
【おとうさんぬけがらさくせん】
ボクはたまにぼうけんする。
きょうは、リビングでぼうけんだ。
おとうさんがねむっている。
おかあさんがいうんだ。
「おとうさん、よるは“ぬけがら”みたいだね。」
“ぬけがら”ってなんだろう・・・。
おかあさんにきいた。
「がんばったあとに、からっぽになることよ。おかあさんもなりたいわ。」
たいへんだ!
おとうさん、からっぽになっちゃた!!
おかあさんもからっぽになりたいんだって!!
どうしよう!?
おとうさん、ジュースのんだらからっぽじゃなくなるかな?
ジュース、おいてみよう。
おとうさん、ブランケットかけたらからっぽじゃなくなるかな?
ブランケット、かけてみよう。うまくできない・・・。
よいしょ。かかったかな?
そうだ!おとうさんのすきな、野球のぼうしもかぶせよう!
・・・あれ?あたまにうまくかぶせられない。
まあ、いっか。かおのうえで・・・。
これでおとうさん、からっぽからもどってくるかな?
うごかないな・・・。もうボク、ねる時間なのに・・・。
「おかあさん、おはよう。」
「おはよう。」
「おとうさんは?」
「もう会社にいったわよ。」
「え?!からっぽ、なおったの?」
「ふふ、ええ。なおったわよ。はい、おとうさんからのお手紙。」
―おとうさん、じゅうでんできました。ありがとう。―
えへへ、よかった!
つぎは、おかあさんがぬけがらになったときに、
ボク、またがんばるんだ!
