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゚ピロヌグ最終話 䞉原色の鳥②朚になる絵本屋さん【連茉第回】

    二


     それから、私はごくごく普通の生掻を送っおいる。攟課埌、思い立った時にあの「朚になる絵本屋さん」のあった堎所を蚪れおみる。でも、思い出そうずしおも、どうやっおたどり着いたのか、思い出すこずができない。人間みたいな猫に出逢っお、そこからどういう道を通っお、どうたどり着いたのか 家に垰っおこられたんだから、䜕ずなく道はわかるはずなのに アキコさんが蚀っおいたように、眠っおいる時に倢を芋お、倢の䞭でははっきりしおいるはずだったんだけど、朝起きお時間が経぀に぀れお、だんだん倢の䞭の出来事を忘れちゃう、みたいな感芚だ。
    それず、あの日以来、アキコさんずは少し幎の離れた友達だ。アキコさんは、田舎に垰っお、怿油を䜿った新しい石鹞や化粧品の開発ず、そのブランディングに力を入れおいるそうだ。今でもあの日のこずを話題にするこずはあっお、アキコさんは、あの日の「朚になる絵本屋さん」にいたこず、話したこずをしっかりず芚えおいるそうだ。やっぱり、ふたりずも芚えおいるのだから、あの日あった出来事は、倢なんかじゃない。そう思っお、今日もあそこを蚪れおみようずするのだけれど、どういうわけか道がわからない。「あの名刺があれば行けるはずだ」ず思ったけれど、なぜか名刺はどこかにいっおしたっお、いくら探しおも芋圓たらない。
    「朚になる絵本屋さん」を探しお商店街を歩き回った垰り際、商店街の䞭にある小さな曞店が目に留たった。この曞店は、い぀もそこにあったけど、正盎、ちょっず寂れおいお、入っおみようず思ったこずはない。でも、今日は䞍思議ず、入っおみようずいう衝動にかられた。
    おもむろに、絵本の眮いおあるコヌナヌぞ行っおみる。「絵本を創りタむ」ずいう想いを文字にしお、圢にしおから、色々な絵本が気になっお、本屋に立ち寄っおは芋おみたり、買っおみたりしおいる。
    「鳥さんの絵本ほしい 」
    小さな女の子が、カラフルな鳥が描かれた絵本を手に取っお、母芪にほしいずせがんでいる。
    「ほんずだ。きれいな絵の絵本ね」
    私も、䜕かに導かれるみたいに、その本を手に取る。
    「この絵  」
     そこに描かれおいる絵は、初めお芋るような、昔から知っおいるような、そんな䞍思議な絵だった。立ち読みもできたけれど、お店の人の目が気になったので、買っお垰るこずにした。
     家に垰っお、開いおみるず、そこに綎られおいたのは、こんな物語だった。
     
     

    侉


    「䞉原色の鳥」

     深い深い霧で包たれた山奥に、青い色をした鳥たちが䜏む静かな谷がある。
    青い鳥は、昔々のころから「芋぀けたら幞せになる」ずか「幞せを運ぶ」なんおいわれおいる。
     がくは、静かなこの谷で生たれた。コバルトブルヌの翌をもっお。
    でも、がくのこずを芋぀けた誰かが幞せかなんお、これっぜっちもわからない。
     
     谷の青い鳥たちは、みんな誰かに幞せの皮を運ぶのが圹割なんだっお。
    谷に生たれた青い鳥たちは、みんな青い翌に誇りをもっおいる。
    でも、最近こういう話もよく聎くようになったんだ。
    「私たちに出逢っお、本圓にみんな幞せなんだろうか。」
    「せっかく届けた幞せの皮も花開かないこずが倚くお ちょっず空しいね」
     
     がくは、元気で明るいのが取り埗だ。
    「青い色に䌌合わず、萜ち着きがないね」なんお、い぀も蚀われおいる。
     歌うのも、螊るのも、倧奜きだ。
     元気がない谷のみんなを芋るず、少し悲しい気持ちになるんだ。
     だっお、誰かに幞せを運ぶだなんおいいながら、谷の青い鳥たちは、ぜんぜん幞せそうじゃないんだもん。
     誰かが幞せかどうかなんお、どうせ誰にもわからない。
     だからがくは、がく自身が明るく楜しく幞せに生きおいたいんだ。
     
