
ポジティブな孤独感に楽しさを感じる
結局、最後は目の前の人に優しくできるかどうか。
この世の中って、思っている以上にシンプルなんだな。
Bonjour!
ワーキングホリデーでフランスに来て2ヶ月が経ちました。
現在も引き続き、リヨンにある語学学校に通ってフランス語を勉強しています。
駆け抜け続けたあっという間の2ヶ月間でした。
しかし、フランスに着いた当初のしんどさには懐かしさすらも感じ始めており、長くもあった2ヶ月でもあります。
オリンピックが閉幕し、フランスにも日常が戻ってきました。
しかし、リヨンの街はオリンピック開催期間もいつもと変わらぬ日常が繰り広げられていました。
ここにいると、オリンピック自体がどこか遠い国での出来事のようにすら思ってしまいます。
フランスの人たちは、とても地元愛が強く、地元が大好きです。
パリの人はパリが大好きでパリが世界一だと思っています。
同様にリヨンの人はリヨンが大好きでリヨンが世界一だと思っているし、南仏だろうがフランス国内はどの地域でもその傾向があります。(そして、パリ以外の人たちは大半がパリ嫌い)
パリにいても、リヨンにいても、住んでいる人たちみんなが自分の街を愛している。
現地の人たちと関わるとそんな気持ちを強く感じ取ることができます。
しかしそれゆえ、パリオリンピックはあくまで「パリの祭典」であってリヨンは関係ない、という気持ちも感じ取れてしまいます。
そもそもフランス語には「パリの人」を意味する「パリジャン(男)/パリジェンヌ(女)」という言葉があります。
これはパリにとどまらず、リヨンは「リヨネーズ」、マルセイユは「マルセイエ(男)/マルセイエーズ(女)」など、各都市にはその都市の住民を意味する言葉(ジャンティル)があります。
それだけフランスには、地元愛もとい土着が濃い文化があるのです。
街を歩き、人と話す。
そんな肌で感じてきた体験が着々と自分の知見になっていると感じる今日この頃です。
僕はフランスでの生活がとても楽しいと感じています。
これまで僕はフィリピン、ジョージアと他の国でも住んだことがあります。
しんどいことは多くあったし、心が折れかけた経験もあります。
でも、海外で生活できている楽しさは常日頃感じています。
「ホームシックにならない?」「日本に帰りたいと思わない?」
日本の人たちと話していると、よくこういったことを聞かれます。
「全く思わない。」
これが僕の答えです。
もちろん日本の方が過ごしやすいと感じることはあります。
綺麗で清潔感があるし、サービスは丁寧で時間通り。ウォシュレットは一度使ったら離せません。
でも、そんな不便を背負っても、海外は楽しいのです。
僕はメンタルが強くないため、しんどい時やつらい時には、しばしばネガティブに陥ってしまうことがあります。
しかし、そんな時でも、日本に帰りたい、という気持ちにはなりません。
家族や友達に会いたい気持ちは時々感じますが、「こっちに来てよ」って思ってしまうくらいです。笑
それだけ僕は海外での生活を楽しんでいます。
ただ、たまに日本食を食べたい気持ちは出てきます。
ラーメンとか焼肉とか白いご飯とか。
その度に我慢して、忘れるのを待ちます。
海外にいるとなんで楽しく感じられるんだろう?
それは純粋に街中や自然の景色が綺麗だから、とか、新しい体験ができるから、という理由もあります。
しかし、それは日本でもできることです。
それ以外に、僕には日本では感じられない海外特有のユニークな感覚も持ってます。
それは、ポジティブな孤独感です。
海外にいると、当然ながら日本人は少なく、どこにいても絶対にマイノリティになります。
場合によっては、その場、その環境に日本人は自分ひとりだけということもしばしばあります。
僕はそんな状況に楽しさを見出しています。
日本から来た日本人というアイデンティティを持つ人が、ここには自分しかいないという優越感。
そして、日本では決してつくれない、100%アウェーという環境。
その複雑な状況が自分に一種のアドレナリンをもたらすのです。
ただ、これは決して僕に母国愛がない、と言っているわけではありません。
むしろ、海外に出たことで僕は日本人であることに強い誇りを持つようになったし、日本の歴史や文化を改めて勉強し直したくらいです。
それに、孤立を求めているわけではありません。
決してネガティブを好んでいるわけではなく、すべてポジティブな気持ちからです。
ここでいう孤独とは、ロンリー(lonely)ではなくアローン(alone)。周囲と繋がりのある独立した一人。
つまり、感情的にひとりで心細いわけではなく、単に独立しているという物理的な状態、という意味です。
じゃあ、一般的にはネガティブな印象を持つ「孤独であること」がなぜ自分にとっては楽しさにつながるのか?
