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党郚、芋おおください

    あらすじ

     二人の共䟝存的関係の男女が、ある出来事を通しお互いの信頌を再確認する玔愛物語。
     瀟䌚人䞉幎目の守谷暹は、倧孊四幎の立石文銙ず同棲しおおり、二人は既に婚玄関係にある。
     暹は極床の䞍安から、文銙の䜍眮情報、スケゞュヌル、亀友関係に至るたで现かく把握しおいる。
     文銙もたた、暹の束瞛的な行為を拒たず、奜意的に受け入れおいる。
     二人の関係は呚囲から芋れば特異だが、本人たちの間では自然なものずしお成立しおいる。
     䞭盀、文銙は婚玄指茪を玛倱する。文銙はそのこずを暹に隠しお䞀人で捜玢しようずするが、暹は文銙の䜍眮情報の履歎から、その行動を蚝しみ、倧孊ぞ迎えに行く。
     最終的に文銙は自身の携垯を差し出し、「党郚、芋おおください」ず暹に告げる。

    人物䞀芧衚

    守谷 暹27 䌚瀟員。文銙の婚玄者
    立石 文銙23 孊郚四幎生。暹の婚玄者
    里侭 健26 䌚瀟員。暹の同僚
    青葉 優斗22 孊郚四幎生。文銙の同茩
    氎口 瑠花24 䌚瀟員。暹の埌茩

    孊生課職員幎霢䞍詳

    本文

    ○公園倜
       文銙20が倧朚の前で
       䞡脚を抱えお蹲っおいる
       暹23が背䞭偎から近づく
    暹「文銙」
       文銙、びくりず肩を震わせる
    暹「ごめん。䞀人にしお」
    文銙「ッ  違いたす。私が、勝手に
     䞀人になりたくお」
    暹「でもさ、俺これでも圌氏だし
     圌女を䞀人で泣かせおたずか
     かっこ悪いじゃん」
    文銙「そんなこずないです。党郚、私が
     勝手にしたこずで」
       暹、文銙の隣に腰を䞋ろす
    暹「だからさ、俺がかっこ悪くならない
     ように䞀個玄束しよ」
    文銙「  なんですか」
    暹「䜕かあっおも、䜕もなくおも
     俺の家に来お。俺の、目の届く堎所にいお
     そしたら、俺は絶察目離さないから
     玄束」
    文銙「  わかりたした」
    暹「それでも、文銙がどうしおも動けない
     時は、迎えに行くから」
    文銙「迎えに、来なくおもいいですよ」
    暹「行くよ。だから、俺が迎えに
     行かなくおもいいように、文銙が来お」
    文銙「  善凊したす」
    暹「はは、善凊か。それでいいよ
     文銙のこずは党郚芋おるからね」
    ○暹の䌚瀟 - 䌚議宀
       瑠花24ず健26が
       䌚議の埌片付けをしおいる
    瑠花24「そういえば、里䞭さんっお
     守谷さんず付き合い長いんですよね」
    健26「うん。高校からだからね」
    瑠花「じゃあじゃあ、守谷さんの
     圌女さんにも䌚ったこずあるんですか」
    健「あるよ」
    瑠花「どんな人でした」
    健「うヌん。ちょっず䞍噚甚だけど
     すごく頑匵り屋な子、かな」
    瑠花「ぞええ。ちゃんず実圚しおたんだ」
    健「なに、実圚っお。
     ほんずに圌女がいるか疑っおたの」
    瑠花「だっおだっお、守谷さん入瀟以来
     ずっず婚玄指茪しおるらしいじゃ
     ないですか。なのに党然結婚する
     気配なくお。女避けに付けおるだけ
     なんじゃ説が巷で囁かれおるんですよ
     守谷さんモテそうですし」
       䌚議宀の扉が開いお、暹が入宀する
    暹27「俺の名前聞こえたんだけど
     なんか噂話でもしおた」
    健「暹に圌女がいるか疑われおたよ」
    瑠花「守谷さん指茪しおるのに
     ずっず独身じゃないですかヌ」
    暹「圌女が倧孊生だから卒業埅っおんの」
    瑠花「あ、なるほど。じゃあ割ず歳離れお
     るんですね。そういうこずかヌ。
     あ、この話、他の子にも
     話しちゃっおいいですか」
    暹「別にいいけど。
     俺のこず狙っおる人でもいたの」
    瑠花「ぞぞぞ。ぶっちゃけ、いたすよ。
     誰か知りたいですか」
    健「氎口さん。
     そういうの蚀い觊らさないの」
    瑠花「ぞぞっ。た、タダじゃ教えたせんけど
     私、瀟内の情報屋の座狙っおるんで」
    暹「別に知りたくはないけど
     脈なしっお䌝えずいお」
    瑠花「圌女いるんじゃそうですよねヌ
     䌝えずきたヌす」
    健「どの道、暹ず付き合うず倧倉だよ
     束瞛きっ぀いから」
       瑠花、興味接々に身を乗り出す
    瑠花「えっ その情報詳しく」
    健「じゃ、僕次の仕事あるから行くね」
    瑠花「ええヌ、里䞭さヌん」
       健、䌚議宀を退宀
       瑠花、暹を振り返る
    瑠花「守谷さん、
     束瞛き぀いっおほんずですか」
    暹「  さっさず仕事に戻っお
     この郚屋䜿うから」
       瑠花、䞍満そうな顔
    瑠花「はヌい
     今床詳しく聞かせおくださいねヌ」
       瑠花、退宀
       暹、携垯を取り出しお
       文銙の珟圚地情報を確認
    暹「  倧孊着いたずこか」
    ○倧孊構内 - ゚レベヌタ前
    文銙23「あっ、私も乗  っわ」
       文銙、䜕もないずころでコケる
       目の前で゚レベヌタの扉が閉たる
    優斗22「立石さん 倧䞈倫」
       優斗、駆け寄っお片手を差し出す
       文銙、無芖しお䞀人で立ち䞊がる
    文銙「倧䞈倫」
    優斗「研究宀行くずこ」
    文銙「うん。今、゚レベヌタヌ
     行っちゃった」
    優斗「げ。なら俺も階段䜿お。䞀緒に行こ」
       䞊んで階段を䞊る
       文銙は僅かに俯きがち
    優斗「  前から気になっおたんだけどさ」
    文銙「え なにが」
    優斗「立石さんっお、結婚しおるの」
    文銙「ああ、しおないよ。これは婚玄指茪」
    優斗「婚玄者いるんだ   それは、
     その、芪が決めた的な  」
    文銙「いや、違うよ。公認では、あるけど」
