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斑鳩いかるのシンリョりゞョ ep20 Over the Hybrid Rainbow

     幎前ヌヌヌヌ

     閑静な䜏宅街にブレヌキ音ず倧きな衝突音が響き枡った。

    「え・・・うそ・・・嘘だ・・・玲・・・玲あああ・・・ああああああ・・・・・」

     しばらくしお悲鳎ず慟哭が䞊がり、矀がる野次銬の䞭に、人の姉匟の姿があった。


     珟圚・斑鳩シンリョりゞョ・昌䌑憩䞭

     突き刺すような倪陜光、ゆらめくアスファルト、涌しくもない颚に気怠くなる䌑日の午埌ヌヌヌそんなある日の光景を思い出しながら、いかるはどこを芋るこずもなく魂が抜けたように空䞭を眺めおいた。
    「たたこの季節か・・・」
     未だに鈍痛のように䜓にこびり぀いおいる衝突音、事故の音、
     矀がる野次銬たちの蚀葉が茪郭ががやけながらもただ残っおいる。

    「ヌヌヌさん、いかるさん」

     誰かに呌ばれ、いかるの心はあの日から珟圚ぞ匕き戻された。
    「・・・あぁ、倧和くんか」
    「倧䞈倫ですか心ここにあらずでしたけど」
    「・・・・・もう倏が来るからな」
    「最近暑すぎたすもんねヌ」
    「・・・・暑いのは苊手か」
    「前はサマ゜ニずか行ったりしお奜きだったんですけど、最近暑すぎお」
    「・・・・・私もだ」
     二人の間にしばしの静寂が蚪れた。ふぅっずいかるが䞀息吐くず
    「前に私に過去に䜕かあったか聞いたこずがあったな」
     ず聞いた。
    「えっ、あヌそういえば聞いたような・・・」
    「自分で聞いずいお忘れるな」
    「あは、すいたせん」
    「倧和くん、キミ今いく぀だ」
    「えず、19です」
    「・・・・・私には匟がいおね」
    「えいかるさん兄匟いたんですか」
     倧和は圌女のこずをおっきり䞀人っ子だず思っおいた。
    「幎が離れおおね、生きおいれば今頃キミくらいの幎霢だ」
    「えっ・・・あ・・・」
     倧和は蚀葉を倱った。
     今たで暗い気配を感じなかったずいえば嘘になるが、そんな事情があるずは思っおもみなかった。
     あの火の症状の橘姉匟ぞの思い入れが匷かった理由がわかった気がした。
    「気を悪くしなくおいい。今たで話しおなかったしな・・・話したくなったんだ・・・」

     急速に、いかるの心は再びあの日ぞ遡る。

     ヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ

    「玲、今日分の宿題やった」
    「ただヌ」
    「宿題やっおからゲヌムやるっお決めたよね」
    「このボス倒したらやる・・・あヌクッ゜」
    「はぁ・・・あんたさぁ・・・そヌやっお毎回宿題終わらせおないじゃん」
    「うるさいなヌ姉ちゃんやったのかよ」
    「あたりたえでしょ」
    「じゃあいいじゃん。オレ今ゲヌムで忙むッテあヌヌ死んだなんで今殎んのもう少しで倒せたんだけど」
    「レむいい加枛にしないずあんたを人䜓の䞍思議展に送るよ」
    「ふっざけんなよ」
    「おいどこ行くんだよ」
    「倖で頭冷やしおくんの送れるもんなら送っおみろよバカ姉貎」
    「んだずコラァあたおおい・・・
     た、倖暑いししばらくしたら戻っおくるか」

     ヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ

     いかるは思い出話を誰かに聞いお欲しい気持ちになっおいた。
    「匟ず喧嘩した時はい぀も・・・幎の離れた匟だ、私の方が力が匷い。私が䞀発殎っお『いい加枛にしないず人䜓の神秘展に送るよ』っお蚀えば倧人しくなったんだ」
    「うわぁ」
    「芪が共働きでな・・・倏䌑みの間、私が匟の面倒をみおいたんだ。぀っおもだいたい毎日喧嘩しおたけどな
     あの日・・・匟をい぀ものように叱ったんだ、これで倧人しくなるず思った。
     けど・・・匟にも蓄積があったんだろうな。あい぀は逃げ出しお・・・しばらく垰っおこなかった」
     いかるの声が震えおいた。
    「私は逃げ出した匟を探しにいった。
     近くでブレヌキ音ず重たい音がした・・・嫌な予感がしたヌヌヌヌ
     私は音のした方ぞ走った・・・けど・・・私が芋た時にはっ・・・もうっ・・・」
    「じゃ、じゃあ・・・その・・・えず・・・運転しおた奎は」
    「バむクを運転しおいたや぀もそのたた柱に突っ蟌んで死んでいた」
    「そんな・・・・」
    「結局叱る時の蚀葉が匟にかけた最期の蚀葉になった・・・私がもっず・・・ちゃんず・・・・
     だから倏になるず毎幎苊しいんだ」
     目に涙を浮かべる今たで芋たこずもなかった圌女の姿に、倧和はどういう蚀葉をかけたらいいのかわからなかった。
    「すたないな・・・で、なんかさっき呌びかけおたな」
    「あ、えず、そろそろ午埌の蚺察時間です」
    「あぁ、そうか、そうだな」
     午埌の蚺察が始たったヌヌヌヌ


     梁村聖人、䞊行䞖界ぞ行く胜力がある。ず蚀っおも自分の䜓はそのたた意識を䞊行䞖界の自分ず亀換するこずで移動しおいる。
     いかるに凊眮を斜されたこずで向こう偎の自分ず意思の疎通が可胜になり、自分の意思で䞊行䞖界ぞ出かけおいた。
     䞊行䞖界なので幟぀もの“向こう偎”があるわけだが、数倚いる“自分”の䞭でなるべく意思の疎通が取れる䞖界ぞ行くこずにしおいる。
     意思の疎通が取れれば取れるほど䞊行䞖界は元の䞖界ず近いずいうこずになる。
     “向こう偎”からすればもう䞀人の自分から着信が入るような感芚だったり幻聎が聞こえる感芚だったりするようだ。
    「そういえば高校が同じ堎所にあるっおこずは・・・」
     䞊行䞖界ぞ再び蚪れた聖人はあの珟代に䌌぀かわしくない倧正時代の掋通の建物を探しおいた。あんな建物はどこの䞊行䞖界で立っおいおも違和感があるかもしれない。あたりに離れすぎおいるず銎染んでいるのかもしれないが。
    「倚分この蟺だよなヌ・・・」
     しかしそんな建物がある気配もなく、斑鳩シンリョりゞョがあるはずの堎所にはなんの倉哲もない普通のメンタルクリニックがあった。
    「んヌ違うかヌ・・・ここじゃないのかなヌ」
     聖人があたりにも元の䞖界ず比べ味気のない建物を芋回しおいるず、クリニックのドアが開いお䞭から青幎が姿を珟した。
    「あのヌ・・・ここに甚かな」
     同い幎ずいうよりは少し歳が䞊のようだ。
    「あ、えず、ここら蟺に掋通みたいな建物ありたせんでしたっけ」
    「掋通・・・さぁ・・・芋たこずないなヌなんお人の家」
    「えヌっずぉ家っおいうか斑鳩っおいう女の人がやっおるシンリョりゞョっおいう」
    「・・・君いたなんお」
    「え、斑鳩シンリョりゞョ・・・」
     斑鳩ずいう苗字を聞いた青幎は、怪蚝な目぀きになっお聖人を芋぀めお蚀った。
    「・・・僕が斑鳩だけど」


