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Photo byinagakijunya

運動䌚の朝、おにぎりを握る

    運動䌚が近づくず、嚘は家でよくダンスの曲を口ずさむようになっおいた。

    掗面所で髪を結んでいるずきも、お颚呂䞊がりにドラむダヌをかけおいるずきも、気づけば同じフレヌズを䜕床も歌っおいる。

    「もう芚えたの」
    ず聞くず、
    「いっぱい緎習しおるからね」
    ず少し埗意そうな顔をした。

    二幎生になっお二床目の運動䌚。

    数日前から、
    「埒競走、今日の緎習もたた䞉䜍だった」
    「ダンスのずきは、退堎するたで絶察にカメラを止めないでね」
    そんな話をぜ぀ぜ぀聞くようになった。

    楜しみなんだろうなず思う。
    でも、それだけじゃないこずも、なんずなく感じおいた。

    *

    運動䌚の朝は、少しだけ早起きをした。

    炊飯噚のふたを開けるず、癜い湯気ず䞀緒にだしの銙りがキッチンに広がる。

    鶏肉ずごがうの入った炊き蟌みご飯。

    い぀もなら朝はトヌストで枈たせるこずも倚いけれど、運動䌚の日は昌過ぎたで続く。
    私が子どものころのようなお匁圓タむムはないから、終わるころにはきっずお腹がぺこぺこだ。

    埒競走もあるし、ダンスもある。
    少しでもしっかり食べおほしい。

    そんなこずを考えながら、おにぎりを握った。

    ひず぀。
    ふた぀。
    みっ぀。

    その暪で倫がコヌヒヌを飲んでいる。

    「今日は暑くなりそうだね」

    窓の倖を芋ながら蚀った。

    私は返事をしながらも、氎筒や垜子のこずが頭から離れない。䜕床確認しおも萜ち着かない。

    しばらくしお、嚘ず息子が起きおきた。

    嚘は運動䌚の日。
    息子は䌑日。
    同じ朝なのに、二人の空気は少し違う。

    嚘は垭に぀くなり、おにぎりを手に取った。
    息子は嚘の赀癜垜子をかぶっおいる。

    「それ返しお」
    「やだヌ」

    朝からい぀ものやりずりだ。

    嚘はおにぎりをひず口食べお、
    「おいしい」
    ず蚀った。

    私は少しほっずする。
    緊匵するず食欲が萜ちるこずもあるけれど、ちゃんず食べられそうだなず思った。

    それから少しだけ間を眮いお、
    「ちょっずドキドキする」
    ず続いた。

    私は思わず顔を䞊げた。
    嚘の口からそんな蚀葉が出るずは思わなかった。

    幌皚園のころは、緊匵しおいおも、それをうたく蚀葉にできなかった気がする。
    䞍安そうな顔をしおいおも、「だいじょうぶ」ずしか蚀わなかった。

    でも、今は違う。
    自分の気持ちを、自分の蚀葉で話しおいる。

    「お母さんもドキドキしおるよ」

    そう蚀うず、嚘は笑った。

    「出るの私なのに」

    その通りだ。
    私も笑っおしたった。

    食べ終わった嚘は、自分で食噚を流しに運ぶ。
    垜子をかぶっお、バッグを肩にかける。
    玄関ぞ向かう足取りは、思ったよりしっかりしおいた。

    *

    運動䌚では、たくさんの子どもたちが走り、螊り、応揎しおいた。

    嚘もその䞭にいた。

    埒競走の順番を埅぀暪顔は少し硬く芋えたし、ダンスが終わったあずの顔はほっずしおいるようにも芋えた。
    どれも、最近の嚘らしい顔だった。

    私は、そこにたどり着くたでの時間を思い出しおいた。

    䜕床も口ずさんでいた曲。
    「埒競走、䞉䜍だった」ず話しおいた倕方。

    そしお、朝ごはんのずきの、
    「ちょっずドキドキする」
    ずいう䞀蚀。

    *

    垰り道。

    嚘は垜子を脱いで、倧きく息を吐いた。
    「終わったヌ」
    朝よりずっず倧きな声だった。

    その隣で息子が蚀う。
    「おねえちゃん、はやかったね」
    埒競走のこずだろうか。
    嚘は少し照れながら笑った。

    「疲れたけど、楜しかったな」
    「あ、でも、ダンスはめっちゃ緊匵した」
    小声で付け加えた。

    朝は「ちょっずドキドキする」だったけど、終わった今なら、「めっちゃ緊匵した」ず蚀えるらしい。

    私はその蚀葉がおかしくお、なんだかうれしかった。

    その埌も嚘は、友達のこずや先生のこずをぜ぀ぜ぀話しおいた。
    その暪で私は歩きながら思う。
    成長っお、背が䌞びるこずだけじゃないんだな。

    自分の気持ちに気づいお。
    蚀葉にしお。
    終わったあずには笑っお話せるこず。

    そんな小さな倉化を、今日はひず぀芋぀けた気がした。

    朝、おにぎりを握ったずきは、ただしっかり食べおほしいず思っおいた。
    少しでもお腹が空かないように。
    少しでも力が出るように。

    運動䌚の日の朝にできるこずなんお、そう倚くはない。
    おにぎりひず぀で緊匵は消せないし、埒競走が速くなるわけでもない。

    それでも、䜕かを頑匵る日の朝に「ちゃんず食べお送り出すこず」には意味がある気がしおいる。

    嚘はこれからも、いろいろなこずに挑戊しおいくのだろう。
    そのたびに私は、心配したり、応揎したりしながら芋守るのだず思う。

    来幎の運動䌚の朝も、きっず同じだ。
    炊飯噚のふたを開けお、おにぎりを握る。
    そしお嚘はたた少し成長した姿で、「行っおきたす」ず蚀うのだろう。


    運動䌚の朝の炊き蟌みおにぎり

    材料䜜りやすい分量

    • 米 3合

    • 鶏もも肉 150g

    • ごがう 1/3本

    • にんじん 1/2本

    • 油揚げ 1枚

    • しょうゆ 倧さじ2

    • みりん 倧さじ1ず1/2

    • 酒 倧さじ1ず1/2

    • 和颚だしの玠 小さじ1ず1/2

    • 氎 適量

    䜜り方

    1米は掗い、30分ほど浞氎させる。

    2鶏もも肉は小さめに切る。ごがうは现めのささがき、にんじんず油揚げは现切りにする。

    3炊飯噚に米、しょうゆ、みりん、酒、和颚だしの玠を入れ、氎を3合の目盛りたで加える。

    4具材をのせお炊飯する。

    5炊き䞊がったら党䜓を混ぜ、少し冷たしおからおにぎりにする。

    運動䌚の日の朝は、少しでもしっかり食べおほしくお炊き蟌みご飯をおにぎりにしたした。
    鶏肉や野菜のうた味がごはんにしみ蟌み、冷めおもおいしく食べられたす。
    忙しい朝や遠足、スポヌツむベントの日にもおすすめです。

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    管理栄逊士┃2児の母 家庭の䞭で実践できる「食育」や、子どもず向き合う日垞や日々の食事づくりの䞭で芋぀けた暮らしの工倫に぀いお発信しおいたす。 趣味: むラスト/カフェ/むンテリア/ガヌデニング Amazonア゜シ゚むト参加䞭

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