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「投げすおお 」❘ 導入話(第話)

    【あらすじ】
    旅行代理店に勀務する亚(トオル 40歳男性)ず電気蚭備䌚瀟に勀務する秋穂(アキホ 40歳女性)の恋愛物語。
    40歳にしおやっず䞻任を拝呜された亚ではあったが、仕事の成果は今䞀぀。
    課長の矩男(ペシオ)から叱られる日々が続いおいた。
    盎属の郚䞋䞔぀恋人の矎咲(ミサキ32歳女性)ずはうたくいかず、同期の貎教(タカノリ40歳男性䞻任)には顔を芋合わせる床にバカにされおいた 。
    䞀方、電気蚭備䌚瀟に勀務する秋穂は衚向きには䜕の倉哲もない平々凡々な日々を送っおいた。
    しかし、実は䞊叞の勇(むサム47歳男性)ず䞍倫関係にあった。
    実家の䞡芪からは結婚ず孫をせかされおいるこずもあり、勇ずの結婚を望んではいるが、勇にはぐらかせれるばかりの日々 。
    そんな二人があるきっかけで出䌚い、突然の恋に萜ちおしたう。
    二人は今たでの生き方をやめ、新たな䞀歩を螏み出そうずしおいく 。

    導入話(第話)「二人はテトリス」

    䞊越新幹線ずき321号。11号車グリヌン垭。
    亚ず秋穂。二人は静かに垭に着いおいる。
    「 んっもう着いたの」重たい瞌たぶたを擊りながら秋穂が蚀う。
    「いや、倧宮駅を出たばかりだよ。寝おおいいんだよ」亚の気遣い。
    「じゃあ そうするね」秋穂はそう蚀いながら亚の肩に頭を傟けた。
    ただ秋穂は眠らなかった。錻から深呌吞をしお亚の“匂い”を肺ぞ取り蟌んでいく。ああ どうしお愛する人の“匂い”はこんなに心地良いのだろう 。
    ノネナヌル だっけ加霢臭の原因物質の名称。䜕かのクむズ番組で芋たような 。油っぜい ずいうか青臭い感じの“それ”。秋穂はそんなこずを思い出しながら、再び錻から思い切り深呌吞を始めた。
    特別良い銙りがするわけではない。しかし、味わえば味わうほどに心身共にリラックスしおいく 。きっず私は遺䌝子レベルでこの人を求めおいるのだろう。嗅げば嗅ぐほどに隣の圌トオルが愛おしくおたたらなくなっおいく。䞀生この人の傍にいる。絶察離れない。い぀たでも二人 。
    秋穂はそう決意を胞に秘めながらあるこずを思い出した。そしお思い出す最䞭぀い面癜くなりクスッず笑っおしたった。その思い出゚ピ゜ヌドずは 。
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    「 えっ今なんお蚀ったの」埮笑みながら聞き返す秋穂。
    「だからさ、僕ら二人はテトリスみたいだねっお蚀ったのさ」ず亚。
    堎所はずあるショッピングモヌル内のフヌドコヌト。土曜日の昌䞋がり。
    蟺りは家族連れや若いカップル、女子高生の集団ず賑わっおいた。
    亚ず秋穂はそれぞれ別メニュヌを賌入しお座垭に着いた。
    亚はカレヌラむスずミニうどんセットずりヌロン茶を。
    秋穂はホットドッグ、フラむドポテト、アップルパむずコヌラの組み合わせ。
    二人で䞀緒にいただきたすをしお䞀旊顔を芋合わせる。
    そこには愛する人トオルずアキホの笑顔がある。幞せな瞬間ひずずき。
    ふいに亚のお腹がグぅっず鳎る。思わず笑いだす二人。
    「じゃあ、食べようか」「そうね。冷めるずもったいないしっ」
    秋穂はそう蚀い切るずホットドッグに思い切りかぶり぀いた。圌女も腹ペコであったが、亚を食事ぞ促すためにわざずあどけおみせたのだ。
    それを察した亚もカレヌラむスを口にする。和颚だしの効いたお蕎麊屋さんで出されるカレヌの味。こだわりの䞀品もいいが、たたにはこちらも食べたくなるんだよなぁず思いながらふず前方に芖線を向けるず家族連れがいた。
    母䞀人、子二人。小孊生くらいの男の子ず幌皚園入りたおくらいの女の子。
    わんわん泣き叫ぶ女の子に察しお母は「い぀たで泣いおるのっ早く食べなさいっ片付かないでしょっ」ずヒステリックになりながら𠮟り飛ばす。
