社内SEの席を国の調査で数えたら、45万人分がIT業界の外にあった
社内SEの席は少ない。転職の相談を受けていた頃から、私もそう思っていました。国の調査で実際に数えてみると、違っていました。
総務省の就業構造基本調査(2022年)で、情報処理・通信技術者の勤め先を産業ごとに見ると、全国196万8,900人のうち情報通信業、つまりIT業界で働く人が151万6,400人で77.0%。残りの45万2,500人、23.0%はIT業界の外で働いています。製造業が17万6,300人でいちばん多く、卸売・小売業が5万6,100人、金融・保険業が4万400人。
5年前と比べると、外の席は33.0%増えていました。金融・保険業は2倍、公務は2.3倍、製造業も45.9%増です。
足りているのかも見てみました。IPAが2026年7月に公表した「DX動向2026」では、DXを推進する人材が大幅に不足していると答えた企業が、製造業等で54.2%、金融・保険業で51.0%、流通・小売業で50.2%。IT業界は31.3%でした。大幅に足りないと言っているのは、IT業界の外側です。
それでも難しいと言われる理由は、席の数ではなく別のところにあります。同じ調査で、人材像を設定して社内に周知している企業は16.2%、評価基準がない企業は76.1%、必要なスキルを把握できていない企業は52.8%。席は空いているのに、どんな人に座ってほしいかを決めていない会社が半分以上あります。
だから求人票の要件は広く曖昧になり、SESやSIerで積んだ経験がどう評価されるかが読めません。人材紹介で社内SEの面接に送り出したとき、落ちる理由でいちばん多かったのも技術不足ではなく、「うちの業務を分かってもらえるか」でした。
社内SEの仕事が会社によって別物になる話は、以前こちらに書いています。
https://katuzimn.com/shanai-se-yametoke/
席はある。少ないのは1社あたりの数のほうでした。産業別の人数と5年間の変化、業種別の不足率は記事のほうに表で置きました。製造業の中でどの業種に席が集まっているかも書いています。
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