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着物のクライマックスは前夜、って話


    明日、着物ランチ会だ、
    ってワクワクするの、皆そうだと思う。

    準備を全部当日するプランは、
    あまりにも朝が弱い私には、悲劇だ。

    だから、私は前の晩、がんばるんだけど。


    着物、ササササーッとなんて、
    準備おわんないし、
    決まんなくない?(笑)

    「あれ着たい♪」ってほぼ確定してた、
    着物と帯を見つけるシンプルなタスク。

    そのはずが。

    「合わせる帯、どこだっけ」

    って帯見つからなかったりして、

    そうこうしてるうちに、

    「あ!いいコーディネート!
    思いついちゃったーー♪」

    ってなって。


    帯揚げとか帯締めのせて、遊んじゃう。

    で。

    ここまでですでに30分、溶かす。 

    RPGの寄り道が、大発生する。

    だいたい。毎回こうなるんだ。
    うん、分かってた。



    脱線した帯あわせの戦いから、

    ようやく帰還してくると。

    最初の目的だった着物と帯、

    無事にスタンバイできて、一段落。

    ふぅ。


    だが、しかし。

    次の寄り道イベントが、発生する。


    「待って、襦袢の襟、変えたい。汗」

    「そういえば、新しい帯締め♪♪」


    とかって。

    急きょプラン変更してみたり、
    まだ何も決まってないのに、
    "楽しい"だけは、ずんずん増殖していく。

    最終的なコーディネートまでの、
    ゴールへの道のりは、
    いつもなぜか、遠い。


    あっちへこっちへ、
    わくわくに引っ張られて、

    "帯締め色くらべしよう"大会とか、

    明日の帯揚げは"何色"?選手権も、

    無限に始まってしまう。


    独りファッションショーは、

    異様な盛り上がりを見せつつ、続く。。


    そして、ふと。


    気づいたら、

    自分を中心とした右にも左にも、

    今回は敗北した帯小物たち。


    「カワイイけど、また今度、かぁ〜」

    気持ちはそうやって、納得させる。


    けれど、気づいたら部屋は、
    足の踏み場がない。

    死屍累々、である。


    こんもり積み上がった布の谷間にいる、
    夢から冷めたような私が、

    ぽつん。

    あ、私また、やった。。
    まだ、明日の準備、途中だし。

    もう、RPGなら宿で眠るだけなのに。

    ここは違う、
    リアル世界だから。

    布たちの片付けが、待っている。

    散らかしたのは、私だ。


    もうそろそろ、
    寝ないとなのにな、ホントなら。。。

    そう言いつつ、
    散らかした小物たちを、
    ひとつ、またひとつ、片付けている。


    明日のランチ、
    せっかく楽しい時間の後に、
    この荒れ地と戦うの、


    絶対、イヤだ。(笑)


    だから、
    眠いし準備も途中だけど。。

    とりあえずため息をつき、
    しぶしぶ片付ける。


    それで、

    全部片付けたら、やっと。
    半襟を変えるターンに辿り着く。

    ん〜、
    足もと、どうしようかな?
    柄足袋か、足袋っくすか。ラクに、履こう。

    バッグは、
    暑くなってきてかごバッグにしよう。


    妄想は進んで、
    片付けしている手は、進まなくて。


    もしかしたら、

    「お出かけ」本体より、

    前夜の準備のほうが体力いるかもしれない。


    コーディネート妄想も、

    "ちょっとだけ他も見とこう"も、

    留まるところを、しらない。

    ちっとも、ちょっとだけじゃない。


    きもので出かける日の山場、


    クライマックスは、

    前夜の、わくわく妄想タイム。

    なのかも、しれない。

     
     
     
    「好きなのに、迷う」「好きだから、迷う」 着物や暮らしのなかにある迷いや揺れを、そのまま言葉にしています。 脳内の「あんみつ姫」は今日も寄り道。「軍師」はいつも困り顔です。 迷ったままでも大丈夫、と思える言葉をあつめたnote。

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