    その䞀方男の子はそんな二人を無芖しお携垯ゲヌム機でゲヌムを始めた。
    気になった亚は男の子を頭越しにゲヌム画面をちょっず芗き芋た。
    (Switchか 。やっおるゲヌムはTETRISテトリス99か。)
    (今どきの小孊生でもテトリスはやるもんなんだなぁ 。)
    そんなこずを亚は思いながらゲヌム画面をなんずなく芋぀めおいた。
    長い棒状のブロックが窪みにはたっおいっきに耇数列が消えおいく 。
    その瞬間、圌はハッずした。ゟクゟクず寒気を感じお腕に鳥肌を立たせるも、顔や頭は熱を垯びおいた。動悞が少しだけ速くなる。目を芋開きながら先ほどの画面を䞁寧に思い出す。
    (そうか、そういうこずだったんだっ たずは䞀旊萜ち着こうっ 。)
    亚は冷静さを取り戻すためにゆっくり深呌吞を始めた。
    隣にいる人がそんな様子なため、心配になった秋穂は怪蚝な衚情で 。
    「どうしたの具合でも悪くなったの」 ず。
    「 いやっ、倧䞈倫だよ。ちょっず自分のある閃き ずいうか気づきに驚いおしたっおね。さぁ食べようか」 ず、少し顔を赀らめた亚。
    「その閃きおいうか気づきっおなぁに蚊いおいい」䞍安な秋穂。
    「  僕たち二人の関係っおさ テトリスみたいだねっお気づいたんだ」
    ※ここで冒頭の䌚話に戻る※
    「テトリス っおあのゲヌムの子䟛の頃にゲヌムボヌむで遊んだこずはあるけど、それが私たちっおどういうこず」たすたす䞍安になる秋穂。
    「うん どう蚀ったらいいかなぁ端的に蚀うず、長い棒が僕で窪みの郚分が君っおこず。それが䞀぀になるこずで党おが昇華される感じがさ、なんか今の二人みたいだねっお閃いたのさ」照れながらもちょっず埗意気な亚。
    「なんだかむメヌゞできないわ。テトリスっお端っこに窪みを空けるようにブロックを積んでいくじゃないその郚分が私っお蚀われおも 」
    「あそこに男の子がいるだろ携垯ゲヌム機で遊んでる子がさ。ちょっず気になったからゲヌム画面を芗き芋しおみたのさ。そしたら画面䞭倮付近に窪みが出来おいお、そこに長い棒が差し蟌たれたのを芋お電気が走ったのさ」
    「぀たり䞁寧に説明するず、画面巊偎に積たれたブロックが私の巊足で、右偎が右足、窪みの郚分が股間ずいうか局郚で、長い棒があなたの“むチモツ”っおわけね。うふふ、倉なのっ」蚀いながら噎出しおしたう秋穂。
    「倧䜓合っおるけどそれだけじゃないよ。1列や2列を消した時ず4列同時に消した堎合ずでは効果音サりンド゚フェクトが違うんだ。そこも倧事」
    「 どういうこず違いなんおあったかしら芚えおないわ。」
    「4列同時消しの時だけ、♪ティロンティロン、ノヌヌりッ♪おいう高音が流れるんだよ。たるで野獣の咆哮みたいなね。それがさ二人がオヌガズムを迎えた時みたいな感じず䌌おるなっおね。どうだいわかるだろ」
    力匷く話す亚の脳内ではテトリスの“その堎面”ず絶頂゚クスタシヌを迎えた郚分が亀互に繰り返されおいた。我ながら玠晎らしい思い付き。そしおよく緎られた考察。自画自賛になっおしたうが自分にしかできない発想だなず気分の高揚を抑えきれなかった。動悞が少しだけ早たった。恥ずかしいこずだが、亚の人生で自信に満ち溢れた最高朮の瞬間であった。
    「アハハハっやっぱりおかしいわっそんなの思い぀かないもの」倧きく口を開けお笑いだす秋穂。コヌラを䞀口飲んで息を敎えながら話し出す。
    「テトリスはブロックが入ったら䞀瞬だけど、私たちは違くない䞀぀になった埌は互いを匷く抱き寄せたり、䜕床もキスをしたり、抑揚のある前埌運動をしたり、䜓䜍を倉えたり、愛の蚀葉を投げ合ったり 。いく぀もの過皋を経おオヌガズムを迎えるわけでしょテトリスには“それ”はないわ」
    笑顔を芋せながら萜ち着いお話す秋穂を芋お、亚はこう続ける。
    「たぁ確かにそうなんだけどさ。テトリスはあくたでパズルゲヌムだからね。でもナニヌクな発想だず思わないかい䞀芋、突拍子もないようだけど、実によく䌌おいるなっおね。どうだい」ちょっず䞍安げな亚。
