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Photo bykensaitama2020

雨乞い難民【毎週ショートショートnote】

    ひろいてん

    江戸の日本橋は五街道の起点であり、あらゆる物資が集まる商人の街として賑わっていた。

    「あばただらけの赤紫色の石はどうしたんだい?」
    「雨乞い難民に売りつけてやったのさ」

    「どうやって?」
    「雨乞いの神具で1両のところ1分にまけてやるってさ」

    「あこぎなやつだ」
    「てやんでい。商売上手なだけさ」

    …

    「なんだ、これはっ!?」
    「あ、雨乞いの神具です…」

    「騙されおって、この阿呆者めっ!」
    「も、申し訳ございません」

    「こんなもの、捨ててやる」

    数日後、赤紫色の石からツル状の葉が生えてきた。石だと思っていたのだが、何かの植物らしかった。水もないのに不思議なものだと、毎日観察するようになった。すると、日に日にツルが伸びていくことがわかった。

    ある日、犬が土を掘って何かを食べていた。ツルの先には赤紫色の塊があった。恐る恐るかじってみると、甘くてとても美味しかった。

    日照り続きで稲作に困っていた藩は、サツマイモを栽培することで潤うことになったとさ。

    (410文字)



    田原にかさんの企画に参加しています。
    毎週ありがとうございます。

    #毎週ショートショートnote
    #ショートストーリー
    #雨乞い難民


     
     
     
    ショートストーリー(というよりは端的に物事を伝える練習)を主に投稿してます。ドイツを一人旅しました。阪神タイガース、埼玉ワイルドナイツ、越谷アルファーズ、浦和レッズのファンです。ラジオを聴きながら、あちこち食べ歩き回ってます。たまに演劇を鑑賞します。21~24時頃に現れます。

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