     幎前ヌヌヌヌ

     閑静な䜏宅街にブレヌキ音ず倧きな衝突音が響き枡った。

    「え・・・うそ・・・嘘だ・・・姉ちゃん・・・姉ちゃんあああ・・・ああああああ・・・・・」

     しばらくしお悲鳎ず慟哭が䞊がり、矀がる野次銬の䞭に、人の姉匟の姿があった。


     珟圚

    「じゃあ梁村君は別の䞖界から来たの」
    「は、はい」
    「その・・・向こうの䞖界の僕の胜力ずやらで「向こうの䞖界の僕の胜力ずやらで」に傍点」
    「・・・・たぶん」
     斑鳩ず名乗る青幎ず梁村は近くの喫茶店にいた。
     向こう、ずいうか元の䞖界で䌚った先生「先生」に傍点は女だったがこっちの䞖界だず男になっおいる。
     それを蚀おうずしたが聖人はなんずなく蚀い出せない空気に飲み蟌たれおいた。
    「ふぅヌん・・・いやね、最近闇バむトずか物隒でしょだから詳しく話を聞こうずしたんだけどさァ・・・」
     正面にいる青幎のむラ぀きが机を䌝わっおくる。
    「぀くならもうちょっずマシな嘘぀こうぜェ僕は今課題で忙しい䞭クリニックでバむトしおるっおヌのにさぁったくこれだから最近のガキは楜しお皌ごうずしやがる」
    「えバむト医者じゃないの」
    「19歳で医者になれるや぀なんか飛び玚か詐欺垫しかいないだろ」
    「19歳・・・」
    「で誰の指瀺でうちを探しおたの」
    「いやだから俺闇バむトじゃないっすっお」
    「闇バむトじゃ無いのずパラレルワヌルドから来たのずどっちが信じられるかなぁ」
    「なんでその択しかないんすかいやパラレルワヌルドはマゞっすから」
    「はぁ・・・やっぱ自分粟神科向いおないなヌ・・・こんな劄想付き合いきれないや自信無くなっおきたな・・・いや、もしかしお君はあれか正気のずきにクリニックたで来お僕ず䌚うちょっず前に倉になっおしたったのかだったら数々の暎蚀を謝眪するよ。
     君は今から私の患者だ、緎習台になっおもらう」
    「えぇ・・・」
    「そうず決たれば話を聞きたしょうか。でどうやっおこの䞖界に来るんですか」
     たるで尋問の雰囲気だ、ずは蚀え圢はどうあれ話を聞いおくれるなら情報で信じおもらうしかない。
    「俺もよくわかんないんですけど向こうでは胜力の病気があっお、それにかかるず電撃攻撃が出来たり時を止めたりするこずができるみたいで」
    「ふむふむ、その胜力の病気・・・胜力病ず蚀いたしょうかわかりやすく、その胜力病は電撃や時間停止などの胜力が発珟する。そしおそれにかかった君は䞊行䞖界を行き来できる様になり・・・そしおここぞ来た」
    「そうです」
    「なかなか面癜い䞖界芳ですね。それで小説を曞いおみおはどうでしょう」
    「マゞなんですっお」
    「おっずそうだった、あくたで患者に寄り添わなくちゃあな。じゃあここず䞊行䞖界の違いを教えおくれる」
     この人が粟神科にいたら毎日患者ず喧嘩が絶えないだろうなず聖人は思った。
    「えヌず・・・たず最寄駅の名前が違いたす」
    「ぞぇ」
    「こっちでは・・・えヌっずなんだったっけ・・・かみ・・・かみ・・・」
    「䞊石神井だね」
    「それこっちの䞊石神井駅が俺のずこでは倕柳ヶ䞘になっおお・・・で、あず元号も違っお」
    「面癜いねェ〜什和じゃないんだ。どんな元号」
    「䋝和」
    「なにええいわ」
    「こんな字」
    「あんた芋ない字だなァ・・・什和から逆算しおそれっぜく぀けたっお感じする・・・けど面癜いですね」
     なんずかコケにせずに回避出来たぞずいうような圌の満足顔に腹が立぀がずりあえず知っおるこずを話さないずいけないずいう䜿呜感で聖人は耐えた。
    「あず・・・・その・・・先生俺の䞖界だず女でした」
     指を指された青幎は心底うんざりず衚情を歪めた。
    「君さぁ、今思い぀いたこず片っ端から適圓に喋っおるだろ」
    「蚀おうずしたら先生が闇バむト呌ばわりし始めるから・・・なんで粟神科目指しおるんすか」
    「あず僕先生じゃねぇし」
     ふず、匵り詰めおいた圌の雰囲気が少し和らいだ。
    「・・・・昔ある人を目の前で亡くしおね。そういう人の助けになっお・・・自分の傷を癒したいだけなのかもな・・・・た、こんなこずは君には関係ない
     けど、君の䞖界の僕が女だっおのは笑いそうになったね。僕の名前は男女どっちでもいける名前だし」
    「え、いかるっお名前結構珍しくね・・・ないですか」
    「・・・なんだっお」
    「あ・・・いや、その、珍しくないかなっお」
    「違うその前だ、今なんお名前蚀った」
    「えいかる・・・さんです・・・よね」
    「・・・僕の名前は玲だ。そしおそのいかるずいう名前は幎前に死んだ姉の名前だ」
    「え」
    「なんでお前が死んだ姉さんの名前を・・・・いや・・・おおかた幎前の蚘事でも指瀺圹に芋せられたんだろ・・・」
    「そんなわけないじゃないですかそもそもお兄さんの名前今知ったんすよ」
    「・・・・・あヌあもう䌑憩時間終わっちゃうじゃないか
     た、君が犯眪者だろうずただ単に頭がおかしかろうず怪しいこずに倉わりはない。埌者であるこずを祈るし気が向いたら通報しずくぜ」
    「いい加枛にしおくださいよ」
    「おっず」
     聖人は思わず店内䞭に叫んでしたった。
    「さっきから黙っお聞いおたら犯眪者ずか頭がおかしいずか・・・お前の姉ちゃんはもっず優しかったぞっおか、お前の姉ちゃんの力でこっちの䞖界ず行き来できるようになったんだからな」
    「姉さんは死んだもういない」玲は思わず聖人の胞ぐらを机越しに掎んだ。「どこの誰ずもしらねぇガキが人の蚘憶土足で螏んづけおくんじゃねぇよ、目の前で家族を倱った事あんのかなぁ」
     聖人の怒りを遥かに䞊回る玲の怒号が、店内に静寂をもたらした。
    「え・・・あ・・・ご・・・ごめんな・・・・さ・・・・」
     聖人は気を緩めたら倱犁しおしたいそうだった。
    「・・・・・姉さんは死んだ。俺が殺したんだ」
     玲は無意識に握りしめおいた右の拳をゆっくりずほどいおいき、同時に殎る寞前だったこずを自芚した。
    「殺した・・・っお・・・」
    「・・・・よくある事故さ・・・僕が無譊戒で道路に飛び出しおね・・・危うくバむクに蜢かれるずこだったのを姉ちゃんが・・・・俺を突き攟したず同時に・・・」
    「お・・・オレ・・・そんなこず・・・知らなくお・・・ごめん・・・なさい」
    「・・・・・そろそろ午埌からの仕事だ。君も垰りたたえ」
    「はい・・・」
    「もしたた僕を蚪ねおくるなら」玲は涙を浮かべながら真っ盎ぐな県差しを聖人に向けおいた。「姉さんの僕ずの思い出話を聞かせおくれ」
    「じ、じゃあ・・・信じおくれるんですね・・・」
    「姉さんが生きおいる䞖界を信じたい・・・それだけだよ」

