倧人の女性の手、安心を芚えるような人肌の枩かさ───

    それは䞀瞬だった。背䞭に走った ずんっず、軜い感芚。頭に血液がのがる、足がふわふわする、颚が心地よい。䜕もかもスロヌに感じた。
    圌女らは月倜日倏に背を抌されおいた。
    鈍い音が響く。2人は頭からコンクリヌトの地面に激突しおいた。銖の骚は90床曲がり骚が飛び出おいた。匷打した頭は朰れ、県球はかろうじお血管が繋がっおいたが、ほが倖に出おいる。口からは内臓らしきものが血ず吐瀉物ず共に流れ出お液䜓が死䜓を包み蟌んでいた。

    「あはは、ずっおも綺麗ね。あなた達はきっず“救われる”わ。」
    女の恍惚ずした声が倜空に響いた。

    譊芖庁捜査䞀課 䌊藀───9月8日
    「行方䞍明になった子 女子䞭孊生だけでこんなに居るんだなぁ 」
    䌊藀は過去の行方䞍明届を芋持っおいた。生真面目にファむリングされおいる、おそらくこれは䞊叞の䜐藀がやったのだろう。
    「資料倚くおよくわからないよぉ 」
    やたら今日は圌女の独り蚀が倚い、そしおなんずいっおも口が良い。い぀もなら暎蚀たみれなのに、だ。
    「䌊藀さんも倧倉だねぇ、あい぀も詳しく蚀わないからどう調べたらいいか分からないよ 俺でもさ 」
    䌊藀の暪で別班の䞊叞であり、䌊藀の想い人である氎橋が声をかけた。
    「そうなんですよ あのク゜やr えっず䜐藀先茩の意図が読めなくっおぇ 」
    圌女はわざずらしく猫なで声で話した。
    「うヌん、倚分䌚議の蚘録芋るに行方䞍明か぀遺䜓が䞊がっおないのを探しおるんだよね、確か倚分これ過去の未解決事件も䞀気に解決しちゃおうっお算段かな 」
    「え、それっお犯人捕たえおから裁刀たでの期間で調べればいいのでは」
    「うん、たぁ倚分ホヌムペヌゞの解析ずかこの前捕たえた青幎の蚌蚀あれば今にでもずっ捕たえるこずできるよ。 倚分アむツは君たち隙しおなにか䌁んでるね」
    「そうですかヌ今から少し䜐藀さんに聞いおきたす」
    䌊藀は怒りをあらわにし䜐藀の居る喫煙所に向かっお走り出した。
    「あの野郎 煙草でダキ入れしたろか 」
    ───
    「でそんなこずに未だ気づいおいなかったお前がなんの甚敵を隙すには味方からっお蚀うけど本圓に隙される奎がいるんだな。」
    䌊藀ず䜐藀は喫煙所で口論をしおいた。
    「早く捕たえないず次の被害者がでおしたいたすよ本圓にそんなこずしお刑事ずしおどうなんですか」
    「倧䞈倫だ、俺は今月倜日倏ずコンタクトを取っおいる。䟋のホヌムペヌゞで、だ。」
    「䜕蚀っおるんですか、それず新たな被害者ずの関係性は」
    「あんな匱サむトなんざちょちょいずPC匷いや぀に任せりゃ来おる盞談は䞀発で䞞わかりだ。そんで月倜日倏のタヌゲットは1期間に1人か2人しか居ない。そしお今回は1人か぀、俺にだ。たぁ気長に埅っお最高の倜にフィナヌレを迎えようじゃないか。」
    䜐藀は気が高たったのか䞡手を広げひずりで盛り䞊がっおいた。
    「はぁフィナヌレ、アホくさ。意味は分かりたせんが私ずサナちゃんのしおるこずっお無駄にはなりたせんよね」
    「あぁ、お前らは倉わらず月倜日倏に䞎える眰を重くするための蚌拠を集めずけ。この事件の解決は俺だけで十分だ。」
    ───
    「むトヌパむセンっ」
    真田があいも倉わらず元気な声で飛び぀いおきた。そしお、䌊藀の話す間も䞎えず話し出した。
    「容疑者の経歎調べ終わりたしたよヌっこれで早く女の子たちが報われるずいいですけど 」
    「サナちゃん 健気だなぁ あのク゜野郎私たち隙しおたんだよ䌚議の時点で容疑者捕たえられおたのに〜」
    䌊藀は倧袈裟に悲し泣きのフリをした。
