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旅して、自分の「好き」の輪郭が見えてきた

2年前、私は1年以上かけて、パートナーと世界を旅した。

私はもともと、旅は好きだけれど、長期で複数の国を一気に旅することに、そこまで積極的ではなかった。

けれど、パートナーの「死ぬまでにやりたいこと」だと言われたら、それは叶えたい。「エイヤ」で仕事も辞め、一緒に旅に出た。

好きな人と世界を旅する1年以上の日々。きっと素晴らしい思い出がたくさんできるだろう。でも、一緒にいるだけで満足な私にとっては、正直コスパは悪そうだな、なんて思いながら始まった旅だった。

ところが。

帰国した私の中で芽生えたのは、押さえつけられていた欲求だった。「あれやりたい」「これやりたい」が止まらない。

まずは、食欲。

昔から胃が弱いと自覚しているのに、旅先ではローカルなものが食べたい。その結果、食あたりや食べ過ぎで5〜6回は吐いた。
※ちなみにパートナーは、同じものを食べているのに一度も吐いていない。

毎回「もう絶対に繰り返さない」と誓うものの、食欲には勝てない。

懲りずに食べる。

会社員時代は、緊張や疲れで消化の良いものを選びがちだった。外食欲もあまりなく、自炊は高タンパク質サラダ、スパイスカレー、豚汁、豆乳鍋を永遠に繰り返していた。

でも今は、日本食のおいしさを改めて実感し、食べたい料理、作りたい料理で頭がいっぱいだ。

最近の願い事は、「何を食べてもへこたれない胃になること」。

それから、読書。

旅の間は移動時間が長く、ネットが弱いエリアもあったので、読書熱が再燃した。食への興味が爆発していたので、食に関する本もたくさん読んだ。そして、再読の面白さにも改めて感動した。

昔から、自然や人間の営みを感じる作品が好きだ。星野道夫、五十嵐大介、吉田秋生、幸村誠、漆原友紀、などなど。(敬称略)

そう考えると、自分は昔から、世界を「味わう」ことが好きだったのかもしれない。

料理への欲求も強くなった。

移動し続ける旅では、どうしても「お金を払って消費する」ことが増える。食費、宿泊費、娯楽費。

そんな生活を続けるうちに、「作り出したい」という気持ちがどんどん膨らんでいった。

外食が続くと胃も疲れるし、万人向けの味にも少し飽きる。
自分好みの料理を作りたい。

そんな欲求が、むくむくと育っていった。

もちろん、旅の面白さも再認識した。

慣れない国での不便さが人との交流を生むこともあるし、日常では気づけない発見も多い。

これからも旅は続けたい。もう一度行きたい場所もあるし、自然豊かな世界を歩き回りたい。

ただ、旅を終えて思った。

私は、ただ行動して消化するだけでは満足しないらしい。行きたいレストランに行って終わり、ではなくて。

噛み締めたい。深めたい。

食や本や旅を「ただ好き」で終わらせるのではなく、その好きなものを通して、世界をもっと味わいたい。

帰国してからは、パートナーと一緒に仕事をするようになった。仕事をする時間も、一緒に過ごす時間も増えた。

それは大切で、好きな時間でもある。

でも気づけば、自分自身の感性で、ゆっくり味わうことが少し難しくなっていた。自分の感性に、強いこだわりがあるわけでもない。誇りに思っているわけでもない。

ただ、自分が好きなものを、自分の感性で味わいたい。だから、改めて自分の言葉を綴ろうと思った。

日常を、もう少しちゃんと味わうために。そんな気持ちで、noteを始めます。

日常の些細なこと。本や漫画、映画で思ったこと。食、旅、自然を通して感じたこと。自分の感受性を育てながら、そこから生まれる視点で、日常を少し面白くしていきたい。

そして、記事のサムネイルには、旅先で出会った自然の景色を添えていこうと思います。

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