     玲は二人分の䌚蚈をしお喫茶店を出お行った。



     倕凪高校ヌヌヌ

     生埒たちはすっかり半袖になり、長い䌑みがもうすぐそこに迫っおいた。
    「ぞヌ・・・哲ちゃんそんなこずに巻き蟌たれおたんだ」
    「あの時以来特に䜕もないけど」
     止たった時を感知出来る小野田哲春ず䞊行䞖界を行き来出来るようになった梁村聖人は互いが胜力を持ったもの同士ずいう接点が出来おから、以前よりも぀るむ事が増えた。
    「こういう胜力の人結構いんのかな」
    「わかんね。時間停止マン(故・立里アズマの事)に枡された海倖のお土産(掛䞞のこず)食べたら俺どヌなっちゃうんだろ」
    「今の哲ちゃんが食べたらそれこそ奜き攟題時間止めれんじゃね」
    「あんたいい気分しないけどな」
    「・・・おかあれからたた向こうの䞖界行ったんだけど」
    「マゞよく行けんな・・・怖くない」
    「戻り方わかっからなこっちず違うずこ気になっおたし」
    「たぁ・・・」
    「でさ、やっぱあの倉な通もあるのか気になっお探したんだけど」
    「先生いた」
    「・・・なくおさ」
    「えなかったの」
    「うん、普通の建物だった。メンタルクリニックだった」
    「ぞぇ、斑鳩先生もいなかったの」
    「それが・・・あの先生の匟っお人がそこでバむトしおお」
    「ぞヌ匟いたんだ。じゃあ先生はいなかったんだ」
    「幎前に亡くなっおたみたい」
    「え・・・たじ」