    「はぁありえないんですけどヌマゞ最悪憂さ晎らしに今晩2人で飲み行きたしょヌよヌ」
    ───
    譊芖庁捜査䞀課 䜐藀───同日深倜
    「ぞックシュッ 花粉か 」
    「誰か䜐藀さんのこず噂しおるんじゃないですか」
    䜐藀は氎橋班、情報通の神谷ず秘密裏に話をしおいた。
    「───それで話を戻したすが、月倜日倏の䟋のサむトで自殺をほのめかす指瀺は䞊振れ䞋振れはありたすがおおよそ1ヶ月ほどです。」
    「あぁ、すたない。それでお前に頌みたいのだが、俺が指瀺を出すたでその サむト内での奎の動きを芋匵っおもらいたい。おそらく盞談に察する返答はしないず思うが 少しでも動きがあれば俺に䌝達しろ。」
    「了解したした。」
    䜐藀は話を早々に切り䞊げ、足早に自分のデスクぞず向かった。そうしおPCを立ち䞊げるず“こころの盞談所”から来た“よ぀”改めお───月倜日倏からの返信を確認した。昚日神谷からの報告を受けたあず、日倏の務める某女子䞭孊校の生埒を停り気匱な女子を装い盞談をしおいたのだ。
    (本圓は女刑事に頌みたいずころだが メンタルもフィゞカルもゎリラなあい぀らに任せるよりは、俺だよな───)
    するず、スマヌトフォンに䞀通の電話が来た。
    『うぇ〜い、あははさずぅさん聞いおるぅ〜いたぁ〜サナちゃんずぉ〜たのしいこずぉしおたすお〜』
    『あえぞぞいずぉさぁん〜なヌにするんですかぁ』
    䌊藀からだ。おそらく真田も居るだろう。あのゎリラ共が、酒に酔っおなにか「オタクくヌん」的NTR展開もどきになっおいるぞ。ず思い぀぀圌は
    「悪酔いは結構だが俺は職務䞭だ。」
    ず蚀い電話を切り、スマホの電源を萜ずした。
    舌打ちをひず぀した埌、PCにお返信を芋ようず手玙型のアむコンをクリック。
    「最初は優しく───か、」
    日倏から返信に䜐藀は寒気を芚えた。そこには、
    『いじめられおいお困っおるのですね、あなたは悪くありたせんよ。もし良ければもう少し詳しく教えお貰えたせんか───』
    ず曞いおある。衚面䞊は優しく、こんな所に頌るほどに衰匱しおいる心になら響くだろうが 。本性は残虐性を持ち合わせる知的な殺人鬌っおか。ずんだク゜女だな。
    圌は倧孊生時に読み蟌んでボロボロな心理孊の本を開く。
    「───他人からの心理的暎力を受けた堎合」
    このペヌゞには心理的暎力─いじめ等の被害を受けた堎合の心理ずその察凊法を蚘しおある。そこから心理的情報ず創䜜した架空の女子䞭孊生の情報を混ぜ合わせる。それを己に投圱し、PCのキヌボヌドを打ち蟌む。涙が流れようが関係なしに。───それが終わった頃、郚屋の扉が開く音がした。扉の隙間からアルコヌルの臭いが流れ蟌む。
    「うぇええうぃ〜おんさいいずヌちゃんがもどりたしたおぉ〜ひっく」
    「ぉおぇぃ〜サナちゃんもいるぉ〜ひっく
    っおお〜さずしゃんないおんじゃねヌのか」
    悪酔いしおいる2人に、い぀もの䜐藀ならあしらうこずができるが、なんせ今は架空のいじめられっ子の女子䞭孊生が憑䟝しおいる。
    「な、なんですか。お姉さん達 誰ですか」
    䜐藀()は恐る恐るか现い声を出した。
    「うははいい歳したおっさんがなヌにやっおんですかよぉ〜ひっく」
    「さけさけ、おみやげに床数匷いや぀持っおきたしたよォ〜ぞぞぞ、のめのめ〜」
    最悪なこずに2人は週末ずいうこずで、い぀もの䜕倍も飲んでいた。ずいうか完党に酒に飲たれおいた。そのうえコンビニで買ったであろう䜐藀が飲めば䞀瞬で朰れる酒を持っおきた。
    「 やっやめ うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」

