メインコンテンツへスキップ
見出し画像

曇り空_03💉_【でこぼこ】【シロクマ文芸部】

    ひろいてん

    ( 前 話 / 登場人物と目次 )


    曇り空の下で優子の息子である佳雄の葬儀は行われた。

    しかし、優子は葬儀の日のことをほとんど覚えていない。未だに何が起きたのか心の整理ができないでいた。

    先日、優子が勤務している病院に警察から電話がかかってきた。佳雄が高校の校庭に横たわっていて、心肺停止状態とのこと。身元を確認するため、病院に来てほしいと告げられたが、そこは優子が勤めている病院だった。

    よく状況が飲み込めないまま、小走りで救命救急室へと向かった。入口に立っている警察官に佳雄の母であることを伝えるとなかに入った。中央にベッドがあり、その上には変わり果てた佳雄の姿があった。ベッドに駆け寄り佳雄にしがみつくと力が抜けてしまい、座り込んで言葉にならない声で嗚咽していた。

    しばらくして落ち着いてきたところで警察官は優子に声をかけた。

    「この度はお気の毒です」
    「…なにが、なにがあったんでしょうか…」

    「現場の状況からして、校舎の屋上から転落したと思われます」
    「佳雄は…自殺するような子じゃありません…」

    「ええ、遺書はありませんでした」
    「それじゃあ…」

    「現在、事故と事件の両面で捜査を続けております」
    「…事件?」

    事件ってことは、佳雄は誰かに殺されたの?

    (つづく)



    (ひとつ前の話はこちらをクリック)

    ショートストーリー?をつなげて連載中です。毎週金曜日頃投稿予定です。目次に各話のリンクを貼っていますので振り返りにどうぞ。

    (【登場人物と目次】はこちらをクリック)

    小牧幸助さんの企画に参加しています。
    毎週ありがとうございます。

    #シロクマ文芸部
    #ショートショート
    #連載
    #でこぼこ

     
     
     
    ショートストーリー(というよりは端的に物事を伝える練習)を主に投稿してます。ドイツを一人旅しました。阪神タイガース、埼玉ワイルドナイツ、越谷アルファーズ、浦和レッズのファンです。ラジオを聴きながら、あちこち食べ歩き回ってます。たまに演劇を鑑賞します。21~24時頃に現れます。

    あなたへのおすすめ