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お米作りのいいとこどり

    きいこ

    夢で目覚めて、2度寝で夢の続き。
    明るく差し込むオレンジの光。
    キラキラと光る田んぼの水。
    自分なりに出来ることを。
    動くたびに痛む。
    テーブルで囲むお昼ごはん。
    ほんの少しだけでも出来ることを。
    緑の小さな柿。
    箱の中で眠る猫、小さく答えてくれる。
    ジリジリ暑い日差し。
    角の取れた黄色いふせん。
    TVerと小説とクリープハイプ。
    オレンジのコペンと日焼けした鼻と働く風景。
    ビビンバで1日のねぎらいを。


    遅い田植えが終わった。
    今年は、腰を痛めていることで手伝うことが出来なかった。お昼の差し入れをするだけ。

    小さな頃、離れたところで暮らすおじいちゃんおばあちゃんの田植えをずっと手伝いたいと思ってた。でも、たぶん足手まといになるし、構ってる暇はないと思われたんだろう、手伝いに参加することはさせてもらえなかった。田植えの風景を近くで見ることも出来なかった。

    そのせいなのかわからないけど、ずっと田植えに興味があって、結婚して田植えの手伝いに参加する機会が出来た時はうれしかった。子どもが小学生の頃は、手植え体験もさせてもらった。

    田植え前に肥料をまいたり、苗を運んで渡したり、苗を軽トラでもらいに行ったり、お昼や飲み物の差し入れをしたり。

    でも私が手伝うのは、お米を作ることの本当の一部でいいとこどりだ。楽しい、と思える範囲でしか手伝っていない。本格的にやれば、たぶん大変でしんどいことの方が多いのだと思う。

    だからお米作りをしたいと思っていたけど、近くで見れば見るほど簡単には言えないなと思うようになった。私には無理だなぁと。誰かと一緒にやって、手伝うぐらいなら出来るけど。

    夫も親戚の誰も、本格的にやりたいと思う人はおらず、私も1人中心になってやる勇気も出ず、お米作りは終わってしまうんだろうなぁ、と思ってる。悲しいしさみしい。なら私がやればいいのだけど、やっぱり自信はない。

    だけどキラキラした田んぼを眺めながら、田植え作業をするのは幸せで好きな風景だなぁと思う。

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    夫と息子とのこと。おいしいもののこと。音楽のこと。好きなこと。いろいろあった今までのこと。毎日の暮らし。

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