
魔女刈り【アマノ文筆クラブ】
甘野充さんの企画に初めて参加します。
お題の『魔女刈り』に惹かれて、やってきました!
昔々、あるところに、お爺さんとお婆さんが暮らしていました。お爺さんは山へ魔女刈りに、お婆さんは海へ潮干狩りに行きました。
「おかえりなさい、爺さん」
「ただいま、婆さん」
「たくさん、刈れたかい?」
「ああ、たくさん魔女を刈れたよ」
「明日はたくさん売れそうだね」
「ああ、たくさん売ってくるよ」
次の日。お爺さんはまちへ出かけました。お爺さんが茣蓙の上に魔女を並べると、たくさんの人たちが集まってきました。
「姫が美しくなりたいとのご所望だ」
「へえ。鏡の魔女がございます」
「敵の大将を亡き者にしたいのだが」
「へえ。毒林檎の魔女がございます」
「早急に文を届けたい」
「へえ。黒猫の魔女がございます」
「蹴鞠で鞠を落とさぬ方法はないか?」
「へえ。東洋の魔女がございます」
「魔王を討伐する仲間を探している」
「へえ。葬送の魔女がございます」
「れりごー」
「へえ。氷の魔女がございます」
たくさんあった魔女はすべて売ることができました。おかげで、お爺さんとお婆さんは豊かに暮らすことができました。
めでたし、めでたし。
(おわり)