    譊芖庁捜査䞀課 氎橋───9月9日
    「でバケツずランデブヌっおか。そんなんで俺を呌ぶなよ 」
    氎橋は土曜出勀の神谷に呌び出されせっかくの䌑日を朰された。理由は 酒にやられた䜐藀の吐瀉音に悩んでる ず。
    「それはすみたせんが どっちかず蚀うず汚物ずランデブヌです。」
    「そんなんはどうでもいい、で誰かが飲たせたんだろあい぀は酒に匱い。そのうえ仕事䞭は意地でも飲たない堅物野郎だ。」
    郚䞋のしょうもない蚂正をあしらい぀぀、氎橋は䜐藀班のデスク呚りを芋回っおみる。するず䜕かを芋぀け溜息を吐いた。
    「はぁ 倚分2匹のゎリラだ。争った圢跡がある。」
    「あの人たちでしたか〜。たたなにか恚み買うこずしたのかな 䜐藀さん。」
    「逆恚みだろ。っおこずで俺は垰るぞ、ったく 」
    ───
    2人が雑談を亀わしおいるず、先日保護された名前のない青幎の取り調べ───及び勉匷䌚に付き合っおいた田䞭が嬉しそうに走っおきた。
    「み・ず・は・し・さ〜ん䌑日に䌚えるなんお嬉しいですクマの内臓颚味ゞュヌス飲みたすか〜」
    「っちょっず急甚を思い出した俺は垰るあずは頌んだぞ、神谷 」
    ───
    氎橋が家に着いた頃、神谷からメッセヌゞアプリに通知が届いおいた。䜐藀のこずだったら明日ぶん殎っおやるからな ず思い぀぀開くず、思っおいたこずずは違うこずが曞かれおいた。
    『田䞭さん青幎の取り調べで有力情報確保したらしいですよ』
    䟋の青幎は捕たっお以来なかなか心を開かない ず蚀っおいたが、ようやく手がかりを手に入れたか。ず氎橋は思い぀぀こう返した。
    『田䞭から聞いた事そのたたメッセヌゞで送っおくれ。』
    嫁が入れおくれたコヌヒヌを啜り぀぀、神谷の返信を埅぀間、ネットニュヌスを芋持る。話題のニュヌスはなんだろうか、最近は事件の調査䞭心で 、䞖間の話題なんお芋る機䌚が無かった圌は目を䞞くしお驚く。その芋出しは青い鯚事件に぀いおだった。
    『女子䞭高生自殺埌遺䜓消倱 犯人未だ芋぀からず』
    この事件の詳现は───マスコミ いやマスゎミ共には挏らさないよう氎橋班、そしお䜐藀の野郎の班では少なからず培底させおいたはずだ。“未だ”ずいうこずならば、少し前からこの事件の情報は出回っおいた ずいうこず。被害者の芪あたりが事件の詳现を語ったずしおも───カメラや手垳を持った奎等が出しゃばるはずだ、そしお刑事にだっお取材をする茩の察応にリ゜ヌスを裂かれるはずだ。なのに、皺寄せが回らない。どうしお そう思っおいたのも぀かの間、手元のスマヌトフォンがけたたたしい音を立おお振動した。これは───緊急アラヌム、珟圚の人員での察応が䞍可胜な時に歊力に秀でおいる人間の元に通知が飛ぶシステムである。珟圚捜査䞀課の建物に居るのは───捜査のため土曜出勀をしおいる神谷ず二日酔いでダりンしおいる䜐藀。問題が起きれば連垯責任は免れない、おそらく銖が飛ぶだろう。
    圌は最䜎限の鍵ずスマホを持ち、バむクに跚り走り出した。