    優斗「そうなんだ。その、盞手の人は
     瀟䌚人なの」
    文銙「うん。四歳䞊だから」
    優斗「ぞええ。なんか  ちょっず意倖
     立石さんっお、い぀も䞀人でいるむメヌゞ
     があったから。そんな歳䞊の人ず接点
     あるんだ」
    文銙「  高校の時に、図曞通で䌚っお」
    優斗「すご。なんか、運呜的でいいな
     俺も図曞通ずか行ったら意倖ず出䌚い
     あんのかなヌ」
    文銙「どうだろ」
    優斗「けど、こんな男ばっかの孊郚ずか
     心配されたりしない」
    文銙「うん、たあ  少しだけ」
    ○暹の家 - 玄関倜
    暹「ただいた」
       暹、玄関の扉を開けお垰宅
       文銙が出迎えに出お来る
    文銙「暹さん、おかえりなさい」
       暹の埌ろから健が顔を出す
    健「久しぶり、文銙さん」
    文銙「健さん   お久しぶりです」
    暹「健の分の飯はなくおいいから
     急に来るずか蚀い出すこい぀が悪い」
    健「話しおたら䌚いたくなっちゃっお。
     ちょうど菜接も実家垰っおおいないし」
    文銙「あ、カレヌ倚めに䜜ったので
     倧䞈倫ですよ。健さんも食べたすか」
    健「いいの やった、ありがずう」
    暹「俺、先にシャワヌ济びちゃうね」
       暹、靎を脱いで颚呂堎ぞ向かう
    文銙「はい」
    健「お邪魔したす」
       健、靎を脱いで䞊がる
       文銙、キッチンぞ向かう
    ○同 - リビング倜
       文銙、食卓に食事を䞊べる
    健「わ、矎味しそう」
    文銙「先に食べちゃいたしょう」
       文銙、怅子に座る
    文銙「いただきたす」
    健「いいの 暹を埅っおたんじゃない」
       健、怅子に座る
    文銙「そうですけど。い぀も先に食べおお
     っお、蚀われちゃうので」
    健「そっか。それじゃ、いただきたす」
       二人、食事をする
    文銙「  お口に合いたすか」
    健「うん、矎味しいよ。文銙さん、前より
     料理䞊手くなったんじゃない」
    文銙「ありがずうございたす。ただ簡単なの
     しか䜜れないんですけど  」
    健「  暹ずは、どう」
    文銙「どう  っお、䜕がですか」
    健「䞊手くやれおるのかなっお。あんたり
     友達の恋愛事情に口出すのもどうかずは
     思うんだけど  、暹っおさ
     束瞛き぀くない」
       文銙、怪蚝そうな顔
    文銙「束瞛  ですか いえ、そんな
     倧袈裟なこずされおないですよ」
    健「そうなの 暹も改心したのかな
     もう付き合っお、五幎ずかだっけ」
    文銙「そうですね」
    健「長いよね  暹がこんなに圌女ず長続き
     しおるの、初めお芋たかも」
       颚呂䞊がりの暹が入宀
       健が振り返る
    暹「䞊がったよ。䜕 俺の話しおたの」
    健「暹が束瞛しおないかっお話。
     やめたの 圌女の束瞛」
       文銙、立ち䞊がっおキッチンぞ
    暹「党然」
       暹、机の䞊の文銙の携垯を手に取る
       おもむろに䞭身を確認し始める
    健「ッ  それ、文銙さんのじゃ」
    暹「うん」
       文銙、暹の食事を持っお戻る
    文銙「暹さん。芋るのはいいですけど
     私の携垯にカレヌ぀けないでくださいね」
    暹「ん。文銙、友だち増えおるけど誰」
    文銙「研究宀の人たちです。卒業前に
     連絡先亀換しおおこうっお話になっお」
    暹「このチャラそうな男消しおいい」
    文銙「いや、卒業たでは埅っおください」
       文銙、座っお食事を再開する
    暹「  仕方ないか。卒業したら切っお」
       暹、携垯を眮いお垭に着く
    健「文銙さん、さっき束瞛されおないっお」
    文銙「束瞛  じゃ、ないですよね」
    暹「束瞛だろ」
    健「束瞛だよ 暹、携垯の䞭身  
     もだけど、亀友関係たで口出すのは
     さすがにやりすぎ」
    文銙「いや  私は別に倧䞈倫ですよ
     別に繋がっおおきたい人もいないですし」
    健「そういう問題じゃないでしょ」
    暹「文銙は、こういうの
     党然嫌がらないよね」
    文銙「だっお  別に芋られお困るものも
     ないですし。普通は、嫌なんですか」
    健「嫌  だず思うよ。だっお、
     友達ず瞁切っおずか蚀われるの
     文銙さんは嫌じゃないの」
    文銙「嫌  じゃないですよ。むしろ、
     助かるっおいうか。切っおもいい、っお
     蚀っおもらえるの」
       間
    暹「  倉わらないよね、文銙は。なんか
     たたに少し心配になる。たあ、文銙の
     そういうずこ、すごい奜きなんだけど」
       文銙、照れたように目を逞らす
    文銙「そんなこず蚀うの、暹さんだけです」
    暹「圓たり前だろ。俺以倖に蚀わせねえし」
    健「  嫌だず思ったら
     ちゃんず蚀わなきゃダメだよ、文銙さん」
       文銙、困ったように笑う
    文銙「倧䞈倫ですよ。嫌なこずはそう
     ちゃんず蚀っおたすから」
    ○暹の䌚瀟 - デスク
       瑠花が怅子ごず身を乗り出す
    瑠花「守谷さん、お昌䞀緒にどうですか」
    暹「ええ  。めんどくさそうだからやだ」
    瑠花「そう蚀わないでくださいよ」
       健、オフィスの䞭に戻っおくる
       瑠花、それを芋止めお手を振る
    瑠花「あっ 里䞭さヌん 䞀緒にお昌
     食べたせんかヌ」
       健、気が぀いお近づいおくる
    健「暹も䞀緒 いいけど」
    暹「今断っおたんだよ」
    健「そうなの」
    瑠花「瀟内のむケメン2TOPずお昌ずか
     私が劬たれるんですから、
     早く行きたしょう」
    暹「じゃあ誘うなよ」
    健「なんかごめん、暹。行こっか」
       暹、ため息を぀いお立ち䞊がる。
    瑠花「やった。ラりンゞ行きたしょ」
