9.28(月)経済ニュースまとめ
●25日の市場
NY株式市場:主要3指数はそろって上昇(ダウ・S&P500は反発、ナスダックは続伸)
米長期金利(10年債利回り):5.16%(前日比-0.04%)
為替:ドル円157円台で推移(NY終値 1ドル=157円20〜30銭)
WTI原油先物価格:1バレル=92.41ドル(前日比-2.20ドル)で取引終了
●日経平均
25日の終値は 66,364.20円(前日比 +850.21円/+1.30%)で 5日続伸。
AI・半導体関連(東エレク、アドテスト、イビデン)が押し上げたほか、日米金利上昇で利ざや改善が期待される銀行株、中間配当の権利取り狙いの買いも追い風となった。一方、米オラクルのAIデータセンターを巡る報道でソフトバンクグループに売りが出て、伸び悩む場面もあった。
●円相場|日米財務相が「強い円」で一致、円は6営業日ぶり反発
【内容】
片山さつき財務相は25日、ベッセント米財務長官とオンラインで協議し、「円の過小評価は問題であるという点を再確認した」 と記者団に語った。
ベッセント氏もXで、「強い円が望ましい」 ことや外為市場を巡る密接なコミュニケーションの重要性について協議したと投稿した。
22日の日米首脳会談でトランプ米大統領が円安進行に懸念を示していたことも明らかになった。 日米両政府は7月末に円買いの協調介入に踏み切っており、市場では再び介入への警戒感が高まっている。
今週は日銀金融政策決定会合の「主な意見」や、10月2日の米雇用統計 の発表を控える。
【感想】
米に「強い円が望ましい」という意思が強くある限りは、本当の意味で円が終わることはないと思う。日本自身の力で円を強くすることは現状相当難しいので他国と上手く付き合いながらやっていくしかない。
●米長期金利|一時5.23%と19年ぶり高水準、原油安で上昇一服
【内容】
25日の米10年物国債利回りは一時 5.23% まで上昇し、連日で 2007年6月以来、19年ぶり の高水準を更新した。
FRBの追加利上げ観測が強く、AIブームが米経済の勢いを強めていることも金利を押し上げている。
ただ、その後は原油先物の下落を手がかりに債券が買われ、10年債利回りは前日比0.04%低い 5.16% で終えた。長期債相場は4日ぶりの反発である。
日経は、米景気の拡大や財政規律の後退を市場が織り込み、米長期金利の5%台での定着 が意識されていると伝えている。欧州や日本にも債券安が波及しており、25日には独10年債利回りが3.6%台と2009年以来の高さに上昇した。
【感想】
米だけに限らず世界中で長期金利の水準が高まってきていることは、そういう時代に突入したということなのかもしれない。AI産業というものは過去の産業とは比べ物にならない規模であり投資額も桁が違う。国がそれを後押しすれば債券安は自ずと加速していく。基準が変わったという認識でいたほうがいいような気がする。
●米国・イラン|トランプ氏がホルムズ開放案を拒否、今週にも間接協議へ
【内容】
イランは、米国が海上封鎖の解除などの条件を受け入れれば 7日以内にホルムズ海峡を開放 すると提案していた。 この交渉進展の観測から、25日のWTI原油先物は 2.3%安 の1バレル92.41ドルと反落し、米国株の買いにもつながった。
しかしトランプ米大統領は26日、この イランの提案を拒否した と記者団に明らかにした。 イランのアラグチ外相は、提示した条件が満たされない限りホルムズ海峡を開放しない考えを示した。
一方でトランプ氏は27日、米アクシオスのインタビューでイランとの交渉を続ける意向を示し、「今週の協議を期待」 するとした。アラグチ外相も米NBCに外交の準備ができていると語った。 関係者によると、カタールの仲介で 早ければ28日にも米イランの間接協議 が行われる見込みである。
ただ、ホルムズ海峡とイランの核問題を巡る双方の立場の隔たりは大きく、戦闘終結の道筋は見えていない。
また英警察は27日、米軍がイラン攻撃に使用している英南部フェアフォード空軍基地の周辺で、テロを準備した疑いで男5人を逮捕したと発表した。
【感想】
トランプはこの戦争を終わらせる気がないようだ。どちらかが提案をしても、それを拒否するというのが長いこと続いていて終戦する気がしない。完全な終戦はせずともホルムズ海峡の開放など、世界中に悪影響を及ぼす要素は妥協して欲しいものだ。
●米中|首脳会談の成果文書を公表、AIで対話枠組み
【内容】
ホワイトハウスは25日、24日にワシントンで行った米中首脳会談の成果文書を公表した。 AIのリスクなどを巡る 対話の枠組みを設立 し、次回の協議を 11月までに 開くとした。 AIによる不測の事態に対応するため、2国間の連絡チャンネルを開設 することでも合意した。
このほか、双方が関税の引き下げを進めることや、中国が再来年までに 米国から石炭を2000万トン輸入 することで一致した。 一方、懸案となっていた 台湾問題に関する記載はなかった。
27日には、中国が貸与するジャイアントパンダ2頭が米アトランタに到着した。習近平国家主席は歓迎式典で、パンダを「両国人民の友情の使者」と表現していた。
【感想】
この記事だけ見ると、米中のAIに関する対話は今後もかなり濃密に行われそうでポジティブに捉えられる。ただこの2国はいつバチバチし始めてもおかしくないのであまり期待しないでおく。