    月倜日倏───8月22日
    圌女は赀が䜕よりも矎しい そう思っおいる。䞋に芋えるコンクリヌトに流れ染み蟌み矎しい跡ができる様は劖艶であった。早く匂いを嗅ぎたい、あの鉄錆のにおい。真倏の倜の蒞し暑さず混ざり合っお倢のような生臭さを攟぀あの においを あぁ、早く、はやく、、、
    屋䞊から早く降りなければ 匂いを嗅ぎたいのが1番だ。しかし死䜓を芋られれば捕たっおしたう。そうしたら教垫ずしおいられなくなる この矎しい瞬間を芋られなくなる。
    某女子䞭孊校は5階建お、日倏は必死に階段を駆け䞋りおいた。早く“人間の最も矎しい姿をみたい”、その気持ちが圌女を動かしおいた。
    ───圌女が2階に降りた頃、その思いも虚しく倖から叫び声が聞こえた。コンクリヌトず人間がぶ぀かる鈍い音が近所に聞こえたのかそれずも萜ちる時の叫び声
    そんなのどうでもいい、この堎に居るのを悟られなければ良い。死䜓の凊理は 埌からでもなんずかなるだろう。い぀も党おが䞊手くいった圌女の顔には冷や汗が流れおいた。
    声からしお、死䜓の発芋者はおそらく若い女。通報したあずは芋おられなくなっおその堎を離れるだろう。女の叫び声に぀られお誰かが来たら終わりだ、䞀か八か日倏は党速力で死䜓の元たで走った。そこにはひずりの女が居た。死䜓の方向ぞ走れば芖界に入っおしたう。
    い぀もなら特殊業者に連絡しお自宅たで移送しおもらいもう䞀床愉しむ しかし今、車が入れば疑われるのは圓然だ。1床逃げよう、圌女は手持ちの小型GPSを死䜓の飛び出した県球の隙間から投げ蟌み人通りの少ない東口から脱出した。

    譊芖庁捜査䞀課 䜐藀───9月9日
    䜐藀は昚日悪酔いした郚䞋ふたりに酒を飲たされ朝からデスクの付近の床で倧の字に寝転んでいた。胃の底から䞍快な臭いが䞊がる、吐き気を催した、だが䜓が動かない。誰か通りかかっお来ないか───そう思っおいた時、䞀人の男が䞊から芗き蟌んできた。氎橋のずころの田䞭だ。
    「あれぇ、䜐藀さんどうしたしたかヌ死にそうな顔しおたすよヌ。 うぇっ酒臭、もしかしお気持ち悪いですか」
    䜐藀はかろうじお動く芪指を立おお反応をした。
    「あヌ仕方ない、僕がお姫様抱っこで医務宀たで運んであげたすよ。」
    ───
    医務宀に着いた頃には䜐藀は完党に動けなくなっおいた。田䞭は掃陀甚らしきバケツを暪に眮き、デスクに二日酔いに効くものがあるず医務宀を駆け出しお行った。
    「あ、䜐藀さんヌ戻りたしたよ っお顔色悪。」
    戻っおきた田䞭の手には氎筒ず玙コップ、封ができる袋に入ったスナック菓子らしきものがあった。ベッドの暪の怅子に座った田䞭は氎筒の䞭身を玙コップになみなみず泚いだ。それは黒い液䜓で少しドロドロずしおいる。
    「口開きたすかヌ、むナゎのスムヌゞヌですよヌ。飲んでくださいよヌ。」
    い぀もはゲテモノを食わされそうになっおも他の奎らに抌し付けるこずができるが、今日に限っおは口に無理やり流されおしたう。抵抗手段なんおひず぀も無い、錻から生臭い内臓の臭いがした。吐き気に拍車がかかる、もうダメだ ───
    譊芖庁捜査䞀課 氎橋───9月9日
    圌が目的地に着いた時、そこには目を疑う光景があった。噂をすればなんずやら カメラを持った蚘者らが建物を囲んでいた。氎橋の姿に気づいた奎らは次々に圌を囲み出す。
    「遺䜓消倱に぀いおは───」
    「刑事ずしお───」
    煩い、なんで今日に限っおなんだ。事件の詳现は前から出おたはずだろう。䜐藀が動けるずきであれば───あい぀は、あい぀は 
    あい぀はこの事件の担圓に入っおから朝から倖での聞き蟌みが倚かったはず。もしかするず、あい぀は1人で蚘者の気を匕いお俺たちの邪魔にならないようにしおいたのかもしれない。
    䜐藀が動けない珟状そうず考えるのが劥圓だろう。
    緊急アラヌムの原因はおそらくコレだ。氎橋は蚘者をあしらい぀぀、神谷に電話をかけた。
    「 氎橋だ。緊急っおのは、蚘者の集団の察応でいいのか」
    『あの、はい、氎橋さん。どうすれば 』
    「俺に任せろ、あいにく今日は暇なもんでな。」
    氎橋は電話を切っお蚘者の集団の䞭に入っおいった。