    ○同 - 通路
       䞉人、歩きながら䌚話
    瑠花「守谷さんの束瞛の話がずっず
     気になっおたんですよねヌ
     具䜓的なお話聞きたいなヌっお
     思っおたんですよ」
    暹「なんでそんなこずに興味あるの」
    瑠花「実は  私のカレも
     最近束瞛気味っおいうか
     倜遅くに倖出おるず䜕しおるんだヌずか
     男のいる飲み䌚行くなずか蚀われお」
    暹「ぞえ。なのに俺らず昌飯はいいの」
    瑠花「バレなきゃいいんですよヌ
     お昌誰ず食べたずかたで話したせんしヌ」
       瑠花、゚レベヌタの
       呌び出しボタンを抌す
    暹「  た、そうだよな」
    瑠花「そうなんですよ
     行動党郚把握しお瞛るなんお無理なんです
     なのに束瞛ずかしお
     䜕の意味があるのかなヌっお」
    暹「  意味、ね」
    瑠花「はい。守谷さんなら、
     わかりたすか」
       暹、無蚀
       ゚レベヌタの扉が開く
    暹「やっぱ昌は二人で食べお。食欲倱せた」
       暹、螵を返しお廊䞋を戻る
    瑠花「えっ、あのすみたせん。
     蚀いたくなければ無理にずは」
    健「ごめん、氎口さん。僕も今日はいいや
     暹、埅っお」
       健、暹の埌を远う
       暹、携垯で通話しながら歩く
    暹「ごめん、急に連絡しお。䜕しおた」
    ○倧孊構内 - リフレッシュスペヌス
       文銙、菓子パン片手に通話䞭
    文銙「お昌食べおたした。
     どうかしたしたか」
    暹声「䞀人」
    文銙「䞀人じゃなきゃ、電話出たせんよ」
    暹声「䞀人じゃないこずもあるの」
    文銙「たたに  研究宀の人ず食べたりは」
    暹声「そりゃそうか。悪い、
     倉なこず聞いお」
    文銙「いえ  。あの、嫌ですか」
    暹声「え」
    文銙「暹さんが嫌なら、食事の誘いも
     党郚断りたすけど」
    暹声「ッ  いや、そこたで
     しなくおいいから。ありがずね、文銙」
       通話が切れる
       文銙、耳元から携垯を離しお
       銖を傟げる
    ○同 - 屋䞊テラス
       健ず暹、花壇の淵に䞊んで座る
       健の手にはサンドむッチ
    健「いい加枛、束瞛やめればいいのに
     五幎付き合っおも信甚できないの」
    暹「別に、信じおないわけじゃないんだけど
     把握しおないこずがあるの、䞍安で」
    健「その䞍安を文銙さんに抌し付けすぎなん
     じゃない」
    暹「だよな  。わかっおんだけど、
     芋ないず安心できなくお。文銙も拒吊
     らないし」
    健「それもすごいよね。昚日の感じからしお
     本圓に気にしおなさそうだし」
    暹「正盎。五幎経っおも、文銙のこずは
     よくわかんねえよ。友達いないし
     趣味もないし。欲しいもの聞いおも
     特に䜕もっお蚀うし」
    健「無欲だね」
    暹「䜍眮情報ずかカレンダヌずか、携垯の
     パスコヌドだっお頌めば二぀返事で
     なん぀ヌか  俺に郜合が良すぎお
     逆に怖い
     あヌ、早く結婚しお法的に瞛りおえ」
    健「重症だねえ」
    ○倧孊構内 - リフレッシュスペヌス
       優斗、文銙の近くを通りがかる
    優斗「あ、立石さん  電話䞭だった」
       文銙、携垯をしたっお振り返る
    文銙「ううん。今終わったずころ
     䜕か甚だった」
    優斗「研究宀のみんなで飯行こうっお話に
     なっおさ。12月になるず本栌的に
     忙しくなるし。今のうちにっお。明日の
     倜なんだけど、立石さんは来れそう」
       文銙、少し迷う間
    文銙「䞀応、確認しおから連絡する」
    優斗「そっか、わかった」
       優斗、文銙の向かいに座る。
    優斗「  確認、っおさ、その
       婚玄者の人に」
    文銙「うん、そう」
    優斗「そっか。た、うちの研究宀
     男ばっかだし、心配するよな」
       間
    文銙「あの  青葉さんは
     圌女さんの携垯ずか、芋たりする」
    優斗「え 圌女いたこずないけど  
     芋ないでしょ、普通
       たさか芋せおんの」
    文銙「うん。普通は嫌がるもの、みたいね」
    優斗「俺なら絶察嫌だけど
     芋たいずも思わないし
     立石さんは、嫌じゃないの」
    文銙「うん  私が、おかしいのかな」
    優斗「いや、おかしいっおいうか  
     逆に、なんで嫌じゃないの 
     束瞛じゃん、そんなん」
    文銙「  束瞛っお、行動を制限される
     こずでしょ。私はそういうのあんたり
     されおないし。むしろ
     党郚芋おおくれるの、安心する、かも」
    優斗「ええ  ごめん、党然わかんねえや」
    文銙「そっか」
    優斗「  たあ、立石さんがいいなら
     いいんじゃない こういうのは
     圓人同士の問題だず思うし」
    文銙「そうだよね」
    ○暹の家 - リビング倜
       文銙、パ゜コンに向き合っお䜜業䞭
       扉が開いお、暹が入宀
    暹「ただいた、文銙」
       文銙、気が぀いお顔を䞊げる
    文銙「あ、おかえりなさい。
     今日は䜜っおなくお
     冷蔵庫にコンビニ匁圓なら入っおたす」
    暹「そ。埌で貰うよ。ありがず
     シャワヌ济びおくんね」
       文銙、暹の服の裟を掎んで匕き留める
    文銙「すみたせん。先に、
     少しいいですか」
       暹、文銙に向き盎る
    暹「䜕」
    文銙「明日の倜、研究宀の人たちず
     ご飯に誘われおるんですけど
     行っおいいですか」
    暹「ご飯  。俺、そこたで蚀ったっけ」
    文銙「䜕がですか」
    暹「倜出掛けるなら教えおずは
     蚀った芚えがあるけど。
     食事䌚に行っおいいかたで
     俺に蚱可取っおずか、蚀っおた」
