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生活は続いている|最終章 氷河期世代へ—— 今、どうしてる

    私は一九七七年生まれだ。
    バブルの余熱のなかで育ち、就職氷河期の入り口で大人になった。

    上を見ればバブル世代。
    下を見ればデジタルネイティブ。
    そのあいだにいた。

    安定もない。
    出世もない。
    資産もない。

    ただ、なんとか二〇二六年までやっている。
    それだけだ。

    同世代の多くは、「ステレオタイプな幸せ」を親世代から見せられて育った。

    持ち家。
    正社員。
    昇進。
    子ども二人。
    退職金。

    だが、そのテンプレートは途中で壊れた。

    最初から距離を置いていた人もいる。
    私も、その一人だ。

    ヒップホップを聴いていた頃、Zeebra『Street Dreams』をよく聴いていた。

    あの曲の中に、どうしても引っかかる一節があった。

    「今どうしてる?」

    その問いだけが、ずっと頭のどこかに残っている。
    それが、この作品を書いた動機でもある。

    気づくと、思い出す相手は決まっていた。

    高校時代に一緒にパチンコを打っていた奴。
    河合塾で並んでいた奴。
    裏原でスニーカーを探していた奴。
    DJブースの横で酒を飲んでいた奴。
    歌舞伎町で夜を過ごしていた奴。

    あいつらは今、どうしてる?

    成功しているかもしれない。
    家庭を持っているかもしれない。
    どこかで静かに生きているかもしれない。
    あるいは、もう会えない人もいる。

    私は、ここにいる。
    主夫として。

    株価を毎日見ながら。
    弁当を作り、掃除をして、川の亀を数え、
    妻に毎朝「おはよう」と送る。

    生存確認のように。

    これは成功譚ではない。
    敗北宣言でもない。
    記録だ。それだけだ。

    氷河期世代の一人が、
    なんとかここまで生きてきたという報告。

    だから聞いてみたい。
    みんな、どうしてる。

    元気でやってるか。

    私は、なんとかやっている。
    あなたは、どうしてる。

    📖 『生活は続いている』連載一覧
    https://note.com/keichan_kiroku/m/ma1f5e8a6304a

     
     
    主夫としての生活や、これまでのことを記録しています。 弁当、家事、日々のこと。 一九七七年生まれ、就職氷河期世代。 『生活は続いている』を連載中。

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