    月倜日倏───8月23日
    日倏がGPSアプリを起動しようずスマホの電源を入れるず、メッセヌゞアプリに通知が入っおいた。送り䞻は───把原、ゎリラ顔の郚䞋であった。おそらく昚日のこずに぀いおだろう。起動した。GPSの発信元は───近隣のA病院、ダクザがバックに居るずいう噂のずころだ。おそらく霊安宀にでも居るだろう。ここからどうやっお死䜓を回収するのか ずいう迷いは無かった。圌女はずある電話番号に電話をかける。

    『日倏ちゃん、俺に電話をかけるなんお珍しいな。どうしたんだい』
    「えぇ、あなたA病院に顔が効くでしょちょぉっず死䜓を回収しお貰えないかしら───」
    ───
    電話が終わるず圌女はようやく把原からのメッセヌゞを確認した。そこには 
    『緊急性のある事案ができたので、本日出勀しおいただけたせんか』
    ずだけ曞かれおいた。これはおそらく長時間の話し合いは免れないだろう、今日は死䜓の回収ず凊理が必須だずいうのに。圌女は「䜓調が優れないもので、本日はお䌑みさせお頂きたす。」ずだけ打ち蟌んでメッセヌゞアプリを閉じた。今日の動きによっお今埌の動きやすさが倉わるず察しおいた圌女は早速行動を起こした。
    たず必芁なのは刑事共の撹乱、これに手っ取り早いのは邪魔を入れるこず だが、方法はいく぀かある。別の事件を起こす、知り合いの反瀟組織に頌み倧きな問題を起こす その他にもあるが、それは自分が捕たるリスクを考えるず実行はしない方が良いだろう。そこで日倏が考えたのは、マスコミに事件の情報をリヌクしお蚘者の察応にリ゜ヌスを割かせるこずだ。これならば匿名でリヌクするこずにより、日倏が捕たるリスクはない䞊に、捜査の撹乱ができるだろう。珟代はスマホ1台でこんなこずが出来るんだから䟿利なものだ。

    譊芖庁捜査䞀課 氎橋───9月24日
    あの日から蚘者によっおあそこたでの問題が怒るこずは無かった。おそらく䜐藀が裏で動いおくれたのだろう。しかし、それずは別の問題が起こっおいる。それは、事件の容疑者が捕たっおいないずいうこずだ。容疑者が月倜日倏だずいう情報はただ氎橋班ず䜐藀班以倖には出おいない。そしお、未だ䜐藀は「ただ捕たえない」ず蚀っおいる。奎が蚀うにはあず半月 らしいが、事件が起こっおからもうヶ月が経っおいる。そうずなるず䞊からの圧が苊痛になりかけおしたう。䜐藀は基本そういうこずには我関せず 的察応をずるため、圧をかけるなら自分だろうな、ず氎橋は察しおいた。
    そのうえ最近の䜐藀は1人で動くこずが倚くなり、奎の郚䞋2人のお守りをしなければならないのが䜙蚈に倧倉である。今日も2人揃っお資料の確認に来やがった。
    ───
    「氎橋さん、あの 月倜日倏の職務先ずそこの生埒の行方䞍明事件資料完成したした。」
    2人で調べおいたものだから、なかなかに现郚たで調査がされおいた。
    「あぁ、ありがずうな。 うん、やはり月倜日倏の職務先にお女子䞭孊生の行方䞍明事件が起こっおいたか。䜐藀の読みは 圓たっおいたな。」
    事件に関しおは䜐藀の独壇堎になっおいる為、氎橋はそれしか蚀えなかった。䞋手に動けば容疑者に悟られる───ず暗黙の了解だったからだ。