矛盾しますが、僕は集団(グループ)が好きです。
特に、緩くて出入り自由な軽いコミュニティが好きです。
学校、サークル、バイト、プロジェクト、社内コミュニティ、オンラインサロン、etc。
これまでいろんな集団に所属してきました。
出たり入ったりを繰り返して、その時々の自分の居心地の良い場所を求めてきました。
その結果、学校のクラスや会社のような出入りが少なく完全を求められる集団ではなく、プライベート的で常に誰かが不足していたり、完全なものがない集団を好むようになりました。
それはフランスに来てからも同様です。
普段、語学学校に通っていると、当然人間関係は語学学校の他の生徒たちが中心になってきます。
特に同じクラスのメンバーとは、毎日授業で顔を合わせるだけでなく、授業後の夜や休みの日に会って遊ぶこともあります。
ここは学校ではあるけど、高校や大学とは違い、みんな在籍期間がばらばらです。
僕が求めている緩いコミュニティに他なりません。
僕はこういった集団がとても好きです。
余談ですが、先日の30歳の誕生日も彼らに祝ってもらいました。
とても嬉しかったし、とても感謝しています。
僕はここに居心地の良さを感じているし、楽しいという気持ちも持っています。
ただ、ここには前述のポジティブな孤独感も感じます。
語学学校でよく関わる人たちは、みんな国籍はバラバラだし、僕以外の日本人はいません。(同じ語学学校には他に日本人がいるが、関わりが薄い)
しかし、それが自分にとっては楽しいし、イキイキとできる環境でもあります。
僕自身、一度集団に所属すると、みんなと同じように帰属意識の感覚を持ちます。
だから、その集団に対し愛着のようなものを感じます。
しかし、僕はここで人とは若干違う感覚を持ってしまいます。
それは、ここで抱いた愛着という感情は、同時に仲間はずれを怖れる感覚にもつながってしまうことです。
仲良くなった人たちから、自分の言動の何かが原因でハブられてしまうのではないか。
不安な性格は今も昔も直りません。
過剰なのは承知の上ですが、そんな恐怖の感覚は毎度必ず持ってしまいます。
同様に、人はいつか自分を裏切る、という感覚も毎度必ず持ってしまいます。
愛着を抱いた集団への居心地の良さとみんなからハブられる村八分の感覚。
僕はこれまで所属してきたすべての集団に対し、このポジティブとネガティブの両方の感覚を持ってきました。
居心地の良さは求めたいから、「そもそもどの集団にも入らない」という選択肢はありません。
というより、社会にいる以上、今も昔も絶対にどこかの集団に入ることは求められると思います。
そんな不安な性格の僕ができる唯一の対策は、分散すること。
仲間はずれにならないように努力するのではなく、特定の集団から仲間はずれになっても他の複数の集団に居場所を感じられる状態を求める。
それによって、自分が極度に落ち込むことを防いでいます。
僕にとって「依存」はとても危険な状態。
常に「分散」の意識をもっています。
変な感覚かもしれないけど、これが僕にとっては普通のことです。
この「分散」という対策こそが、僕の言うポジティブな孤独の真髄です。
いつもどこかのコミュニティに片足を突っ込んでいるけど、でも両足ではない。
常に一人でいるけど、ふらっとどこかに居場所を見つけられる。
だから、僕は孤独になることを自ら選んでいます。
外国での生活に楽しさを覚える感覚は、この孤独感を愛する気持ちの延長線にあります。
海外にいると、日本にいる時以上に人との出会いが多くあります。
そして彼らは自分のことを全く知らない人だけでなく、日本という国のことも、日本人の国民性も知りません。
そんな中で、自分が受け入れてもらうように努力する。
これが楽しい。
孤独を感じるからこそ、がんばるモチベーションが生まれる。
この感覚がとても楽しいのです。
そもそも一人でいると、フットワーク軽くどこにでも行くことができます。
気になったらすぐに行動に移せます。
そういった意味でも、僕はポジティブな孤独感を求めているのかもしれません。
もしかしたら、これはどこか一生は続かない一過性の気持ちかもしれない。
ふと、こんなことも思ってしまいます。
いつか、集団に両足をつっこんで、ひとつの国、ひとつのコミュニティに長く居座る時が来るかもしれない。
そうなった時は、そんな自分を受け入れてあげたいとも思います。
人から裏切られたり、ハブられないようにするには、まずは自分が目の前の人を心から信頼し、その気持ちを伝えることから。
それはつまり、常に目の前の人に優しく接し続けることです。
でも、これって当たり前。
「普通」な自分を受け入れるのが、自分にとっての大きな目標だと気づきました。
遠回りしてしまったけど、またひとつこの世の中のシンプルな構造に気づきました。
もっと精神的に大人になれるように成長したいです。
まだまだフランスでの生活は続きます。
↓ワーホリのきっかけなどはこちらに書いてます。