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【読曞感想文】”その名前をい぀か”を読んで

    コッシヌ

    ヱリさんの新刊『その名前をい぀か』を拝読したした。
    めちゃくちゃ面癜くお、数日経った今も、堎面堎面を思い出しおその䜙韻に浞っおいたす。
    絶察に読んだ方が良いず心の底から思っおいるので、䞀人でも倚くの方にこの物語が届くこずを願っお、䞋手くそなりに頑匵っお感想を䌝えたす。

    䞭孊生の藀原六花にずっお、舘村曜は出䌚った瞬間から特別な存圚だった。六花は、はっきりず自芚できないたた、友達ず呌ぶにはあたりに匷く、密やかな感情を曜に抱く。しかし、曜の転校が決たったこずを境に、二人の関係だけでなく、六花を取り巻く人間関係も揺らぎ始め──。やがお音信䞍通ずなっおいた曜ずの再䌚から再び動き出す二人の関係。二十幎の月日ず、倧切に思う人ずの関わり方を巡る、枟身の長線小説。

    特蚭サむトのあらすじより


    リッカずペりの”特別な”関係

    人生では時々、「芪友」ずいう蚀葉だけでは敎理が぀かない人に出䌚うこずがあるような気がしたす。たるで自分の心の䞭を芗かれたみたいに、自分ず同じ感芚を持぀人に出䌚うこずがありたす。
    それはドラマチックな出䌚いだったずか、感情を揺さ振るような䜓隓を共有したずかではなく、本圓に些现な出来事だけでも、「あ、コむツ分かっおるな」ず感じるような、そんな”特別な存圚”に出䌚うこずがあるず思いたす。

    䞻人公リッカにずっお、ペりは”特別な存圚”でした。

    二人の出䌚いは、些现な䌚話からでした。
    新幎床。仲の良い友達はみんな別のクラスになり、リッカは教宀の垭で䞀人う぀むいおいたした。そんなリッカのパステルカラヌのカヌディガンを指しお突然ペりが話しかけたす。

    それっおオッケヌなの それずも校則違反
    これは合法。
    けっこう自由なんだね、この孊校。
    うん。靎䞋も、黒ず玺なら倧䞈倫だよ。
    無地じゃなきゃだめ ワンポむントは合法
    合法。ワンポむントっお蚀い匵れば、倧きさに䞊限はなし。
    じゃあ明日みずたた靎䞋で来よう。
    氎玉はだめ。数が違法だから。

    21より

    リッカは心地良い䌚話のラリヌに䌚ったばかりずいうこずを忘れたす。半月埌には、ずっず前からそばにいたような心持ちになっおいたした。

    この感芚、すごく分かるなぁず感じたした。
    誰にでも、そういう盞手がいたような気がしたす。䞀緒にいるずずにかく楜しいし、説明ができない無敵感に包んでくれる人。二人は最匷で、二人が最高。
    自分が䜕に怒っおいるのか、悲しんでいるのか。䜕が面癜くお、䜕が぀たんないのか。男ずか女ずか関係なく、そういう感芚を共有できる存圚。
    きっず、喜怒哀楜の感情のポむントが䌌おいるのだず思いたす。
    リッカにずっおペりはそんな存圚だったのでしょう。

    リッカはい぀たでもペりず䞀緒にいたいず願いたす。
    だけど、時間は決しお氞遠ではありたせん。

    リッカずペりに唐突に別れが蚪れたす。
    倚くの堎合、こういった別れや時間の経過ず共に盞手の想いは次第に薄れおいくず思いたす。しかし、リッカは違いたした。ペりに䌚えない間も、その想いを募らせおいきたす。

    十五幎ぶりに再䌚したペりのお腹には赀ちゃんがいたした。リッカはペりに寄り添い、そしお支えおいくこずを決意したす。

    再び動き出す二人の関係。

    やがお、『ネオン』ずいう女の子が産たれお、䞉人での生掻が始たりたす。
    少しず぀成長しおいくネオン。そしお少しず぀倉化するリッカずペりの二人の関係。
    亀差しお、ぶ぀かっお、そしお重なり合う、リッカずペりそれぞれの想い。

    ねえ。わたしたちは、もうずっくに、あの頃のわたしたちじゃないね

    P167より

    䜜䞭でリッカが心の䞭でペりに問いかけるシヌンがありたす。
    䞭孊時代の玔粋な関係ではなくなったのかもしれない。それでもペりに想いを焊がすリッカにずおも胞を締め付けられたした。

    ”特別な存圚”を描いたこの物語は、玔愛であり、友愛であり、そしお偏愛であるず僕は思いたした。
    ペりを想い続けたリッカ。果たしお二人にどんな結末が蚪れるのかは、是非その目で確かめおください。


    最匷で最高の䞊叞、宀井ずいう男

    この䜜品はリッカずペりの二人の人生を綎った物語ですが、䞀方でリッカのデザむナヌずしおのお仕事の物語も描かれおいたす。
    ここでキヌマンずしお登堎するのが、リッカの䞊叞宀井むろいさんです。
    宀井さんはずにかく仕事ができる人で、激務を極めるリッカの仕事も、宀井さんがいたからこそ成り立っおいたように感じたした。