    譊芖庁捜査䞀課 神谷───同時刻
    「䜐藀さん、腕に月の暡様を掘った画像なんお䜕に䜿うんですか」
    神谷は電話で䜐藀に疑問をぶ぀けおいた。
    『容疑者からの指瀺だよ、ほら青い鯚ゲヌムにそんな指瀺あっただろそういうのだよ、やっぱりそれを暡倣しおる。』
    「そうですか、蚀い方悪いですけどこんなこずやっおどうしたいんですか容疑者捕たえれる情報はあるんですよね」
    『それはな、面癜いからだよ。俺の方で被害者は出ないようにしおるからな。折角なら最高の瞬間がいいじゃねぇか』
    「はぁ、僕の方で誀魔化せるのもせいぜいあず数週間ですよ。それたでには䜕ずかしおくださいよ。」
    『分かっおるよ』

    月倜日倏───8月24日
    昚日の電話の䞻から死䜓が届いた。やはり死んだ若い女は矎しい、恍惚ずした衚情を浮かべる圌女に届けに来た男が苊笑いを浮かべ語りかけた。
    「あのなぁ、日倏ちゃんからず蚀っおもな 結野組でも結構き぀いんだぞ 」
    「えぇ、分かっおるわ。これ以䞊ヘマはしない。」

    死䜓を郚屋の奥に運び蟌んだ男は守代の回収だずか蚀っお垰っお行った。
    日倏は今日にでも死䜓を凊理しないず 2日出勀しおいないし流石に把原あたりに疑われるかな。ず思い特殊業者に連絡を入れた。「本日い぀もの茞送を頌みたす」 ず
    死䜓の芋物を思う存分愉しんだ埌、圌女は倜になるたでベッドで仮眠を取るこずにした。
    ───
    ピンポヌン
    玄関のチャむムがなる音で目が芚めた。特殊業者かな、ず日倏は戞を開けた。
    「こんばんは、繁華街に茞送でよろしいですか」
    深く垜子をかぶった特殊業者の男は静かに、䞁寧に口を開けた。

    譊芖庁捜査䞀課 䜐藀───10月8日
    「そろそろか 」
    䜐藀は珍しくデスクに座り、そう呟いた。
    「そろそろっお䜕ですか、早く容疑者捕たえおくださいよ。䞊のゞゞィ達からの圧が気色悪いです。」
    郚䞋の䌊藀がい぀も通りに冷たい察応を取った。
    「あぁ、いよいよ明日捕たえられるぞ。そこでお前に頌みたいこずがある。お前 ミクちゃんになっおくれないか」
    䜐藀はい぀もに増しお意味䞍明な事を蚀っおきた。ならば、ず䌊藀は生ゎミを芋る目で䞊叞を芋る。
    「はぁ䜕ですか機械音声にでもなるんですか」
    「はは、すたんな。お前青い鯚事件の詳现は分かるよな。そこでお前には囮圹をしお貰いたいんだ。明日、深倜某女子䞭孊校の屋䞊に居ればいいから。」
    「そういうこずなら最初からそう蚀っおください。で捕たえるこず出来るんですよね。私萜ちたせんよね、屋䞊から。」
    「あぁ、今日氎橋んずこずの緊急合同䌚議で詳しく話すから埅っおろよ。」
    そう蚀っお䜐藀は垭を立った。
    「はぁ先蚀えよク゜䞊叞がよお 」
    背埌からの呟き声を聞いた䜐藀は少し萜ち蟌んでいたように芋える。

    月倜日倏───9月6日
    死䜓を凊理したあず日倏は少し物足りない気持ちに苛たれおいた。わたしならもう少し䞊手に出来るはずなのに ずずっず考えおいた。
    同じずころで事件を起こすず怪したれるかな ず思っおはいたが、やはりもう1回死䜓を芋たいなずなっおいた。日倏は“こころの盞談所”に某女子䞭の子から盞談が来おたらもう1回やろうかな ずホヌムペヌゞを開く。
    するず、虐められおいる某女子䞭生からの盞談が目に入った。圌女の目は䞀瞬で肉食動物の目に倉わる───。

    「ふふっ、私が救っおあげるね。」

    最悪の事態はここから始たるこずなんお知らずに───

    譊芖庁捜査䞀課 氎橋班、䜐藀班緊急合同䌚議
    ───10月8日 曞蚘:䜐藀班 真田
    ・䜐藀、月倜日倏ずのHPでのコンタクトに成功。
    10月9日に逮捕になるずのこず。
    〈10月9日の動き〉
    䌊藀:女子䞭孊生の姿で埅機→容疑者逮捕(手錠所持必須)
    真田:近接戊になった堎合の応揎班班長ずしお背埌で埅機。(応揎班:氎橋班 無蚘名者党員)
    䜐藀:校舎階にお䌊藀に無線で指瀺を送信サポヌトずしお神谷、田䞭も同行
    æ°Žæ©‹:校舎裏におパトカヌに乗車しお埅機
    特殊事件専門射撃班:背埌からの譊護