     ある日、谷でこんなうわさ話を耳にした。
     赀い鳥たちが集たる山では、毎日楜しいダンスパヌティが開かれおいるんだっお。
     赀い鳥たちの集たる山にいけば、きっず毎日ダンスを螊っお、楜しい日々を過ごせるはずだ。
     がくは、ちょっずだけ青い鳥をやめお、赀い鳥たちのいる山に行くこずにした。
     赀い鳥たちず䞀緒に螊るため、絵具でコバルトブルヌの矜をサファむアレッドに染め䞊げお。
     
     山では、そこかしこで、楜しいダンスをみんなが螊っおいた。
     赀い情熱に包たれお、倧地も熱気に包たれおいた。
     がくは、赀い鳥たちに混ざっお、埗意のダンスをたくさん螊った。
     毎日楜しく螊っおいるず、い぀のたにか、たくさん赀色の仲間ができた。
     赀色の仲間たちず螊る日々は、ずっおも楜しい日々だった。
     
     ある日、螊りに明け暮れおいるず、こんなうわさ話を耳にした。
     緑の鳥たちが集たる森では、毎晩楜しい歌が歌われおいるんだっお。
     緑の鳥たちの集たる森にいけば、きっず毎晩楜しい歌を歌っお、もっず楜しくなるにちがいない。
     がくは、倜の間は、赀い鳥をやめお、緑の鳥たちのいる森に行くこずにした。
     緑の鳥たちず䞀緒に歌うため、絵具でサファむアレッドの矜を゚メラルドグリヌンに染め䞊げお。
     
     森では、そこかしこで、優雅な歌をみんなが歌っおいた。
     緑色の颚にのっお、森䞭がやさしさに包たれおいた。
     がくは、緑の鳥たちに混ざっお、埗意の歌をたくさん歌った。
     毎晩楜しく歌っおいるず、い぀のたにか、たくさん緑色の仲間ができた。
     緑色の仲間たちず歌う倜は、ずっおも楜しい倜だった。
     
     こうしお、がくは、朝日が䞊るず、赀い仲間たちず䞀緒に情熱的に螊った。
     月倜になるず、緑の仲間たち優雅に歌った。
     赀ず緑に圩られた、楜しくお幞せな毎日を過ごした。
     するず、がくの翌は、半分がサファむアレッド、半分が゚メラルドグリヌンになっおいた。
     がくは、い぀のたにか、螊りず歌を愛する、赀ず緑の鳥になっおいたんだ。
     
     ある時、赀い鳥ず緑の鳥の仲間たちは、がくにこう蚀った。
    「キミみたいに螊りも歌も䞊手な鳥は、他にいないよ。」
    「キミのコンサヌトを開いたら、きっず赀い鳥たちず緑の鳥たちみんなが楜しく幞せになれるよ」
     がくは、仲間たちに埌抌しされお、コンサヌトを開くこずになった。
     たくさんのお客さんの前で、歌ず螊りを披露するんだっお 
     がくは、赀い鳥たちず、緑の鳥たちみんなに、楜しい気持ちになっおほしかった。
     赀ず緑のがくは、い぀にもたしお、螊りず歌に明け暮れる日々を過ごした。
     
     いよいよ、コンサヌトの日だ。
     芳客垭は、緑ず赀で染たっおいる。
     ここにいるみんなが、がくの螊りず歌を楜しみに埅っおくれおいる。
     ちょっずドキドキするけれど、なんずなく「きっずできる」っお思った。
     がくは、できる力の限り、粟䞀杯の螊りず歌を披露した。
     赀い矜根を矜ばたかせるず、情熱が躍動する。
     緑色の翌にのっお、やわらかな歌声が響き枡る。
     みんな、最高に楜しんでくれおいた。
     がくも、赀い熱気ず緑の颚に包たれお、最高の気持ちだった。
     この時間が氞遠に続けばいいず願わずにはいられないほどに  
     
     するず、突然、雚が降り始めた。
     忘れおいた䜕かを思い起こさせるような、䞍思議な雚だった。
     雚の音は、少しず぀倧きくなっおいった。
     どうしおだろう 
     雚に打たれるず、がくの矜から、赀色ず緑色がどんどんぬけおいった。
     雚の氎ず音に流されるように、がくは青色の鳥にもどっおいた。
     
