
ぼくのともだち
── 9歳のころに書いた、2つ目の物語です。──
ぼくの友達は、港くんだ。
港くんは、ほかの子とくらべてすごく変わってる。
なぜなら、ぼくにしか港くんは見えないからだ。
それを知ったのは去年。3年生の始まりの時だった。
1年生から友達の港くんとおしゃべりしてると、みんながへんな目で見てくる。
ぼくは、わざと大きな声で
「なんか、へんな目線感じるんだけど!」
と言った。
すると、同じクラスの名前も知らない女の子が近づいてきてこう言った。
「いつもひとり言を笑いながら言ってたら、そりゃへんな目で見られちゃうよ。」
ぼくはひとり言なんて言ってない。
港くんとしゃべってるもん。
「え?いつも港くんとしゃっべてるけど?」
「…港くんってだれ?」
みんなが口々に言うもんだから不思議なモヤモヤした気持ちとイライラした気持ちで
「港くんは、ここにいるだろ!」
と港くんを指さした。
港くんは悲しそうな顔をしていた。
「港くんはいるだろ…!」
みんなが静まりかえった。
そして
「そこには、だれもいないよ!!」
とみんながさわいだ。
放課後、みんながいない所で港くんと話した。
──── 君はいったい何もの? ────
港くんがいうには、想像上の友達。
でも、ちゃんとさわることができる。
…といっても、そう感じるだけ。と言われた。
すごくショックだった。
今でも忘れられない。
ふつうの友達だと思うじゃないか。
考えもつかなかいことだ。
でもそれが目の前でおきていた。
港くんはずっと悲しそうな顔をしている。
なんで?
ぼくの想像なんでしょ?
ぼくより悲しそうなの…なんで…。
ぼくは決めた。
あの時からずっと、ショックなんかじゃない。
たまに、誰にも見えていないことを思い出しておどろくけど。
港くんは実在しない。
だけど友達だ。
それは変わらない。
まだへんな目で見てくる同級生もいるけどかまわない。
だって港くんは友達だ。
だれにどう言われようと、へんな目で見られても変わらない。
港くんは、ぼくの友達だ。
#創作大賞2026
#オールカテゴリ部門
#創作
#児童文学
#不思議な話