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(93) 夏至の今日、故郷に思いを馳せた。

    夏至の日


    夏至の朝。

    早朝の雨音で目が覚めた。


    日曜日だ。


    日曜日だというのに、私は仕事に行かなければならない。


    支度をして外に出ると、雨はもう止んでいた。


    天気や気圧に気分を左右されやすい私だけれど、

    日曜日は通勤渋滞がない。

    それだけで、少しだけ心が軽くなる。


    仕事で車を走らせながら、

    ふと故郷のことを思った。


    私の故郷は西日本にある。


    この時期になると、夕方20時前まで空がうっすら明るい。


    都会に出てきた頃、

    「夏が短いな」と思ったことを思い出す。


    あの頃はまだ若くて、

    夏といえば海だった。


    こっちに来て驚いたのは、

    みんな海へ行くのに、ずいぶんお金を使うことだった。


    海って、無料だよね。


    そう本気で思っていた。


    私の中の夏は、

    もっと無造作で、もっと近くにあった。


    今も母は元気で、実家もある。


    帰る場所はちゃんとある。


    でも、ふらっと帰れる距離ではない。


    あんなに嫌だった田舎暮らしが、

    今は不思議なくらい恋しい。


    あの頃は窮屈だったのに、

    今思えば、あれはスローライフだった。


    一年でいちばん昼が長い夏至の日。


    少し長い光の中で、

    そんなことを考えながら仕事をしていた。

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    訪問看護師。 マヤ暦、カード占い師。 人の暮らしを観察し、笑ったこと、考えたこと、心が動いたことを、少しだけ斜め目線で書いています。 藤井風さんに、日々元気をもらっています。 「風の民 江戸噺」も連載中。 風の民江戸噺は、マガジンにて1話から読めます🧐

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