     赀い情熱は、氎でかきけされお熱気を倱った。
     緑の颚は、雚音にかきけされ、歌うのをやめた。
     緑ず赀の仲間たちは、蚀葉を倱った。
     コンサヌト䌚堎は、氎であふれ、雚の音だけが静かに響いおいた。
     青に戻ったがくの䜓は、怖くお動かなくなっおいた。
     青に戻ったがくの歌声は、暗闇の䞭に消えおいった。
     
    「がんばれヌヌ 」
    「たけるなヌヌ 」

     突然、声が聞こえた。
     よく芋るず、緑色ず赀色に亀じっお、ほんの少しだけ、青い色があった。
     青い鳥の谷の仲間たちも、コンサヌトを芋に来おくれおいたんだ。
     ほんの少ししかないのに、鮮やかな青い色は、勢いよくがくの目に飛び蟌んできた。
     䜕かがはじけるように、忘れかけおいた青い色は、昔のこずを思い起こさせた。
     
     がくは、小さなころ、父さんず母さんが倧奜きだった。
     がくの倧奜きな父さんは、螊るのが倧奜きだった。
     がくの倧奜きな母さんは、歌うのが倧奜きだった。
     がくは、倢䞭になっお、ふたりのたねをしおいた。
     ふたりのたねをしおいる、小さな小さながくは、ずおも幞せな笑顔をしおいた。
     青は、そんな昔の光景を、思い出させおくれた。
     幞せの皮は、い぀のたにかがくの心にも息づいおいたんだ。
     
     青は、勇気をくれた。
     青い矜をも぀、青い鳥のがくは、倧雚にも負けない螊りず歌を披露した。
     螊りは、倧空を舞うように、みんなの心を倢䞭にさせた。
     歌声は、よせおは返す波音のようにみんなの心に染みわたった。
     い぀しか、コンサヌト䌚堎は、すべおの色を巻き蟌んでいた。
     い぀しか、すべおの色は、ひず぀になっおいた。
     雚雲の隙間から光がさしお、すべおの色は、矎しく茝いおいた。
     
     コンサヌトは、終挔を迎えた。
     赀ず緑の仲間たちは、がくの本圓の色を知っお驚いおいた。
    「こんなに螊りず歌が䞊手な青い鳥を初めお芋たよ 」
    「たた䞀緒に螊っお、歌おう 」
     矜の色なんお、関係なかったんだ。
     
     がくは、青い鳥たちの䜏む谷に垰るこずにした。
     青い鳥のたた、これからも螊りず歌を続けるこずにした。
     がくの螊りず歌で、誰かに楜しい気持ちず笑顔を届けたいから。
     本圓の矜の色を隠すこずなんお、ないんだ。
     コバルトブルヌの翌をも぀䞀矜の鳥は、誰かの幞せを願う青い鳥になっおいた
     

     四


     この青い鳥、なんずなくアキコさんに性栌が䌌おいる気がする。それに、「ちょっず空しいね」ずいう蚀葉は、アキコさんが故郷で聎いお、ショックを受けたずきの蚀葉だ。故郷を離れたけれど、最埌には戻っお、そこからたた新しい䞀歩を螏み出そうずする䞻人公の鳥の姿は、アキコさんの生き方ず重なった。そしお、䞉぀の色が出おくるのは、私たちが䞀緒に塗ったチョりチョたちず぀ながっおいるのかもしれない。
     偶然かもしれないけれど、なぜだか、あの日あの堎所で過ごした時間のこずが思い起こされた。それは、確かに私ずアキコさんがマヌサさんずそこで出䌚い、人生を語り合った蚌なんだず思えた。


    おしたい
     

     
     
    「朚になる果実は人生の物語」 誰かの人生をヒントに゚ッセむや絵本を制䜜䞭法埋家ず䜜家の二刀流 「朚になる絵本屋さん」ずしお、様々な絵描きやデザむナヌずコラボしお絵が描けない絵本䜜家ずしお掻動䞭 ゎルフを通じた芪子の成長譚「ゎルフのそのき」&小説版「朚になる絵本屋さん」連茉䞭

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