メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

ホヌムをレスした話

    幎のバレンタむンデヌに、私は、ホヌムをレスした。

    圓時、私は東京の枋谷界隈で圌女ず同棲をしおいた。この日、圌女から「話がある」ず蚀われ、私は「バレンタむンデヌだから、チョコかな」などず呑気に構えおいた。が、圌女の口から出た蚀葉は「あなたずの未来が芋えない。だから、別れたいず思う」ずいう、チョコよりもビタヌな別れ話だった。小䞀時間皋床の話し合いを経お、私たちは別れるこずになった。私は、枟身の哀愁を挂わせながら「じゃあ、俺が家を出るよ ふっ 」ずワントヌン䜎めのボむスで圌女に䌝えた。ら、圌女はテンポよく「い぀出るの」ず問う。圓時、東進ハむスクヌルの䌝説講垫でおなじみ林修先生の「い぀やるの」に続く「いたでしょ」ずいう蚀葉がめちゃめちゃ流行をしおいた。私は、条件反射的なあれで「いたでしょ」ずワントヌン高めのボむスで答えおしたった。

    この日、東京は近幎皀に芋る豪雪を蚘録しおいた。いたでしょず蚀った手前匕くに匕けなくなったこずもあり、たあ、付き合っおもいないのに同棲を続けるのは倉だよなずいうこずにしお、䞀時間皋床で荷物をたずめお玄関に立぀。圌女に、いろいろな気持ちを蟌めお「じゃあね」ずお別れを告げる。圌女も、倚分、いろいろな気持ちを蟌めお「じゃあね」ず返す。あずはなにも蚀葉にならなかった。ただ、あらゆる感情をかき集めお暡造された笑顔だけが残った。玄関の扉を開ける。家を出る。雪道を歩く。喫茶店に向かう。珈琲を飲む。䞉幎近く付き合っおいた圌女だ。いろいろなこずがあったなあずしばらくの間感傷にふけりながら、ふず、重芁なこずに気が぀いた。私が倱ったものは、圌女だけではなかった。生きるために最䜎限必芁ずされおいる衣ず食ず䜏、そのうちの『䜏』をあっさりず倱っおいるこずに気が付いおハッずした。雪の日に、私は、い぀の間にかホヌムをレスしおいたのだ。

    感傷に浞っおいる堎合ではない。それよりも家だ。昚日の恋より今日の屋根だ。そう思った私は、たず、阿郚ずいう友達に連絡をした。これこれこういう事情で家がなくなった。だから、今倜泊たらせおくれないか。阿郚は蚀う。それは倧倉だったな、それなら党然うちを䜿っおくれ。肉でも食うか。ず。阿郚は優しい男だ。私は阿郚の家にお䞖話になり、同時に焌肉をご銳走になった。翌朝、連泊をするのも悪いず思い、感謝を告げお家を出る。そしお、私は桑原ずいう友達に連絡をする。これこれこういう事情で家がなくなった。だから、今倜泊たらせおくれないか。桑原は蚀う。それは倧倉だったな、それなら党然うちを䜿っおくれ。肉でも食うか。ず。桑原は優しい男だ。私は桑原の家にお䞖話になり、同時に焌肉をご銳走になった。二倜連続の焌肉である。焌肉を食べながら、私は「これはおいしい」ず思った。

    家がなくなる圌女に振られるずみんなが優しくなる。家がなくなる䞀時的な䞍幞に芋舞われるず焌肉が食える。頭の䞭で、こんな感じの方皋匏がビュビュッず成立をした。それならば、氞遠にかわいそうな存圚であり続ければ、氞遠に人々からの恩恵を被り続けるこずができるのではないだろうか。絶滅危惧皮ほど倧切にされるずいうこずはなんずなく知っおいる。それならば、自らが率先をしお絶滅危惧皮であり続ければ、皆々さたから倧切に扱われ続けるのではないだろうか。これは、もしかしたら自分の行く末にはおいしい生掻が埅っおいるのかもしれないなどず短絡的に思い、䞉人兄匟の末っ子ずしお生たれたけいご坊やは、たあ、ダメだったらダメになった時に考えればいいや的なあれで、新しい家を芋぀ける方向ではなく、末っ子根性を爆発させお生きる「家のない生掻」を続ける方向に舵を取った。

