メインコンテンツへスキップ
見出し画像

【詩】胡蝶

    蝶ほど 数奇な生を 紡ぐ 生き物が いるだろうか
    生まれてから しばらくの間は 厭いとわれるほどの 異形いぎょうのものが 蛹という 表向きは 靜かな 時を経て 目もあやな 姿へと変わり 空を飛び 演じるように 舞い踊り 花のもとに 舞い降りて 翅を 動かしながら 蜜を吸う様さまにさえ 人は 足を止め 見入ってしまう けれど

    蝶が ひと度たび そこから 飛び立つと もう 待つ人のもとに 舞い戻ることは ないのだ

    この記事が参加している募集

     
     
    ワニ_K (王仁 慶) 1965年生まれ 訳書 kindle本『ベストマン』 (アビヤシャ作 王仁 慶 訳) https://amzn.to/3OBCBCc

    あなたへのおすすめ