       間
    文銙「蚀われおは  ないですけど
     嫌かず、思ったので
     すみたせん。断りたす」
    暹「え。行かないの」
    文銙「暹さんが嫌だろうなず思ったのに、
     わざわざ聞く必芁なかったなず
     気が぀いたので」
    暹「  いや、たあ
     そりゃあ、嬉しくは、ないけど」
    文銙「それだけです
     匕き留めおすみたせんでした」
       文銙、机の䞊の携垯を取る
       優斗に断りの連絡を入れる
       携垯を眮いお、パ゜コンの䜜業に戻る
       暹、文銙の携垯を取る
       アプリの䞀番䞊に来おいた優斗の
       チャット画面を開く
       ちょうど優斗から返信が来る
       『婚玄者の人、ダメだっお
        仕方ないか。
        たた、どっかで行けるずいいね』
       暹の指先が固たる
    暹「文銙」
    文銙「なんですか」
    暹「青葉くんから、返信来おるよ」
    文銙「あ、ありがずうございたす」
       暹、文銙に携垯を返す
       文銙、返信を打ち蟌んで携垯を眮く
    暹「なんお返信したの」
    文銙「うん、そうだね、っお」
    暹「  行きたいなら、行っおいいよ」
       文銙、暹の顔を芋䞊げる
    文銙「でも、嫌なんですよね」
    暹「俺の顔色窺わなくおもいいでしょ
     俺だっお、それくらいは我慢するよ」
    文銙「別に  
     そこたで行きたいわけでもないので」
       間
    暹「シャワヌ济びおくるね
     あ。明日さ、ピヌマンの肉詰め食べたい」
    文銙「ええ
     あれ䜜るのめんどくさいんですけど
     明日はシチュヌにしたす
     私が食べたいので」
    暹「はは、そっか。ならいいや
     文銙のシチュヌも奜きだし」
    文銙「肉詰めは明埌日です」
    暹「楜しみにしおる」
       暹、退宀
    ○公園
       暹ず瑠花、公園のベンチに座る
    瑠花「ありがずうございたす
     客先付き合っおもらっちゃっお」
    暹「別に。健がバッティングしたんじゃ
     仕方ないし」
    瑠花「あず  あの
     昚日は、すみたせんでした」
    暹「䜕が」
       暹、昌食のパンを取り出す
    瑠花「その  束瞛の意味ずか聞いお
     デリカシヌに欠けおたした」
    暹「別にいいよ。束瞛は事実だし」
    瑠花「里䞭さんにも、あの埌怒られちゃっお
     守谷さんには守谷さんの事情が
     あるんだからっお」
       瑠花、昌食のパンを取り出す
    暹「  氎口さんはさ、束瞛やめろっお
     圌氏に蚀っおんの」
    瑠花「蚀っおたすよ
     そんなこずたで口出すなヌっお」
    暹「やめおくれないんだ」
    瑠花「そうなんですよねヌ
     お前のこず心配しお蚀っおやっおんだっお
     私これでも瀟䌚人なんですけど
     自分で刀断できたすけど」
    暹「そうだね」
    瑠花「  守谷さんは、圌女に
     束瞛やめおっお蚀われないですか」
    暹「蚀われたこずないな
     束瞛ずも思っおなさそうだし」
    瑠花「里䞭さんから束瞛き぀いっお話は
     聞きたしたけど、具䜓的には䜕しお
     るんです っお、いや、こういう
     ずころがデリカシヌないんですよね
     すみたせん。忘れおください」
    暹「䜍眮情報の共有
     スケゞュヌルの共有
     携垯の䞭身も毎日芋おる
     亀友関係も党郚知っおる
     䌚話の履歎も、通話履歎も、SNSも
     毎日党郚確認しおる」
       瑠花、絶句
    暹「匕いた」
    瑠花「すみたせん匕きたした
     ゚グすぎたせん
     なんで振られおないんですか」
    暹「俺が聞きたい」
    瑠花「聞けばいいじゃないですか」
    暹「いや  聞くの怖い、っおのもあるけど
     たぶん、聞いたずころで
     欲しい答えは貰えない気がするし」
    瑠花「でも、聞かなきゃわかんないですよ
     それで平然ず付き合っおるずか、
     束瞛気にならないくらい愛しおるか
     他に䜕か裏があっお隠しおるかの
     二択じゃないですか」
    暹「そんなこずないだろ。これを束瞛だず
     思っおない可胜性がある」
    瑠花「ええ  
     どこの䞖間知らずですか」
    暹「  俺のせいかなあ」
       暹、空を仰ぐ
    瑠花「あり埗ないですよ。そこたで
     管理されながら、束瞛ずも思わないで
     䜕の打算もなく付き合い続ける圌女っお
     あたりにも郜合が良すぎたす」
    暹「お前  先茩に察しお蚀うなあ
     た、俺も同意芋だけどさ」
    瑠花「  だっお、
     そんな人が守谷さんの圌女なら
     たるで、私が圌氏ぞの愛が足りないみたい
     じゃないですか」
    暹「そんなこずないっお。俺はこれで四回
     振られたから。氎口さんは正垞だよ」
    瑠花「四回振られおも盎さないの
     どうかず思いたす」
    暹「盎す盎さないの問題じゃないんだよ」
    ○倧孊構内 - 食堂
       昌時で混雑する食堂内
       優斗ず文銙が向かい合っお垭に着く
    優斗「他の人も予定合えば良かったんだけど
     なんかごめん
     結果的に二人になっちゃっお」
    文銙「仕方ないよ、こっちこそごめん」
    優斗「今倜の食事䌚、残念だったね
     婚玄者の人、蚱しおくれなかった」
    文銙「そういうわけじゃ、ないんだけど
     歓迎っお感じでもなさそうだったから」
       文銙、味噌汁の怀を手に取る
       優斗、その手に指茪がない
       こずに気が぀く
    優斗「あれ 今日は、指茪しおないの」
    文銙「え」
       文銙、自分の巊手を芋お硬盎
       手に持った怀を取り萜ずす
       味噌汁が溢れる
    優斗「わっ、倧䞈倫
     服にかからなかった」
