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『「介護時間」の光景』②しばらくお待ち下さい

    もうかなり昔のことです。

    17年前の、今日(4月4日)と同じ日に、その日、見て、メモを残した光景がありました。

     この頃は、片道2時間かけて、病院に通い続けて、母の様子を見て、(それは私自身にとっては疲労感からいっても介護だと思うのですが)、病院から帰ってきてから、義母の介護をする、という毎日でした。ただ、入院してから3年目で、母の様子は安定していたので、ちょっとだけ緊張が緩んでいた頃だと思います。

    (なお、私の経歴など、詳細は、note 「介護離職して、10年以上介護をしながら、50歳を超えて臨床心理士になった理由」①~⑤を、参照していただければ、幸いです。ここを、クリックすると、その①にいきます。)


     それでも、その単調な繰り返しの時間の中で、日常の小さな風景の小さな違いに、今よりもはるかに敏感になっていたと思います。それは、家族介護者の独特の緊張感があってこそだと、今から振り返ると、思います。

     ただ、17年前の今日(4月4日)に、気になった光景は、その時の微妙な気持ちの緩みが反映されていると、今から見ると、思います。(多少の修正、加筆をしています)。


    『「介護時間」の光景』②


    しばらくお待ち下さい

     東急東横線のある駅。その中の売店。
     グレーっぽいロールスクリーンのようなカーテン(?)が下ろされている。
     店が閉まっている状態。
     金属製のシャッターではなく、たぶん、一時的に閉まっているようだった。
     そのスクリーンのほぼ真ん中に、
     「しばらくお待ち下さい」
     という文字。
     その大きさが微妙に小ぶりで、大胆に余白をとった、そのレイアウトも絶妙で、なんだかカッコよく見えた。文字が、広い場所に、こじんまりとおさまっていて、気持ちよく見えた。

                      (2003年4月4日)


     東急東横線は、横浜から、田園調布、自由が丘、そして渋谷までつなぐ路線で、社会的には、おしゃれというイメージもあって、だから、フリーペーパーのデザインも、予算もかけられているように思えるし、今もかっこよく思える。

     そうしたイメージを反映するように、駅の中の売店の一時休みのロールスクリーンみたいなものも、そこにある文字の大きさやレイアウトが、デザインとしてお金をかけているようにも見えて、平凡だけど、やっぱりかっこよく見えたのだと思います。

     ただ、そういうものに反応して、そんな風に思えたのは、緊張状態の毎日の中で、少しだけできた余裕があったように思いますし、この日は、もしかしたら、病院に行かずに、どこか別の場所へ息抜きに行った時かもしれない、などと感じました。


     今後も、同じ日付の「介護時間の光景」の記録がありましたら、その時に、やはり、このnoteに掲載させていただきたいと思っています。

    『介護時間」の光景③バス停』も読んでいただけたら、幸いです。クリックすると、リンクしています。


    「介護時間」という独特な時間の流れの中で、そういうとても小さい発見が、自分を支えていたことの一つだったようにも思います。そして、家族介護者としての感覚が、そういう光景を見つけてくれたようにも思います。



    もし、ご興味があれば、

    『介護時間』の光景① 「母娘」

    も、読んでいただければ、幸いです。(クリックするとリンクしています)


     
    #家族介護者    #介護    #介護時間の光景    #日記
    #自己紹介

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    おち・まこと。臨床心理士/公認心理師。元・家族介護者。専門は「家族介護者への心理的支援」。家族介護者への個別の『介護相談』の仕事をしています。「全国の市区町村に、家族介護者のための相談窓口設置」が目標です。週1回更新予定。記事は約600本。東京都在住。

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