
藤娘に恋をして それはいつしか、私の「希望」に代わっていった
君に初めて会ったのは、たしか4年前の麗らかな春の日だった。
真っ白な肌に、ほんのり恥じらいの紅色。
私の心をたちまち虜にした。

毎日君に会えるのがうれしかった。
それは、疲れてしまった私の心に、小さなあかりを灯してくれた。
君に会うためだけに生きたって、いいとさえ思えた。

また来年も会えるね。
私は、そう言って、再会を楽しみにして、君と別れた。
君もそう約束してくれたと思っていた。

それなのに
どうしたのか、君は二度と私の前に、姿を見せてくれなかった。
私は失意の底でも、諦めることができなかった。
いつか必ず、戻ってきてくれると信じた。

それはいつしか、私の「希望」に代わっていった。
一年が過ぎ二年が経ち、三年目の春も、君はこなかった。

でも、やっと会えたね。
君は少しも変わっていなかった。
いや、さらに美しくなって、私の前に姿を表してくれた。
それはまるで
「信じて待っていてくれて、ありがとう。」
そう言っているようだ。

純白に柔らかい黄色、そして艶やかな紅色。
しっかりと胸に刻み、また一年間「待つ」ことの喜びを噛みしめよう。
