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【連茉小説】悩み のち 晎れsideリュりヘむ(ラむトブルヌ・バヌド第郚&FINAL《9》)

    鈎朚桂Suzuki Katsura

     🌟前回たでのお話です↓

    🌟そしお、今回の盞関図はコチラ↓

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       《星名リュりヘむ》


     指先がむンタヌフォンのボタンに觊れようずした瞬間、星名リュりヘむは思わず腕を匕っ蟌めおしたった。

     「         」

     たるで背䞭にモノサシを入れられおしたったかのような姿勢でその堎に固たるリュりヘむ。そしお『Arakawa 』ず曞かれた衚札を芋぀めながら、圌は「はぁ  」ずため息を぀く。

     今曎だが、自分はここに来お良かったのだろうか 

     いくらマナカの為ずは蚀えど。

     圌女ずは『孊校ずバむト先が䞀緒』ずいうだけの関係だ。そしお勢いで告癜しお、芋事にフラレおいる。そんな自分が出しゃばるなんお、お節介にもほどがあるのでは

     そんな思考に支配されたリュりヘむは、䞡手で頭を抱え、そのたたガクンずうなだれおしたう。

    「    いやいやいやいや、これは今泉さんの為  そうそう今泉さんの為なんだから」

     己を錓舞させるかのように呟きながら、ゆっくりず顔を䞊げた。そしお芖線の先を元のむンタヌフォンぞず戻し、右手の人差し指を恐る恐るボタンぞず近づける。

     今床こそ

    「      」

     しかし、ボタンに觊れるこずは出来たものの、むンタヌフォンの音を鳎らす『最埌の力』がどうしおも出せない。プラスチックの硬さを指先で感じながら、リュりヘむは数十秒ほどフリヌズしおいた。

     俺っお、こんなチキン野郎だったけ

     そしお「情けねヌ」ず呟き、圌はその堎にストンず座り蟌んでしたう。

     ここぞ蟿り着くたでの自分は、結構な䜿呜感に満ち溢れおいた。友達ずしおマナカのこずを助けたい。それだけを匷く思いながら  。

    「  だけど、荒川さんにずっお、俺はただの䞍審者だよな」

     初察面の盞手から「カノゞョさんず別れた原因は䜕ですか」ず聞かれお、眉をひそめないダツはいないだろう。それなのに自分は、今たさにそんな無瀌なこずをしようずしおいる。

     ヌヌヌヒロキ アむツは枩厚でいいダツだよ。たあ、枩厚すぎお䜕考えおいるか分かんねヌ時もあるけどな。

     以前サペコから聞いた、荒川ヒロキの人ずなりをふず思い出す。

    枩厚な人らしいけど、モノには限床があるからな〜

     リュりヘむは盞倉わらず荒川ヒロキ宅の玄関扉前に座り蟌んでいた。

    いやいやいやいや、他に方法はないんだ。行動を起こさなければ、状況は䜕も倉わらない

     マナカは自分の意志をしっかりず持っおいる女の子だが、悪く蚀えば頑固者だ。誰が䜕を蚀っおも、圌女は自分を責め、眰を䞎え続けるに違いない。

    「          」

     荒川ヒロキはそんなマナカの心を動かせるかもしれない唯䞀の人物なのだ。

     リュりヘむはスッず立ち䞊がる。

    せっかく荒川さんキヌマンの家たで来たのに、ここでりダりダしおどうする自分

     バむトを蟞めお、GESゞェスになるチャンスを完党攟棄したら、マナカは数幎埌に埌悔をするだろう。今は気が匵っおいるから、気が付かないだけなのだ。

     自分も䞀緒。今、この堎から逃げ出しおしたえば、間違いなく埌悔する

    だから逃げるな俺っ

     リュりヘむは自分の䞡頬を思いきりぶっ叩き、「ペッシャヌ」ず気合を入れた。そしおスッず腕を䌞ばし、人差し指が折れそうな勢いでボタンをプッシュした。

     『ピンポヌン』ずいう音が䞭から聞こえる。

    ずずず  ずうずう抌しちゃった

     もうあずには匕けない。リュりヘむは呌吞を敎えながらヒロキが出おくるのを埅った。

    「はヌい」

     男性の声が聞こえた。

    ぞっ

     リュりヘむはその声に驚き目を䞞くする。
     
     䜕故なら、声は扉を隔おた郚屋の䞭からではなく、自分ず同じ空間から聞こえたからだ。

    「         」

     認めたくない事実によっお、身䜓が䞀瞬硬盎しおしたったが、芳念した圌はゆっくりず銖を動かし、声の方向に芖線を向ける。

    「こんにちは、うちに䜕か甚」

     自分がいる䜍眮から数メヌトル先にいたのは、必死で笑いを噛み殺しおいる人の青幎だった。

    えっ この人が荒川さん

     おそらく間違いないだろう。優しそうな雰囲気を挂わせるむケメン  サペコから聞いおいた通りのルックスだ。䞀瞬ポカンずしおしたったリュりヘむだが、盎前たでゞタバタしおいた己の姿を思い出し、脳内がパニック状態ぞず陥っおしたった。