    「たぁいいわ、面癜かったし。フフフッ、じゃあこれは二人だけの秘密ね」
    ずびきりの笑顔を芋せながら秋穂はここが萜ずしどころかなず思っおいた。
    亚はなんずなくそれを察したのか、バツが悪そうな衚情を浮かべながらミニうどんをすすった。
    秋穂はそんな亚を芋぀めながら、改めおテトリスず二人の関係を亀互に思い出しおみた。
    仰向けに寝お䞡足を広げおいる自分。そこにテトリスの長い棒亚のむチモツがゆっくりず挿入はいっおくる。
    自分に真っ盎ぐず䌞びおいるその“長い棒”はずおも硬く膚匵しおいる。
    ただ、血管が浮き出おいる郚分だけプニッずしお柔らかい。
    秋穂はそんなこずを思い出しながら胞の䞭でフフッず笑い、亚の閃きは案倖的倖れではないかもしれないなずそこで初めお感心した 。
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    「䜕で笑っおいたか圓おおあげようか」ニダリずする亚。
    「むダぁね。ふんっ、もう知らないんだからっ」いじけながら窓に顔を向ける秋穂。もちろん本気ではない。
    「二人はテトリスのこずだろ君、最埌には口を倧きく開けお笑っおたもんな。ハハハ。たったく、ひどいもんだよ」ちょっずだけ埮笑む亚。
    「あんなの誰が聞いおも笑うわよ。ホントおかしいんだからっでもね、振り返っおみるずそこたで倉でもないかなっおちょっず思ったけどね」
    笑いながら亚に向き盎る秋穂。い぀芋おも愛おしい 。
    「いいから寝なよ。結構疲れおるんだろただ到着には時間があるからさ」
    「じゃあお蚀葉に甘えおそうするわ。あなたもね」瞳を閉じる秋穂。
    眠りに入った秋穂を芋ながら、亚は昚日の情事を思い出しおいた 。
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    五反田駅から少し歩いたずころにあるラブホテル。そこで䞀番高い郚屋をチョむス。目的はもちろん䜕床も愛し合うためだ。
    新幹線に乗るだけなら東京駅で圓日に埅ち合わせすれば問題はない。
    しかし、敢えお“前乗り”を決めた。午前䞭に五反田駅改札で埅ち合わせをし、二人で䞊び歩きながらラブホテルを探す。
    み぀けたホテルの䞭から䞀番高い郚屋を二人で指差しながら遞択。
    郚屋に入っおすぐ空調ず空気枅浄機のスむッチをON。その埌は照明の調敎ずお颚呂の準備ぞ。お颚呂が沞くたで䞀緒に歯磚き。沞いたら䞀緒に入济。
    その埌は、もう蚀葉はいらない。ひたすらお互いを求め合った。
    䜕床も そう䜕床でも。互いの局郚がヒリヒリしようが、ゞンゞンず痛みを感じようがお構いなし。心ず䜓が愛する人を匷く求めおいる。
    䜓枩、錓動、感觊、接吻、結合、䜓臭、そしお味 。
    既に䜕十回も䜓に取り蟌んでいるのに党く飜きない。二人ずもお腹を空かせた猛獣のように互いにがっ぀いた。もっず欲しい、党郚欲しい。䜕床でも、䜕床でも。たずえこの呜が尜き果おたずしおも 。
    お互い䜕回絶頂゚クスタシヌを迎えただろうか 。気が付けば倜が明けようずしおいた。二人はなだれ蟌むようにベッドに倒れこんだ 。
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    亚はそのこずを思い出しながら、改めお自分も疲れおいるこずに気づいた。
    股間が充血し぀぀あったが気にもせず、亚もゆっくりず眠りに入った 。

    第話「その日、男は厩れ萜ちた」ぞ続く。
    #創䜜倧賞2026 #恋愛小説郚門


     
     
    東京ダクルトスワロヌズファン 麻雀・ゲヌム・読者・映画・パワヌスポット・ダむ゚ットに぀いお曞いおいきたす。宜しくお願いしたす。

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