♪ SCAPEGOAT ♪
フランスの思想家ルネ・ジラールは、私たちが自分自身のものだと思っている欲望も、実は他者の欲望を模倣することで生まれ、同じものを求める者同士の競争や対立につながっていくと考えました。そして集団の緊張が高まると、いつの間にか特定の誰かに責任が集まり、その人を排除することで、一時的に秩序を取り戻そうとする。いわゆる「スケープゴート・メカニズム」です。
学校や会社など、大小さまざまな集団で見かけるこの仕組みを、今回は「誰が最初に言ったのかも分からないのに、気づけばみんな同じ方を見ている」という場面まで下ろして曲にしてみました。誰かがいなくなって静かになったとして、それで本当に何かが片づいたのか。そんなことを考えながら作った『SCAPEGOAT』です。
それにしても人間って、もう少し上手に群れるように進化してきたんじゃなかったでしたっけ?(笑)。
SCAPEGOAT|歌詞
名前だけが 行き交う部屋
誰かがことばを 置いていく
知らないはずの 誰かのことを
少しずつ 知った気になる
昨日と同じ いつもの場所
軽いひとこと また続いてく
小さなズレなら すぐ消える
誰もがそう 思ってた
「そういえば」と 誰かが言った
次の声も よく似ていた
ひとつ またひとつ
同じ方へ 顔が向く
いつからだろう ひとつの名前が
少しずつ 重くなっていた
Someone to blame
Someone to blame
理由はまだ よく知らない
みんな同じ方を見てる
同じことばを また読み返す
文字はひとつも 変わってない
昨日は通り過ぎたものが
今日はなぜか 引っかかる
昔のことばを 並べながら
答えに似たもの 探してる
気づけば私も その名前を
前より長く 見ていた
「そういえば」と 私も言ってた
聞いた声と よく似ていた
ひとつ またひとつ
私もそちらへ 顔が向く
いつの間にか ひとつの名前に
理由もあとから 揃っていく
Someone to blame
Someone to blame
誰も決めたと 言わないまま
みんな同じ方を見てる
誰が最初に 言ったっけ
もう思い出せない
We all agree
We all agree
気づけばみんな
同じ速さで うなずいてた
ひとつ空いた いつもの場所
話はもう 先へ進んでる
Someone to blame
Someone to blame
昨日より少し 広くなった部屋
なぜかみんな 静かだった
静かになっただけで
何が片づいたんだろう