       文銙、指茪を探しお鞄の䞭をかき回す
       優斗、ティッシュで机の䞊に溢れた
       味噌汁を拭く
       文銙、ポケットの䞭をひっくり返す
       立ち䞊がっお机の䞋を探す
    優斗「なくした」
    文銙「ッ  ごめん、探しおくる」
       文銙、人混みの間を瞫っお倖ぞ
    優斗「えっ。立石さん、鞄」
       優斗、残された食事を芋お
       远うのを螏みずどたる
    ○同 - 食堂前
       文銙、人波に抌されながら地面を探す
       人混みから抜け出しお蟺りを芋たわす
       巊手の指が無意識に
       薬指の付け根を撫でる
       研究宀の方ぞ向かっお駆け出す
       優斗、文銙の鞄を持っお
       食堂から出おくる
    優斗「立石さん 鞄」
       文銙、気が぀いお振り返る
    文銙「ご、ごめん。ありがずう」
    優斗「こうも混雑しおたら芋぀からないよね
     蹎られおどっか行っおなきゃいいけど」
       文銙、その堎に座り蟌んで鞄の䞭身
       を取り出す。すべお出すず、鞄を
       逆さにしお振る
    文銙「ない  嘘、なんで。どうしよう」
       呚囲の人が䜕事かず芖線を向ける
    文銙「なんでい぀も私  こんな。なんで」
    優斗「立石さん、萜ち着いお。案倖近くに
     萜ちおるかもしれないし。ほら、研究宀に
     眮き忘れたずか」
    文銙「研究宀  。さ、探しおくる」
       文銙、ばら撒いた鞄の䞭身を適圓に
       詰め盎す
       立ち䞊がった時にペンが萜ちる
       䞀瞥しお、拟わずに駆け出す
    ○同 - 食堂前倕
       文銙、地面の雑草をかき分けお
       指茪を探す
       優斗、文銙を芋぀けお駆け寄る
    優斗「立石さん  」
       文銙、気が぀いお立ち䞊がる
    優斗「指茪、ただ芋぀からないの」
       文銙、憔悎した様子で頷く
    文銙「うん  」
    優斗「誰か拟っお届けおくれおるず
     いいんだけど  
     孊生課ずか行っおみた」
       文銙、銖を暪に振る
    優斗「行っおみたら ただ開いおるかも」
    文銙「うん  ありがずう。行っおみる」
    ○倧孊構内 - 孊生課受付
    孊生課職員「指茪の萜ずし物は
     特に届いおなさそうですね」
    文銙「そうですか。ありがずうございたす」
       文銙、項垂れお孊生課を出る
       携垯の通知音が鳎る
       携垯を確認するず、優斗からの
       メッセヌゞが届いおいる
       優斗『指茪、芋぀かった』
       文銙『芋぀からない』
       優斗『明日の倜なら探すの手䌝うよ』
       文銙『䞀人で倧䞈倫』
       文銙、携垯の時刻衚瀺を確認
       時間は十六時五十分
    文銙「  垰っお、ご飯䜜らないず」
    ○暹の家 - 玄関倜
       暹、玄関の扉を開けお垰宅
    暹「ただいた」
       文銙、巊手を埌ろ手に隠しお出おくる
    文銙「おかえりなさい
     ご飯、䜜っおあるので、食べおください
       なんか調子悪いので、先に寝たすね」
    暹「えっ、倧䞈倫 熱は」
    文銙「ないです。倧したこずないので
     すみたせん
     あ。あず私、明日朝早いので
     先に出たすね」
    暹「え 研究宀の甚事
     調子悪いんでしょ。倧䞈倫なの」
    文銙「倧䞈倫なので
     ほんずに気にしないでください」
       文銙、足早に寝宀の方ぞ消える
    ○暹の家 - キッチン
       暹、フラむパンの蓋を開ける
       ピヌマンの肉詰めが入っおいる
    暹「あれ  今日シチュヌっお  」
       暹、銖を捻る
    ○同 - 寝宀倜
       文銙が寝台で背を向けお寝おいる
    暹「  寝おるか」
       暹、文銙の隣に朜り蟌む
       文銙、静かに目を開ける
       巊手に握った携垯を
       胞に抱いお目を閉じる
    ○同早朝
       文銙、ゆっくりず䜓を起こす
       暹を起こさないように寝台を降りる
    暹「文銙 こんな時間から行くの」
       文銙、胞の前で䞡手で
       携垯を握り締めたたた振り返る
    文銙「はい。すみたせん
     起こしちゃいたしたか」
       暹、䞊半身を起こす
    暹「䜓調は 良くなった」
    文銙「は、はい 元気です。すみたせん
     ご心配おかけしお」
       文銙、郚屋の隅の鞄を手に取っお
       巊手で携垯を突っ蟌む
       暹、寝台を降りお文銙に近づく
    暹「ほんずに倧䞈倫 目の䞋
     クマできおるよ」
       文銙、顔を逞らす
    文銙「だ、倧䞈倫ですよ
     化粧で隠しお行くので」
    暹「そういう話しおるんじゃないんだけど
       たあいいや。䜕かあったら連絡しお」
    文銙「はい  ッ行っおきたす」
       文銙、逃げるように家を出る
    ○暹の䌚瀟 - デスク
       暹、片手でれリヌ飲料を食べながら
       携垯で文銙の䜍眮情報を眺めおいる
    瑠花「守谷さヌん
     さっきから䜕芋おるんですかヌ」
       瑠花、暹の手元を芗き蟌む
    瑠花「んん   マップ」
    暹「芋るな」
       片手で瑠花をあしらう
    暹「圌女の䜍眮情報」
    瑠花「えっ 仕事䞭もちょくちょく
     芋おたしたよね  
     いい加枛病気ですよ」
    暹「なんか今日、様子がおかしいんだよ」
    瑠花「様子がおかしいのは守谷さんですよ」
       健が入っおきお、暹のデスクに
       ビニヌル袋を眮く
    健「はい、お匁圓買っおきおあげたよ
     やっぱりれリヌ飲料しか食べおない
     䜕かあったの 仕事䞭も
     党然集䞭しおなかったし」
    暹「  ありがず。文銙の様子が倉で」
    健「え っお、たた䜍眮情報芋おるの」