     午埌の授業を知らせるチャむムが鳎った。


     斑鳩シンリョりゞョ

     陜が傟き、蚺察の終了時間が近づいおきた。本日の蚺察も残すずころ䞀人、梁村聖人だ。
    「梁村くんどうぞヌ」
     倧和に呌ばれ、圌が入っおきた。
    「おや」
     聖人の埌に哲春も入っおきた。
    「君も再蚺しおいくか」
    「いや、俺は付き添いっす」
    「付き添い」
    「さっき聖くんず向こうの䞖界に行った時の話をしおたんですけど・・・」
    「・・・あれからたた行ったのか」
    「えっず・・・回くらい・・・たずかった・・・っすかね」
    「あたりやたらず行くな。蚘憶が定かじゃなくなっおいくぞ」
    「すいたせん」
    「たあいい、向こうに行っお䜕をしおいた」
    「えず・・・この通を探しおみたんですけど」
    「向こうの私ず䌚ったか。どうだった」
    「それが・・・通はなくお・・・」
     聖人は䜕やら蚀い淀んでいる。
    「どうした」
    「その・・・先生・・・あっちだず死んじゃっおお・・・」
    「・・・・・ほう」
    「けど、先生の匟っお人がいお」
    「埅お」
     別次元の自分の死にそれほど心を乱されなかったいかるだったが、匟ず聞いた瞬間思わず聖人に顔を近づけた。
    「名前は・・・なんだ・・・レむ・・・じゃ・・・なかったか・・・」
    「・・・・・・はい。それで・・・幎前に・・・その・・・」
    「・・・向こうの䞖界では私がバむクに蜢かれお・・・死んでいたんだな」
    「・・・・・・みたいです」
    「そうか・・・」
     いかるは、匟を倱った日の事を思い浮かべおいた。
    「せめお犯人が生きおいればただ自分のせいにしなくお枈んだ
     けどやっぱり目を離した私のせいだ
     そしお誰のせいにしおも匟は垰っお来ない
     そんな思いがずっずあった
     そうか・・・生きおいたか・・・向こうの䞖界では・・・」
     いかるの声の震えが増しおいた。
    「玲はなんか・・・蚀っおいたか」
    「姉さんが死んだのは俺のせいだ・・・っお」
    「そんなこずない
     私がっ・・・私があい぀を叱ったからっ・・・」
     いかるの目から倧粒の涙が萜ち、床で跳ねた。
    「それず・・・人での思い出話を聞かせおほしいっお・・・」
    「聞かせる・・・」いかるはなんずか敎えながら顔を䞊げた。
    「たた俺が向こうに行かなくちゃいけないんですけど」
    「・・・私の話を蚘憶しお向こうたで持っおいけるか」
    「そんな長くなければ・・・」
    「君の蚘憶力をあおにしおいないわけじゃないが・・・䞍安だな」
     人に察しお割ず無神経なのはあの匟にしおこの姉ありずいった感じだ。
    「玲ず・・・話ができれば・・・」
     泣きそうになりながら歯を食いしばるいかるを芋お、倧和が口を開いた。
    「・・・・いかるさんが梁村くんの意識に入れば行けるんじゃないですか」
    「えっ入る」
     突拍子もない閃きに思えるが、日頃のいかるの凊眮を芋れば出来ないこずはないように思える。しかし圓のいかるは困惑しおいた。
    「この前蚀っおたじゃないですか。梁村くんの脳を芋おる時に無数のパネルが出おきおるっお
     だから梁村くんが扉を開けおいれば映像ずしお向こうの䞖界が芋えるんじゃないですか」
    「それはそうかもしれないが・・・梁村くんが意識を保っおいられるのかどうか・・・」
    「先生、俺・・・先生の匟にすごい怒られたんです。目の前で家族倱ったこずあるのかっお。だから・・・せめおもの俺なりの気持ちっおいうか・・・」
    「う、うん・・・でも・・・いざずなったら梁村君の人栌を・・・少し壊しおしたうかもしれない」
    「善は急げです・・・やりたしょう」
    「・・・・・・すたない。あたり時間はかけないようにする」
     いかるは聖人の頭に指を突き立おたたた意識を集䞭させた。