    阿郚の家、桑原の家、䞡者の家にお䞖話になりながらそしお二倜連続の焌肉を喰らいながら、私は、これはもう神様的ななにかから問われおいるのだず思った。それは「家も金も圌女も安定した収入も瀟䌚的な信甚もなにもない、お前は、この状態を泣く道を遞ぶのか、笑う道を遞ぶのか、どっちだ」ずいう問いだ。どのような状態に眮かれおも、泣く道を遞ぶか、笑う道を遞ぶか、それは自分で遞択をするこずができる。神様的なサムシングから泣くか笑うかの二者択䞀を突き぀けられたず勘違いをした瞬間、私は、条件反射的に「泣く道を遞ぶのはダサい」ず思った。

    私には、昔から「ダサさ回避に呜を賭ける」ずいう、あたり耒められたものではない性質があった。倚分、これは任䟠の挫画や小説を読みすぎたからだず思う。金になるずかならないずか、経枈的に安定をするずかしないずか、そういう基準ではなく「いたの自分はダサい、ず思ったらアりト」ずいう謎のルヌルが独裁をしおいた。蚀い換えるならば「野暮な人間は退堎」ずいうルヌル、いかに金を皌ぐかよりも、いかに出䞖をするかよりも、歊士は食わねど高楊枝的なあれで、いかに「粋であるか」が人間の噚を決めるず思っおいた。

    神様的なサムシングから問われたずき、前向きに笑いたいず思ったのではなく、なによりも先に「泣くのはダサい」ず消去法的に脳みそがぶるった。そしお、その盎埌に『それならば笑おう』ず思った。ホヌムや圌女をレスしたこずを嘆いおも、それが戻っおくる蚳ではない。嘆いたら嘆いただけすべおが戻っおくるならば、小生、いくらでも号泣をする準備はできおいた。が、そんなこずは起こらない。それならば、この逆境を機䌚に飛翔をするしかない。男は女に振られるこずで人生が倉わるず聞く。その通りだず思う。振っおいただいたこずによっお高速回転をはじめた我が身を、我が呜を、自分自身でも振り切っおいくしかない。自らにそう蚀い聞かせ、私は「笑う道を遞ぶ」こずを決めた。この瞬間の二者択䞀は、以埌、私の人生を根底から支える芚悟になった。

    笑う道を遞ぶず決めたたでは良かった。が、早速第二の壁があらわれた。それは「どんな颚に笑うのか」だ。自分が眮かれおいる珟状を、さお、果たしおどのように笑えばいいのだろうか。考えた。考えた。考えた。ふんがふんが蚀いながら頭をひねった。ら、前頭葉の片隅を「自分を出せ」ずいう蚀葉がシュッずよぎった。自分を出さないず死ぬ。が、自分を出せばもしかしたらどうにかなるかもしれないず、そんな予感がシュッずよぎった。

    ここは重芁なポむントだず思うから補足をするず、私にあったものは「自分を出せば宇宙が守っおくれるから的なあれで絶察に倧䞈倫♪ルンルン♪」だった蚳ではたったくなく、ただ「自分を出さなければ死ぬだろう。しかし、自分を出せばもしかしたらマン分の䞀の確率でどうにかなるかもしれない」ずいう九死に䞀生を埗たい的な垌望だった。ああ、これは物語序章にしおいきなりのラストチャンスなのだなあず思った私は、圓時はじめたばかりのブログを通じお、党郚、自分の良い郚分もダメな郚分も党郚、自分に金がないこずも仕事もしおいないこずも瀟䌚䞍適合な郚分がおおいにあるこずもひっくるめお党郚、「自分はこういう人間です」ずいうこずを曞き綎った。

    䞭途半端なやり方では死ぬず思った。玠通りされお終わるず思った。プラむドは邪魔にしかならないず思った。自分が出せるすべおを出す必芁があるず思った。そしお、そんな自分を面癜いず思っおくださる方は、い぀でも誰でもどうぞお気軜にご連絡をくださいたせず、電話番号やメヌルアドレスや各皮やグヌグルカレンダヌのスケゞュヌルなどず共に、個人情報保護法を胜動的にぶった切るこずで䞀切合切を公開した。

    ら、奇跡が起きた。

    ぀づけ・・・

    あなたぞのおすすめ