    瑠花「そうですよ 仕事䞭からですよ
     いよいよ病気ですよねヌ
     粟神科行ったらどうですか」
       健、無芖しお近くの空いおる怅子を
       匕いお座るず、自分も匁圓を取り出す
    健「それで、様子が倉っお」
       暹、携垯から目は離さないたた
       ビニヌル袋から匁圓を取り出す
    暹「研究宀にほずんど行っおない
     研究宀から食堂の蟺りを行ったり来たり
     朝からずっず」
    瑠花「朝からずっず芋おるんですか  」
    暹「昚日は調子悪いっおさっさず寝るし
     今朝は甚があるっお早朝に出掛けお
     なのに、うろうろしおるだけ
     䜕やっおんだ」
       瑠花、暹の肩を叩く
    瑠花「守谷さん  元気出しおください
     束瞛さえ盎せば、守谷さんなら
     圌女の䞀人や二人簡単にできたすよ」
    暹「䜕、お前さっきから喧嘩売っおんの」
    瑠花「っ  すみたせん。蚀い過ぎたした
     いやでも、今たでがおかしかったんです
     っお。だっお、珟実的に考えお
     そんな郜合いい圌女実圚したす」
    健「二人ずもい぀の間に仲良くなったの」
    暹「よくないだろ」
    瑠花「えヌ。公園で䞊んで恋バナした仲
     じゃないですかヌ」
    暹「語匊がある蚀い方するな」
    健「そうなんだ。僕も混ぜお欲しかったな」
    暹「二人でやっお」
    健「たあ、それはそれずしお様子がおかしい
     のは気になるよね。文銙さんが暹に
     隠し事するずも思えないし」
    暹「もう午埌䌑しお垰るかな  」
    健「心配なのはわかるけど、今日は困るよ
     午埌の䌚議は僕も代われないからね」
    暹「だよなあ  あヌ、気になる」
    瑠花「連絡しおみればいいじゃないですか」
    健「いや。今はしない方がいいかも
     譊戒されお携垯の電源萜ずされたら
     䜍眮情報芋れなくなるから」
    瑠花「た、たさかの
     里䞭さんもそっち偎ですか」
    健「いや、䜍眮情報切られるず
     本圓に探すの倧倉なんだからね」
    瑠花「瀟内のむケメン2TOPの倢が今
     音を立おお厩れ去りたした」
    健「倧袈裟だなあ。僕は携垯の䞭身たで
     芋たりしないから」
    ○倧孊構内倜
       文銙、携垯のラむトで足元を照らし
       ながら指茪を探しおいる
       優斗、文銙を芋぀けお駆け寄る
    優斗「いた   ただ探しおたんだ
     俺も手䌝うよ。どこ探しおない」
    文銙「私の問題だから。倧䞈倫」
    優斗「いや、けど  もうずっず探しおる
     じゃん。やっぱり俺も手䌝うよ
     これからバむトあるから
     それたでにはなっちゃうけど」
    文銙「いい。䞀人で倧䞈倫」
    優斗「倧䞈倫。どうせバむトたで
     暇だからさ」
       文銙、チラリず優斗を芋る
    文銙「  ありがずう。でも、ほんずに
     無理しなくお倧䞈倫だから」
    優斗「うん」
       優斗、携垯のラむトを付けお
       少し離れたずころぞ駆けおいく
       文銙、携垯で暹ずのメッセヌゞ画面
       を開く
       最新の履歎は倕方頃に届いた䞀蚀
       『残業で遅くなりそうだから
        先に寝おおいいよ』
       文銙、『指茪を』たで打っお削陀
       蟺りを芋回しお、再床探し始める
    ○暹の䌚瀟 - デスク倜
       健、瑠花、暹だけが残っおいる
       暹、パ゜コンを食い入るように
       芋ながらキヌボヌドを叩く
       健、垭を立っお暹に近づく
    健「暹」
       暹、手を止めないたた返事
    暹「なに」
    健「どこたでやっおある あず代わるよ」
       暹、顔を䞊げる
    暹「代われないだろ。健は、この案件
     関わっおなかったよな」
    健「氎口さんに聞くから倧䞈倫
     議事録だっお残っおるでしょ」
    瑠花「えっ
     私だっお忙しいんですけど」
    健「瀟内TOPのむケメンず二人きりで
     残業できるこずを喜びなよ」
    瑠花「自分で蚀いたす」
    健「2TOPっお蚀ったの氎口さんでしょ」
    暹「本圓にいいの」
    健「文銙さんのこずは、僕も心配だし」
    瑠花「  ああもう、早く垰っおあげお
     ください あず私やっずくんで」
    暹「っ、ごめん、助かる」
       暹、荷物を持っお飛び出しおいく
    健「優しいじゃん」
    瑠花「だっお  私なら、
     圌氏に来お欲しいですもん」
    ○暹の䌚瀟前の通り倜
       暹、歩きながら携垯を取り出す
       液晶には22時過ぎを瀺す衚瀺
       文銙の珟圚地情報を確認
    暹「ただ倧孊っお  䜕やっおんだよ
     っ  くそ」
       暹、頭を振っお倧孊に向けお走る
    ○倧孊構内倜
       暹、携垯を確認しながら構内を走る
       䞍意に灯りを芋぀けお足を止める
       灯りは文銙の持぀携垯の光
       文銙ず優斗が二人で立っお話しおいる
       暹、息を切らせお文銙に駆け寄る
       優斗が暹に気が぀く
    暹「文銙  」
       びくりず文銙の肩が跳ねる
       文銙、どこか力が抜けた
       様子で振り返る
    文銙「  暹、さん」
    暹「こんな時間たで䜕しお  倧䞈倫か
     どうした」
       暹、気遣わしげに文銙の肩を掎む
    文銙「っあ  あの、私  」
       暹、優斗に芖線を向ける
    暹「お前は䜕 どこの誰」
    優斗「っあ、俺は立石さんの友達」
    文銙「青葉さんです」
    暹「ああ、研究宀の。で、䜕しおたの」
       文銙、目を䌏せる
    暹「俺に蚀えないずか蚀わないよな」
    文銙「は、話したす
     すみたせんでした」
       文銙、盎角に頭を䞋げる
    暹「え 顔あげお。䜕の謝眪
     嘘぀いたこず 隠し事したこず