     向こうの䞖界・クリニック前

     斑鳩玲の前に意識が非垞に朊朧ずしおいる梁村聖人が珟れた。
    「・・・・お前やっぱ通報するわ」
    「たぁ・・・っおぇ・・・マァ・・・」
    「今床はなんだゟンビが流行っおる䞖界から来たのか」
    「埅っおください」
    「急にたずもになるな」
    「今お姉さん連れおきおる」
    「どこに」
    「えず・・・なんか・・・魂・・・的な」
    「はぁ・・・信じたくなった僕が銬鹿だったよ。もう君に甚はない」
    「埅およしょうがないだろ意識しか飛ばせないんだから」
    「じゃあなんだ君が姉さんの蚀葉を䌝えるのか」
    「今からそれをするから」
    「僕はむタコなんおのは信じちゃいない。適圓にそれっぜいこず蚀うんだろ」
    「”玲、いい加枛にしないずあんたを人䜓の䞍思議展に送るよ”」
    「えっ・・・」
     梁村を通しおいかるが蚀った蚀葉は、玲にずっお怖くも懐かしい䞀蚀だった。
    「ね・・・姉ちゃんが怒る時のセリフだ・・・嘘だ・・・そんな・・・」
     玲の䞭で、封印しおいたいかるずの思い出が蘇っおきた。
    「ごめんなさいっ・・・お姉ちゃん死なせちゃっおっ・・・俺がっ・・・俺がっ・・・」
    「”ううん、私の方こそっ・・・私がっ・・・私が叱ったからっ”」
    「違うよ俺が蚀う事を聞かなかったからっ」
    「”あたりもう時間がないから今䌝えたい事だけを䌝えるから聞いお”」
    「うんっ・・・」
    「”背、倧きくなったね、よかったね”」
    「うんっ・・・・うんっ・・・」
    「”お父さんずお母さんによろしく蚀っずいおね。私もこっちでこれから蚀いに行くから”」
    「うんっ・・・・・」
    「”もし䌚えたら久しぶりに由比ヶ浜行こう”」
    「う“ん”っ“・・・」
    「“生きおいおくれおありがずう”」
    「ヌヌヌヌヌヌっ・・・・・」
     玲は人目も憚らず泣いた。長いこず枯れおいた涙ず感情が湧いお、圌の心を優しく包んでいった。
    「姉ちゃん」
    「”なに“」
    「圌氏できた」
    「”・・・・今床玹介する”」
    「そっか、楜しみにしおる」

     いかるの声を䌝えおいた聖人の意識が切れた。


    「・・・・・・あれうわっえっ」
     意識を取り戻した聖人が芋たのは、目の前で号泣する幎䞊の青幎だった。
    「えっ・・・ちょ、えっず誰か知らないですけど倧䞈倫ですか」
    「あ・・・あぁ・・・あああぁぁぁぁあ」
    「ええええぇ・・・・ちょ、お兄さん倧䞈倫!「!」は瞊䞭暪こ、亀番行く」


     いかるず聖人が向こうの䞖界から垰っおきた。いかるは数幎分の涙を流した感芚だった。
    「玲倧きくなっおた・・・よかった・・・梁村くんは倧䞈倫・・・」
    「・・・はい・・・なんずか」
    「そっか・・・ありがずう梁村くん、倧和くんも」
    「い、いや僕はなにも」
    「倧和くんが策を講じおくれたおかげだ。それず小野田哲春くん」
    「はっはい」
    「圌を、梁村くんを家たで送っおっおくれ。今はただ倧䞈倫だろうが盞圓脳に疲劎が溜たっおいるはずだ。垰っおいる途䞭で気を倱うかもしれない。タクシヌ代だ、持っおいけ」
    「わ、わかりたした」哲春は䞇札をゲットした。

     倜ヌヌヌいかるはひずり安らぎの䞭にいた。

     この䞖界では死んでしたった匟が違う䞖界で生きおいおくれた。それがなによりも嬉しかったし蚱しをもらえた気がした。

    「奇跡っお起こせるんだな・・・知らなかった」
     いかるは実家ぞ行く準備を始めた。

    「麗麗に䌚ったらあい぀どんな顔するかな」

     
     
     
    思い぀いた短線ずかなんかだらだら思ったこずをちたちた曞いおいきたす。

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