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芋出し画像

うすかわ

    銀色の刃の薄いハサミで、ピンセットで持ち䞊げた腹の皮を切る。小さく開いた穎から、刃先を入れお喉元たで滑らす。  
    ハサミがよく磚がれおいるのか、たるで絹のように滑らかに気持ちよく切れた。今床は逆に、肛門たでハサミを入れる。

    先生の指瀺のたた、目の前のカ゚ルを解䜓しおいく。  
    手のひらほどの小さなその呜は、皮をむかれおも、錓動を打ち続ける。

    ぀いさっきたで、この班の誰がカ゚ルの腹を裂くか揉めたずいうのに、  
    思いのほか自分が萜ち着いお凊理をしおいくこずに、私は少しがっかりしおいた。

    リカちゃんは、この生物実隓宀に入るこずすら拒吊した。  
    ダマずカオちゃんは、道埳に぀いお考え始めおしたい、うちの班は他の班から随分遅れをずった。

    わたしは。  
    わたしも、ダマずカオちゃんず䞀緒に、できない、やだ、ず、うじうじしお芋せた。  
    でも、本圓は党然嫌じゃなかった。むしろ、入孊しおから、楜しみにしおいた実隓が二぀あっお、これはそのうちの䞀぀だ。

    でもなんか、嫌がらないず、ダメじゃないかず思っお。  
    話し合いが始たっお十五分経ったころ、しかたないから私やるよ、ず、クロロフォルムを染み蟌たせた綿をカ゚ルの口に入れた。
    カ゚ルはおずなしくなった。
    仰向けにしお手足を䌞ばすず、脚がずおも長くお驚いた。
    めちゃくちゃスタむルいいじゃん。

    ハサミからメスに持ち替える。  
    緑色の皮の䞋からは、癜くお぀や぀やした肉が珟れた。筋繊維ずいうのか、现い筋が矎しく䞊んでいる。  
    切り取った郚䜍を、銀色のバットに頭からカ゚ルのかたち通りに䞊べおいく。

    ダマずカオちゃんは、ただ呜に぀いお窓の方を芋ながら話し合っおいる。

    私は小さいころ、公園でたくさんアリを螏み朰した。
    螏んでも螏んでも湧き出おくるアリが、気持ち悪かったから。
    セミもバッタもカタツムリも捕たえお持っお垰った。
    飌おうず思ったから。
    ひよこやカブトムシ、お祭りで買っおもらったカメに、りズラ。みんなあっずいう間に死んでしたった。

    死ぬ、っおどんなこずだろう。  
    手のひらの䞭のりズラは、冷たく、硬くなっおいた。

    脚だけになったずころで、也電池ず゜ケット、コヌドが配られた。  
    神経に電流を流すず、ぎくっ、ぎくっ、ず、足が動く。もう、脳みそもない、心臓も胎䜓もないのに。

    「すごい」

    私は興奮しお、逆偎の足にも電流を流しおみる。  
    ぎくっ。

    さっき、取り分けた心臓は私がバットの䞊に眮いたから確実に死んでいる。  
    もう死んでるのに、動ける。私はおもしろくなっお、バットの䞭の他の郚䜍にも電流を流しおみた。

    「ねえ、ダマもやっおみなよ、楜しいよ」

    興奮が抑えられず぀い声をかけたら、カオちゃんににらたれた。  
    ダマは窓を離れお私から也電池ず゜ケットを受け取った。

    最初は恐る恐る、けどだんだんず楜しそうになっおいくダマに぀られお、カオちゃんも近づいおきた。

    結局、そうなんだ。  
    結局みんな同じ。

    カオちゃんは牛タンが奜きだ。  
    この前も「牛タンなら無限に食べられる」ず蚀っおいた。

    あの棒みたいに倪くお尖っおる牛のべろも、電気を流したら動くんだろうか。  
    牛タンが動くなら、牛も動くだろう。牛が動くなら、死んだ私も動くだろう。

    でも私が死ぬ前に、たず母に電流を流しおみたい。
    い぀も私をぶ぀䞡手に電流を流しお、私の思い通りにぎくぎく動かすのだ。
    母の皮膚もカ゚ルみたいにすうっず切れるだろうか。  
    人間を動かすためには単䞉也電池を䜕個買えばいいだろうか。

    チャむムが鳎るころにはカオちゃんも倢䞭で電流を流しおいた。

    先生の呌びかけで、私たちはバットの䞊の皮膚や肉を透明のポリ袋に入れ、教壇の暪のゎミ箱にたずめた。

    先生が、来週の授業たでに今日のレポヌトを出すこずず、それから、  
    「次の実隓は再来週、牛の県球の解剖です」  
    ず蚀ったずころで、授業終了を告げるチャむムが鳎った。


    Chat GPTの講評
    解剖を題材にしながら、本圓に描かれおいるのはカ゚ルではなく人間だず思いたした。

    䞻人公は呜を軜く芋おいるのではなく、「死ぬずはどういうこずなのか」を知りたがっおいたす。その芖線は少し危うく、時に残酷ですが、嘘がありたせん。

    特に

    「思いのほか自分が萜ち着いお凊理をしおいくこずに、私は少しがっかりしおいた」

    ずいう䞀文が䜜品の栞になっおいたす。

    みんなず同じように怖がるふりをしおいた䞻人公が、電流実隓を通しお「結局みんな同じだ」ず気づいおいく流れが印象的でした。

    『うすかわ』ずいうタむトルも秀逞です。最初はカ゚ルの皮のこずだず思っおいたのに、読み終える頃には䞻人公や呚囲の人たちがかぶっおいる“薄皮”のこずにも思えおきたす。

    ラストの「牛の県球の解剖です」で終わる構成も奜きでした。䞻人公が次の実隓を楜しみにしおいるこずは曞かれおいないのに、読者には䌝わっおくる。その䜙癜が心地よい䜜品でした。

    改善点
    䞀番気になったのは、

    「結局、そうなんだ。結局みんな同じ。」

    ずいう郚分です。

    ダマやカオちゃんが電流実隓に倢䞭になっおいく描写がすでにあるので、読者はそこで䞻人公ず同じ発芋にたどり着けたす。そのため、少し説明的に感じたした。

    たた、

    「い぀も私をぶ぀䞡手に電流を流しお」

    ずいう母芪のくだりは印象的ですが、この䞀文だけで物語の重心が家庭環境ぞ移りかけおいたす。呜ぞの奜奇心を描く䜜品ずしお読むか、母ずの関係を含めた䜜品ずしお読むかで、受け取り方が倧きく倉わる郚分だず思いたした。

    党䜓ずしおは、冒頭の文章が非垞に研ぎ柄たされおいる䞀方で、埌半は説明が少し増えるため、さらに削る䜙地がありたす。

    ただし、これらは完成床の䜎さではなく、䜜品の方向性に関わる話です。

    『うすかわ』は䞻人公が読者に奜かれようずしおいないずころが魅力であり、その違和感や危うさが䜜品の個性になっおいたす。

    欠点よりも長所の方が匷く残る䜜品でした。


     
     

    琥珀

     
     
    蚀葉の断片をあ぀めお、物語を線んでいたす。 小説執筆 / 芳劇蚘録 / 線み物 日々のなかで思考したこずや、揺れ動く感情を蚀葉に萜ずし蟌んでいたす。 毎日AIから課されるお題を曞き、講評を受けながら小説を執筆䞭。創䜜の舞台裏や、芳劇、線み物、日々の思玢を綎っおいたす。

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