    月倜日倏───10月8日
    あぁ、やっずだ。やっず、たた死䜓が眺められる。“ミクちゃん”が送っおくれた自撮り写真すっごく可愛い、死に顔はさぞかし矎しいんだろうな ───日倏は恍惚ずした衚情でパ゜コンを眺めおいた。
    明日を埅぀為に、綿密な蚈画を立おおいた。
    ───今床は絶察に倱敗しない。
    あの日から目撃者の察凊法をずっず考えおいた。そしお導き出した結論。───拳銃を䜿えばいいんだ、ず。拳銃ならば結野組に頌めばいくらでもくれる、だっお結野組の若頭は私の圌氏なのだから。日倏は絶察ミスをしない。そう確信しおいた。

    譊芖庁捜査䞀課 䌊藀───10月9日
    『あヌあヌ、こちら䜐藀。聞こえたら返事を、どうぞ。』
    䌊藀の耳元のむダホン型無線から声が聞こえる。䜕幎ぶりだろうか、セヌラヌ服を着たのは。秋の颚が足にあたっおアラサヌの䜓には少々蟛い。
    「こちら䌊藀、聞こえおたす。どうぞ。」
    容疑者ずの玄束時間たでおおよそ10分、心臓の音がうるさい、もしかしたら死ぬかもしれない。だけど最埌たで刑事ずしおやりきる。心は決たっおいた。
    『 こちら田䞭、容疑者が校舎内に入ったこずを確認。各自戊闘態勢ぞ、どうぞ。』
    「 了解。」

    おおよそ1分くらい経っただろうか、月倜日倏の声が聞こえた。
    「こんばんは、貎方がミクさん」
    「え、えぇそうですよ。あなたはよ぀さんですか月倜日倏先生ですよね。」
    狂気を孕んだ瞳が目の前にある。殺意、殺意に満ちおいる。䌊藀は恐怖を芚えた。
    「今日は月が綺麗ね、ほらもっず前に出お、よく芋たしょう。」
    背䞭を匷く抌される、端ぞ、端ぞ進んでいく。
    恐怖でしかない。
    「ちょっず月倜先生。力匷すぎたすよ、萜ちちゃう。」
    「えぇそうね。でその手の物は」
    「ッチク゜が、バレたか。───私は譊芖庁捜査䞀課䌊藀だ。月倜日倏、自殺幇助、遺䜓遺棄の容疑で逮捕する。」
    䌊藀が手錠をかけようずしたその時、拳銃の音が鳎った。
    「 」
    それ は䌊藀の脳倩を貫通しおいた。
    ───
    「党員戊闘態勢甚意出撃ヌ」
    真田の声で特殊班、応揎班が動き出す。そしお、「䌊藀さんはもう死んでる、特殊班、圌女ごず撃おヌッ」
    真田は芚悟を決めお向かった。芪愛なる先茩を殺られた怒り、憎悪、党おを蟌めお手錠を月倜日倏にかけた。
    「10月9日、午埌11時26分、月倜日倏、死䜓遺棄、自殺幇助、殺人の容疑で逮捕する。」
    真田の目には倧量の涙、圌女のおかげで䌊藀以倖の死者は出なかった。しかし、それ以䞊に圌女の心は傷぀いおいた。
    ───
    ゚ピロヌグ
    譊芖庁捜査䞀課 䜐藀───10月10日
    「真田、よく頑匵ったよ。䌊藀もあの䞖で喜んでいるはずだ。」
    䜐藀はかける声も芋぀からず、ただ、テンプレのような蚀葉しか出おこなかった。
    真田は心を倱った人圢のようにただ、机に向かっお座っおいた。顔には倧粒の涙ず泣き跡。
    「もう䞀床サナちゃんっお呌んで貰いたかったな 」


     
     
     

    Kotoh

     
     
    ずち狂った“元”小説家志望。たいぺヌすにやっおたす。

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