●日銀|市場の利上げ到達点予想が2.5%台に上昇
【内容】
金融市場が予想する日銀の政策金利の到達点(ターミナルレート)が上昇している。 24日時点で、日銀が推計する中立金利(1.1〜2.5%)の上限である 2.5%を超えてきた。
日銀の現在の政策金利は1.25%程度である。 原油価格の高止まりや円安を通じた国内インフレ圧力の高まりから、日銀が一段の利上げに踏み切るとの見方が増えていることを映している。一方で、市場の予想は「行き過ぎ」との声もある。
【感想】
日銀の利上げするための要素はかなり揃っている。2.5%は近年の日本においては信じられないような数字だろうが、インフレ率を考えてもおかしくはないと思う。
●日本の非公開株|世界最大の米取引所で売買へ
【内容】
スタートアップなど国内企業の 非公開株の売買が海外市場で始まる。
大手銀行などが出資する証券会社が米欧の専門市場に取り次ぎ、年金基金や政府系ファンドなどの機関投資家が買い手になる。
国内の新興企業は、創業者や投資ファンドの資金回収のため、企業価値が高まらないうちに上場する会社が多い。
上場を急ぐ必要がなくなれば、中長期の視点で成長投資を進めやすくなる。
【感想】
上場の必要性・重要性がどんどん減ってきているように思える。世界を見ても会社が大型化してからIPOするケースが増えてきており、それが主流になりつつあるのかなと感じる。大きいビジネスになればなるほど中長期的な成長投資が不可欠になり非公開でいるメリットが大きい。
●AI|トランプ氏、アンソロピックCEOと初の会食へ/マイクロソフトはコパイロット刷新
【内容】
トランプ米大統領が、米AI新興アンソロピックの ダリオ・アモデイCEOと27日に会食 を予定していることが分かった。
アモデイ氏側の関係者が日経の取材に認めた。 アクシオスによると、トランプ氏がホワイトハウスでの夕食に招待したもので、両者が1対1で会うのは初めて。AIの安全性や開発のあり方などを話し合うとみられる。
アモデイ氏は9月、AI開発のペースを減速させるべき だとの提言を発表している。一方、トランプ氏は開発の減速に消極的な発言をしており、両者の議論が注目される。
一方、米マイクロソフトは25日、AI支援機能 「コパイロット」の大幅刷新 を発表し、株価は一時 4%高 となった。
【感想】
これは興味深いニュース。アンソロピックは米政府とは違う意見を発信したことで干されかけていたが、サービスの質が良すぎて政府も使わざるを得ない状態になっていた。トランプとアンソロピックCEOは考え方が根本的に違うのだろうが、この両者が議論するというのは今後のAI開発にとって大きな一歩かもしれない。
●自動車|日本車、欧州でEV締め出しの危機/中国は海外展開に指針
【内容】
欧州製EVを優遇するEUの産業保護法案が議論されている。 成立すれば、EU域外で生産している日本車は欧州での販売が難しくなる。
16日には仏ストラスブールの欧州議会で、日本自動車工業会と日本政府の幹部、トヨタ・日産・ホンダ・マツダの現地法人の幹部らが集まった。
一方、中国政府は自動車業界に向け、海外市場での行動規範をまとめた指針を公表した。
過度な価格調整をしないこと やアフターサービス網の整備などを盛り込み、品質と信頼性を備えたブランドイメージの構築を急ぐ。
【感想】
欧州では中国EVが猛威を振るっており、EUはそれを懸念してこの法案が出てきた。日本自動車企業の多くはEUに工場を持っており、EUへの販売はそこで生産しているため破壊的な悪影響はなさそうだ。自動車業界は、各地域での地産地消的な要素が今後も確だしいていくかもしれない。
●三菱UFJ|半沢社長「世界トップ5の背中が見えてきた」
【内容】
三菱UFJフィナンシャル・グループの半沢淳一社長は日経のインタビューで、日米欧の主要行で時価総額トップ5に入る目標について 「(世界の)背中が見え始めた」 と語った。
7月には時価総額で初めて日本企業の首位に立っている。
ROEは中長期的に 10%台半ば まで引き上げたい考え。 2027年1〜3月をめどにデジタルバンク 「エムットバンク」 を開業する予定で、金融庁は9月24日に銀行免許を付与した。
【感想】
現在三菱UFJフィナンシャル・グループは世界12位前後であり、5位との差もそこまで大きくなく実現可能性は低くない。特に三菱UFJフィナンシャル・グループはここ数年での時価総額の増幅具合は目を見張るものがあり、このまま成長率を維持すれば十分にトップ5入りは可能になる。
日銀の利上げがこんなところでポジティブに波及してくるのは面白い。
●小林製薬|非公開化検討の報道でストップ高
【内容】
25日の東京市場で小林製薬株に買いが殺到し、ストップ高水準の前日比 1000円(17%)高の6885円 で配分された。年初来高値を約5カ月半ぶりに更新した。
24日夜に株式の非公開化を検討していると伝わったことが材料となった。 日経によると、日本産業推進機構グループ(NSSK)と欧州系投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズの名前が挙がっている。
【感想】
これは買収プレミアムを期待した買いが殺到したという教科書のような例だ。業績がかなり厳しい状態の小林製薬がここまで買われている時点で非公開化の検討は大成功とも言えるだろう。