    宀井さんは倩真爛挫で子䟛のような無邪気さがありたす。平気でオフィスでファミチキを食べたり、気に入った䟋えを䜕床も口にしたりず、倩然な䞀面を持っおいたす。
    しかし、こずデザむンに関しおは独自の芖点ず圧倒的センスで誰からも䞀目を眮かれおおり、たさに超䞀流デザむナヌず蚀えたす。
    そんなギャップが宀井さんの魅力であり、きっず䞀緒に仕事をするず圌に惹かれるのだず思いたす。

    宀井さんはリッカのこずを「六花リッカ」ず䞋の名前を呌び捚おしたす。えこの什和の時代に倧䞈倫ず心配になりたすよね。僕のような仕事ができない䞊叞が、銎れ銎れしく䞋の名前で呌がうものなら、即パワハラやモラハラで蚎えられお湟岞眲に連行されるでしょう。
    #事件は珟堎で起きおんだ
    でも、宀井さんは倧䞈倫です。むしろ、宀井さんにはそんな小さなこずなんお気にせずに、宀井さんの奜きなように仕事をしおもらいたいず思っちゃうような魅力が溢れるシゎデキ䞊叞なんです。

    才胜に溢れた垞識倖れの倩才君のように芋える宀井さんですが、しっかりず良識を持っおいる人物でもありたす。
    リッカが仕事で倧きなミスをしお、名叀屋のクラむアントに宀井さんず䞀緒に謝眪に行く出来事がありたした。

    「倩才型の゚ヌスは぀らいねえ、自分の適性もそれが突出しおるこずも、垌少性も䟡倀も分かっおもうおるから、どんだけ謙虚にやっおる぀もりでもチリツモで驕るんよ。ほんで、こうやっお自分の本領以倖の仕事ぞの配慮ずか責任感が薄れる。ちっちゃい䌚瀟に転職したら楜勝でした 気ぃ抜いおたんちゃう」

    P133より

    クラむアントからき぀い蚀葉を济びせられたす。でも宀井さんは決しおリッカのせいにはせず、終始真摯な察応をしたした。
    そこでの宀井さんの立ち振る舞いには、仕事をしおいる者ずしお胞が打たれたした。

    物語の終盀でこのクラむアントの創業祭が名叀屋で行われたす。宀井さんず䞀緒に招かれたリッカに嬉しい出来事が起こりたす。

    女性たちの蚀葉に高鳎った自分の心臓が、い぀たでも匷く脈を打っおいた。最埌に改めおお瀌を口にされ、受け取れない量の花束の前で立ちすくんでいるような気持ちで、ほずんど無意識に隣りを芋䞊げた。芖線に気づいおこちらに向き、
    「嬉しいね」
    ず笑った宀井さんの顔を眺めながら、十呚幎のパッケヌゞをデザむンしたずきのこずを思い返す。

    P253より

    僕はそのシヌンに涙を堪えるこずができたせんでした。仕事を続けおいるず奇跡のような幞せな䜓隓をするこずがありたす。
    仕事は玠晎らしいずいうこずを改めお教えおもらった気がしたした。

    この物語においお宀井さんは、盎接的にリッカずペりの関係に関わるこずはありたせん。しかし、リッカぞの圱響力は蚈り知れないモノがあるず思いたした。

    この䜜品は、リッカずペりの物語であり、リッカず宀井さんの物語でもあるず思いたす。


    必芋のラストシヌン

    長くなっおしたいたしたが、最埌にラストシヌンを少しだけ語らせおください。

    僕はこのラストシヌンがずおも心に匷く残りたした。
    ネオンが口にする”あの名前”。
    それこそがこの物語のタむトルを意味しおいるのだず、勝手に思いを巡らせおしたいたした。
    #党然違っおいたら笑っおください

    い぀か、”その名前”をリッカが口に出来た時。
    党おが報われる、そんな気がしたした。
    そしお、その瞬間がくるこずを心から願っおいる自分がいたした。


    本圓に玠晎らしい物語でした。
    拝読するこずができお幞せな気持ちでいっぱいです。
    絶察に読んで欲しいず思っおいたすし、感想を語り合えたら嬉しく思いたす。

    うちの奥さんは本をあたり読たない人ですが、なんずか読んでもらおうず思っおいたす。


    ヱリさん。
    玠敵な䜜品を本圓にありがずうございたした。


    コッシヌ


    ※曞籍のご賌入はコチラから

    

    こっそりこちらの䌁画にも参加しようず思いたしたが、3000字を䜙裕で超えおしたったので、゚キシビゞョン扱いにしおください。
    灯火さん、よろしくお願いいたしたす。

    #その名前をい぀か
    #青山ヱリさん
    #読曞感想文
    #灯火杯
    #灯火杯7th

     
     
     
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