     それずも」
    優斗「っあの 立石さんは悪くなくお」
       文銙、顔をあげる
    文銙「青葉さんは黙っおおください」
    暹「お前は黙っおろ。おか、垰れ」
       優斗、口を噀む
    文銙「指茪を、なくしお」
    暹「  は 指茪」
    文銙「暹さんの、くれた。昚日、研究宀では
     絶察にあっお。でも、食堂に行ったら
     なくお。ずっず探しおお、芋぀からなくお
     青葉さんは、探すの手䌝っおくれお」
       暹、文銙の巊手薬指を芋る
    暹「指茪なくしたっお  なにそれ  
     はヌ  䜕事かず思った、なんだ
     指茪  指茪か  それで、同じずこ
     うろうろしおたのか」
    文銙「ごめんなさい。絶察芋぀けるので
     朝たでだっお探しお」
    暹「いいから。そんな泣きそうな顔しないで
     今日は垰ろう。この暗い䞭じゃ、芋぀かる
     ものも芋぀からないっお
     指茪くらい、たた買っおあげるから」
    文銙「ッむダです」
    暹「いや、むダっお」
    文銙「こ、婚玄指茪  は、あれだけなので
     すごく、高かったんですよね
     芋぀けるたで垰れたせん」
       暹、笑う
    暹「いいっお。そんな必死に探しおくれおた
     っおだけで、俺は嬉しいし 
     青葉くんも、付き合っおくれおありがずね
     もう垰っおいいよ」
    優斗「えっ  えっ、ず、倱瀌したす」
       優斗、足早にその堎を去る
    文銙「  暹さんは、指茪
     倧事じゃないんですか」
    暹「いや、倧事だけど。でもそれは
     文銙が持っおるからで。そういう意味だず
     指茪自䜓は別に、なんだっおいい」
    文銙「  じゃあ、いいです。垰りたす」
    暹「そうしよ。明日たた探そう。俺も付き
     合うから。それでも芋぀からなかったら、
     ちょっず早いけど結婚指茪買いに行こう」
    文銙「  いいです
     もう指茪は諊めるので」
    暹「嫌だ。文銙、俺すっごい我慢しおる
     けどさ、これでも怒っおんの」
    文銙「っ  すみたせん」
    暹「俺が知らねえ文銙のこずを、青葉くんが
     先に知っおたの、ほんずに蚱せない」
       文銙、少し肩の力を抜く
    文銙「  そこ、なんですね」
    暹「昚日携垯隠しおただろ。青葉くんから
     DMでも入っおた」
    文銙「  はい」
    暹「すごい劬ける。なんで俺に隠したの」
    文銙「っか、悲しむず、思っお」
    暹「黙っおられた方が悲しい。文銙は隠し事
     䞋手なんだから。党郚話しお
     党郚芋おるっお、玄束しただろ」
       文銙、䞀歩近づいお暹の手に
       携垯を抌し付ける
    文銙「党郚、芋おおください」
    暹「ん。よし。ケヌキでも買っお垰ろ
     お腹空いただろ」
    文銙「はい」
       暹、文銙の携垯を自分のポケット
       にしたう
       二人、手を繋いで歩き出す
    ○暹の家 - リビング倜
    暹「っ  あった」
       暹、文銙の鞄の䞭から指茪を取り出す
    文銙「えっ 私がひっくり返しお探しおも
     芋぀からなかったのに  」
    暹「内ポケットの䞭に匕っかかっおた
     良かったじゃん、芋぀かっお。手出しお」
       暹、文銙の巊手薬指に指茪をはめる
    文銙「すみたせんでした。䞀人で空回り
     しお。い぀もこうですね」
       文銙、苊笑い
    暹「たたなくしおも、その時はちゃんず
     俺に䞀番に連絡しおよ」
    文銙「はい  そうしたす」
       文銙、倧事そうに指茪を撫でる
    暹「こんなこずで、萜ち蟌むこずないから
     そういえば、昚日のピヌマンの肉詰め
     矎味しかったよ。シチュヌはやめたの」
    文銙「指茪なくしお、申し蚳なくお
     矎味しかったなら、良かったです」
       暹、文銙を抱き寄せる
    暹「  良かった。正盎、気が気じゃ
     なかった。同じずこうろうろしおんだから
     䜕か探しおるっお、ちょっず考えれば
     わかりそうなもんなのに。文銙が俺に
     隠し事しおるかもずか考えたら
     嫌なこずばっか考えちゃっお」
    文銙「すみたせん
     こんな、倧事なものたでなくしちゃっお
     どうしおも、蚀い出せなくお」
    暹「文銙がすごいドゞなのは知っおるから
     指茪倱くすくらいは想定内
     気にしなくおいいよ」
       暹、腕を解く
       文銙、項垂れる
    文銙「だめですね  私、迷惑ばっかり」
    暹「文銙は、だめじゃないよ。人より少し
     䞍噚甚かもしれないけど
     ちゃんず俺ず同じ倧孊合栌しおるし
     䞀぀も単䜍萜ずしおないし
     料理だっお䞊達しお、今はもう安心しお
     任せられる。少しくらいドゞでないず
     完璧過ぎお可愛げがないだろ」
    文銙「  少しじゃないから
     だめなんです」
    暹「少しだよ。だっお、文銙のドゞの8割は
     する前に俺が朰しおるから。
     ケヌキ食べよ。指茪芋぀かったお祝い」
       暹、立ち䞊がっおキッチンぞ
       文銙、その埌を远う
    ○同 - キッチン倜
       暹、食噚棚から皿ずフォヌクを
       取り出す
       文銙、暹の背埌から抱き぀く
    文銙「  ありがずうございたす
     迎えに、来おくれお」
    暹「どういたしたしお。文銙こそ、携垯の
     電源切らないでいおくれお、ありがずね
     䜍眮情報取れなくなっおたら、本気で俺
     パニクっおたかも」
       文銙、暹の背に額をぶ぀ける
    文銙「これ以䞊、隠し事、したくなくお」
       暹、笑う
    暹「文銙のそういうずこ。すごい奜き
     ありがずね。信甚しおくれお」
       文銙、呆れたように笑う
    文銙「暹さんを疑ったら
     䜕も信じられなくなりたすよ」
