
ティラノサウルスとプテラノドンは顔見知らない
新発見が続々!
暴君と空の覇者
昨年2025年は、古生物がアツい年でした。同年6月、モンゴル南東部で発掘されていた中型のティラノサウルスが、じつは新種の化石だったことが判明し、「カンクウルウ・モンゴリエンシス」と命名されました。この新種、ティラノサウルスの大型化の秘密を解き明かすヒントになり得る化石とされ、今後の研究が期待されています。
その新発見の前月、日本では熊本県で発見されていた翼竜の化石が、新種のものであることが判明し、「ニッポノプテルス・ミフネンシス」と命名されました。こちらはアズダルコ科という分類に属する、プテラノドンとは別グループの翼竜出そうで、翼を広げたときの幅は約2mにも及ぶそうです。
暴君と、空の覇者。かつてこの地球を統べていた太古の生物たちが、時代を経てその存在が認められるのは、なんだかドラマティックですよね。

時代の隔たりは
1億5000万年!
上記の2種はどちらも、9000万年前の地層から発掘された化石だそうです。考えてみれば、恐竜映画でもティラノサウルスとプテラノドンが同じ画面にいるシーンがあったような気がします。どちらも白亜紀後期の地層で化石がみつかった古生物。実際に、ティラノサウルスとプテラノドンは出合っていたのでしょうか?

答えは、NO。この2種の間には、なんと1億5000万年もの時代の隔たりがあるそうで、双方顔をみ知った間柄ではないようです。ちなみにティラノサウルスよりも、プテラノドンの方が先に生きていたそうで、古生物界ではプテラノドンの方が先輩とのこと。映画はあくまでフィクション。ですが、もしかすると今後の研究で、そうした定説も覆るかもしれませんね。
翼竜といっても
20近く科がアリ
翼竜というと、先述したプテラノドンや恐竜映画にも登場したケツァコアトルスが有名ですが、じつはまだまだ種類がいます。科を挙げても、プテロダクティルス科、ランフォリンクス科、ディモルフォドン科などさまざま。その数、なんと20近くもあるようです。プテラノドンは白亜紀後期の翼竜なので、翼竜界隈ではわりと後輩のようですね。


翼竜は三畳紀、ジュラ紀、白亜紀と3つの年代を生き抜いた古生物ですので、それだけ種類も豊富になってくるのです。トサカの生えているもの、そうじゃないもの、キバが生えているもの、くちばしになっているものなど、形態も多種多様。ですので博物館などで翼竜の化石をみる機会があれば、ぜひ比較して観察してほしいところです。翼竜なんて、そういった場所でしかじっくり観察できないですからね。
参考文献
・9000万年前の地層の化石、実はティラノサウルス類の新種だった…「モンゴルの王子の竜」と命名 読売新聞2025年6月12日
・9000万年前の地層の化石は「新属新種の翼竜」と判明…ニッポノプテルス・ミフネンシスと命名読売新聞2025年5月13日
・Gregory S.Paul(著)、東洋一、今井拓哉(翻訳)『翼竜事典』共立出版 2024年