シン・デ・レイラ(16)
エピローグ
ホワイトデー当日、麗羅は波多野先輩と食事をした。
食事の後、先輩は一呼吸置いてから、丁寧にラッピングされた包みを麗羅に渡した。
「麗羅ちゃん。俺ね……麗羅ちゃんのことが好きなんだ。麗羅ちゃん、俺と付き合ってくれないかな?」
先輩は、これまでのどんな決断よりも勇気を振り絞るような声で言った。
「はい! 私も先輩が大好きです。……これで、私たちは恋人ですね」
麗羅は喜色満面で包みを受け取った。
「ホワイトデーのプレゼント、マフラーなんだ。これでも小遣いの半分が飛んじゃったんだけど」
先輩も照れくさそうに、けれど喜びを隠さずに笑った。
(やった! 先輩と恋人になれた。私、本当にシンデレラみたい……!)
その後、二人は夜の遊園地を訪れ、観覧車に乗り込んだ。
ゆっくりと上昇するゴンドラの中、先輩は麗羅の隣に座ると、そっと肩に手を回した。
「愛してるよ、麗羅ちゃん」
煌めく夜景を見下ろしながら、先輩は麗羅に優しくキスをした。
――シンデレラだって、恋を手に入れるためには努力しなくちゃね。
じっと待っているだけじゃなくて、自分から動かなきゃ、何も手に入らないんだから。
fin