
「個別指導講師1年目の教科書 〜100人以上見てきた現役講師が教える、生徒がついてくる話し方・教え方〜」
個別指導講師1年目の教科書
〜生徒がついてくる話し方・教え方〜
はじめに
個別指導塾で講師をしています。
担当した生徒は小学生から高校生まで、教科も国語・数学・英語と幅広く、延べ100人以上の生徒を見てきました。
最初の授業のことを、今でも覚えています。
「何を話せばいいのか分からない」
「生徒が心を開いてくれない」
「教えているのに全然伝わっている気がしない」。
マニュアルには教科の教え方は書いてあっても、目の前の生徒とどう向き合えばいいかは、誰も教えてくれませんでした。
このnoteは、当時の自分に渡したかった「教科書」です。個別指導講師として1年目を迎える方、すでに教えているけれど手応えを感じられない方に向けて、実際に効果があった話し方・教え方をまとめました。
読み終える頃には、次の授業で何を変えればいいかが具体的にわかるはずです。
第1章:初回授業で9割決まる
個別指導は集団授業と違い、生徒との関係性がそのまま授業の質に直結します。
特に初回の印象は、その後数ヶ月の信頼関係を左右します。
警戒される講師/されない講師の違い
生徒は初対面の講師を、思っている以上に観察しています。「この人は自分の味方か、それとも管理してくる大人の一人か」を見極めようとしています。
警戒される講師は、初回からいきなり「今の実力を測ろう」として問題を解かせがちです。生徒からすると、これはテストされている感覚に近く、身構えてしまいます。
警戒されない講師は、最初に「敵ではない」ことを伝えることを優先します。
最初の5分でやるべきこと
NG例
「じゃあ早速、この問題やってみようか」
いきなり学習に入ると、生徒は緊張したまま授業が始まります。特に勉強が苦手な生徒ほど、これは苦痛な時間になります。
OK例
「〇〇部やってるんだね、今の時期って大会近い?」
「学校の授業と塾、どっちのペースが自分に合ってる?」
雑談から入り、生徒の様子(疲れている、機嫌が悪い、緊張しているなど)を把握してから学習に移ります。この5分の差が、生徒が「話しやすい人」と感じるかどうかを決めます。
様子見の質問の仕方
初回に必ず聞いておきたい質問はシンプルです。
- 何が苦手だと思っているか(生徒の自己認識)
- 塾に来た理由は誰が決めたか(自分の意志か、親に言われたか)
- 今までの勉強で嫌だった経験はあるか
特に3つ目は重要です。過去に強く叱られた経験がある生徒は、「間違えること」自体に強い抵抗を持っています。ここを知っているかどうかで、その後の声かけの選び方が変わります。
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ここまでが、初回授業で意識すべき基本の考え方です。ここから先では、生徒のタイプ別の具体的な声かけ、教え方の実践的なコツ、1対2指導ならではの対応、そして受験対策まで、実際に使ってきた言葉や方法をより具体的にまとめています。