
太宰府天満宮仮殿の見納めに ~仮殿奉納公演山口一郎「邂逅」の余韻~
屋根の上に森が育つ仮殿。
3年間の役目を終え、いよいよ解かれる時が来ます。
YouTubeで生配信された
仮殿奉納公演「邂逅」山口一郎(サカナクション)に触発されて、
天満宮へ。
3/15の夜、無観客で行われた奉納公演は
夜の境内で奏でるギターの音色と歌声がとても心地よく、
白い息を吐きながら歌う姿も臨場感があり、
画面越しの空間にすっかり引き込まれました。
ほのかな灯りに浮かぶ屋根の上の森も
演奏に耳を澄ませているよう。
合間の対談で、西高辻宮司と山口さんが
今回の奉納公演や式年大祭について話すのを聞き、
天満宮の1100年来の歴史に想い馳せてみる。
山口さんの独特な詩の世界と、不遇の晩年を過ごした
道真公の悲哀が呼応しているように感じられ、
そう思いながら曲を聴いていると、
この弾き語り奉納が、時代を経てまさに「現代の奉納公演」の
1つの在り方として受け取れました。
神職の方々が、門を閉ざして画面上から去っていく神社らしい締めくくりも見どころ。5/10までアーカイブ配信中。😊


御帳と几帳のデザイン:デザイナー黒河内麻衣子さん
3年の間、鳥や風が運んだかもしれない種を含め、
屋根の上で育った植物はこの後、境内に植え替えられるそうです。

手がけた建築家・藤本壮介さんは何度も天満宮に足をはこび、
道真公を慕って一夜で飛んできた「飛梅」から屋根の上の森という着想を得たそう

周囲の樟の森の風景とすっかり調和。

新しくなった檜皮葺の屋根が誇らしげに陽光を反射しています。
そばを通ると檜のいい香り。


訪れた日は快晴で、上空にはぐんぐんと長くのびていく飛行機雲。
まるで試し書きをしているように1本、2本・・・次から次へと
白い直線が何本も描かれては消えていく。



力強く、くっきりと。
令和8年、歴史の現在地。
124年振りに行われた本殿の大改修の期間だけ存在した仮殿を参拝し、今という時を思う。 「大改修中の仮殿の参拝に多くの人が訪れた」。そんな文の中のひとりになっていると考えると、ちょっと楽しい。
歴史からの視点として。(笑)

気づけば、立夏がすぐそこに・・・。