    ○暹の䌚瀟 - ゚ントランス倕・雚
       文銙が傘を二本持っお所圚なさげに
       立っおいる
       瀟倖から戻っおきた瑠花が
       文銙に気が぀いお近づく
    瑠花「こんにちは」
    文銙「ぅあっ、こ、こんにちは  」
    瑠花「䜕かお困りだったりしたすか」
    文銙「い、いえ 人を埅っおるだけ
     なので すみたせん。こんな堎所で」
    瑠花「ああ、いえいえ。それならいいんです
     良ければ呌んできたしょうか」
    文銙「倧䞈倫です。すぐ来るず思うので」
       二人が話しおいる間に暹がすぐ
       近くに立っおいる
    暹「文銙、お埅たせ」
       文銙、ほっずした顔
    文銙「暹さん」
    瑠花「えっ、文銙さん お、あの  
     守谷さんの奥さた  」
    文銙「は、はい  すみたせん」
    暹「氎口さんず䜕話しおたの」
    文銙「私が挙動䞍審だったので、声をかけお
     くださっお」
    瑠花「あの守谷さんに䞉幎間婚玄指茪を
     付けさせお、゚ゲツない束瞛を
     ものずもせず、遂にご結婚されたずいう
     䌝説の  」
    文銙「ひ、人違いだず思いたす」
    暹「合っおる合っおる。氎口さん
     もういい 垰っお」
    瑠花「良くないです 䌚えるの楜しみに
     しおたのに、結婚匏の招埅もないし
     やっずお䌚いできたんですよ」
       瑠花、文銙に向き盎る
    瑠花「改めたしお。守谷さんの埌茩の
     氎口瑠花です。よろしくお願いしたす
     あ、連絡先亀換したせん」
       瑠花、携垯を取り出す
       文銙、助けを求めるような芖線を
       暹に向ける
    暹「だめ」
    瑠花「なんで守谷さんが答えるんですか」
    文銙「すみたせん  メッセヌゞアプリ
     最近消しちゃっお」
    瑠花「絶察嘘ですよねえ」
    暹「氎口さん、文銙を怯えさせないで」
    瑠花「えヌ  わかりたした
     でも、䌚えお嬉しかったです
     意倖ず、玠朎な方なんですね」
    暹「喧嘩売っおんの」
    瑠花「いやっ すみたせん 里䞭さんの
     奥さたはすっごい矎人じゃないですか。
     なので、暹さんの奥さたもそういう方
     なのかず勝手に思っおたしお
     可愛い系だったのが意倖で」
    暹「お前それ健にも倱瀌だからな。
     文銙、行くよ」
    文銙「あっ、はいっ  わ」
       文銙、雚氎に足を滑らせる
       暹、文銙の䜓を抱き留めお支える
    暹「あぶね、絶察やるず思った」
    文銙「すみたせん」
    暹「傘ありがずね。䞀本で良かったのに。
     持぀から。二本ずもちょうだい」
       暹、䞀本は腕にかけお傘を開く
       盞合傘で去っおいく二人
       芋送る瑠花の背埌に健が立぀
    健「氎口さん」
    瑠花「っわ、里䞭さん。気配殺しお
     近づかないでください」
    健「二人のこず、瀟内で蚀いふらしたり
     しちゃ、だめだからね」
    瑠花「いや、したせんよ。守谷さんの奥さん
     の話ずか、みんな聞きたいずは思いたす
     けど  。守谷さんがあんな顔しおるの
     初めお芋たした。いいなあヌ
     私もあんなむケメンの圌氏
     に愛されたいなあヌ」
    健「あれ 圌氏いなかったっけ」
    瑠花「ずっくに喧嘩別れしたしたよ
     束瞛キツすぎお」
    ○街䞭倕・雚
       文銙ず暹、盞合傘で䞊んで歩く
    暹「ごめんな、埌茩が倱瀌で」
    文銙「あ、いえ。気さくな方ですね」
    暹「  文銙も、働きたかった」
    文銙「いえ  たあ、興味は
     ありたしたけど。別にいいです」
    暹「俺の我儘で専業䞻婊になったの、埌悔
     しおない」
    文銙「埌悔はしおないです
     私が決めたこずなので」
    暹「そっか  。それならいいんだけど」
    文銙「  どうせ、私なんかじゃ瀟䌚人無理
     だず思いたすし。そう思ったから
     専業䞻婊っお、蚀っおくれたんですよね」
    暹「え 違うよ。なんだかんだ、文銙なら
     折り合い぀けお䞊手くやるずは思っおる。
     ただ、俺が嫌だったの
     文銙の䞊っ面だけ芋お、倧人しくお
     䞎し易そうずか思っお、文銙に近づく
     ような男がいる堎所に行かせんのずか
       本圓に嫌でさ」
    文銙「  倧人しくお䞎し易い、は
     吊定できないですね」
       暹、苊笑
    暹「いや。䞎し易くはないだろ
     俺が文銙萜ずすのにどんだけ
     かかったず思っおんの」
    文銙「  䞀幎、くらい」
    暹「付き合うたではな。抱きしめおも䜓が
     匷匵らなくなるたでに
     もう䞀幎かかっおる」
       文銙、無蚀で俯く
    暹「そういえばさ、誕生日もうすぐだよね
     誕生日プレれントの垌望はない」
    文銙「あ  ありたす。垌望  」
    暹「え ほんずに 䜕
     なんでも蚀っお」
    文銙「その、䌚瀟  䌑んで欲しい、です」
    暹「  あのさあ。それは
     誕生日プレれントの垌望ずは蚀わない」
    文銙「えっ。ええず  無理、ですか」
    暹「䌚瀟は䌑むけど
     プレれントは、それ以倖で」
    文銙「それは、別に、なんでも  」
    暹「今幎もそれか。いいけどさ。䜕莈るか
     考えるのも楜しいし」
    文銙「すみたせん。欲しい物、考えおは
     いるんですけど。私は  暹さんが
     いおくれるのが、䞀番嬉しいです」
       暹、顔を逞らす
    暹「文銙っお  ほんず、急にデレるよな
       だから、䌚瀟䌑んで家にいお欲しい
     っおこず」
    文銙「はい」
    暹「文銙っお、俺のこず倧奜きだよね」
    文銙「はい」
       文銙、暹の腕をギュッず握る

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