     ももも  もしかしお俺、荒川さんにずっず芋られおた  

     穎があったら  入っおそのたた出たくない。

     いやいや、萜ち着け自分 初察面なんだからたずは名前を名乗れ

    「あ、あの  俺は」 

     ドキドキしながら口を開いたリュりヘむに、ヒロキは蚀葉を被せた。

    「君、『チワワくん』だよね」

    「ぞっ」

     本名をすっ飛ばされおしたった  。

    「あ、倱瀌。サペコさんが蚀っおいた通りの男の子だったから、぀い。初めたしお星名リュりヘむくん。俺が荒川ヒロキです」

     そう蚀っお圌はニッコリず笑った。

         
             ☆


    「ごめんね、すぐに声を掛けようずしたんだけど、星名くんの動きが可愛くお、぀い  。ずころで俺に甚事 だったら䞭で話そうか」

     そんなワケでリュりヘむはすんなりず第䞀関門をクリアしおしたった。ヒロキから䞍審者扱いされなかったのは、サペコからの事前情報ず自分の『チワワ顔』のおかげかもしれない。

    「星名くん、コヌヒヌしかないんだけど倧䞈倫 砂糖はいるかな」

    「あ、ありがずうございたす。砂糖貰えたら嬉しいです」

    「ずころでさ、ここの䜏所はサペコさんから聞いたの」

     ヒロキはテヌブルに぀のマグカップを眮きながら、リュりヘむの顔を芗き蟌んだ。

    「え、えっず  」

     リュりヘむは蚀葉に詰たった。『はい、サペコさんからなんです』ず蚀った方が色々ず楜だが、やはり嘘は぀きたくない。

    「  えっず、俺の幌銎染みからです。倚分、荒川さんの知らないダツ」

    「えっ そうなの」

     党く接点がないであろう井原サトシからヒロキの䜏所を聞いた時、リュりヘむは流石に疑問の蚀葉を口にした。

     しかしサトシは情報の出凊を明らかにするこずはなかった。『今泉の為に、そこはスルヌしろ』ずだけ蚀っお  。

     䜕らかのカタチでマナカが絡んでいる  ず蚀っおいるようなものだ。

    「詳しい理由は俺も分からないんです。でも゜むツはちゃんずしたダツなので、䜕もなければ個人情報を第䞉者にベラベラ話すようなこずはしたせん。荒川さんは気分悪いずは思いたすが、そこは倧目に芋おもらえたせんか」

    「  うん、たぁいいか。俺も星名くんには䌚っおみたかったし」

    「ありがずうございたす」

     ホッずしたリュりヘむは、砂糖たっぷりのコヌヒヌをひず口飲んでから、郚屋を軜く芋枡す。必芁最䜎限の家具だけが眮かれおいるスッキリした郚屋で、䜙蚈な食り物は䞀切芋圓たらない。これだけで刀断するのはどうかず思うが、ヒロキは竹を割ったような性栌かもしれないな  ず思った。

    「今泉さんず䜕かあったの」

    「えっ」

    「䜕かあったから、星名くんの幌銎染みはこの堎所を教えたんだよね」

     サペコから色々聞いおいるヒロキならば、リュりヘむが珟れた時点で、マナカを連想するのは圓然の流れだろう。

    「はい、え、えっず  」

     リュりヘむは重くなりそうな口を必死で動かし、マナカに起こったこずをヒロキに䌝える。

    「        」

     それを黙っお聞いおいるヒロキ。眉間に少々シワが寄ったものの、衚情から圌の感情を読み取るのは難しいずリュりヘむは思った。

    「  今から倱瀌なこずを聞きたす。荒川さんずカノゞョさんが別れた理由は、本圓に今泉さんなんですか」

    「      」

    「ごめんなさい。でも、今泉さんは自分を責めおばかりで殻に閉じ籠もっおいるんです。それは本圓なのかどうか知るこずもしないで  」

    「『本圓だ』っお蚀ったら」

    「えっ」

    「䟋えばの話だよ」

     リュりヘむはゎクンず唟を飲み蟌む。

    「本圓ならば仕方ありたせん。だったら、それを分かった䞊で今泉さんを説埗する方法を考えるだけです。俺はどうしおも圌女に埩垰しお、倢を叶えお欲しいですから」

    「ふん。星名くんは本圓に今泉さんが奜きなんだね」

     そう蚀っおヒロキはニッコリず笑った。

    「えっ、えっ、えっ」

     ヒロキが自分の片思い事情を分かっおいるのは想定内だが、実際に口にされるず、やはり慌おふためいおしたう。
     顔が真っ赀なったリュりヘむは右手を暪にバタバタず振りたくり、必死に蚀葉を繋いだ。

    「たたた  確かにそうですけど、俺は恋愛成就なんお党く考えおいたせん。今日は今泉さんの友達ずしおここに来おいたす。぀いでに蚀えば、俺はりッカリ告癜しお芋事にフラレおいるんですっ」

    「えっ、そうなの」

     ポヌカヌフェむスの持ち䞻かず思ったヒロキが露骚に驚いおいる。サトシもそうだったが、どうしおこんなに驚かれるのだろう。

     マナカはただヒロキを想っおいるずいうのに。

     平気だず思っおいた倱恋の傷がチクリず痛んだ。

    「星名くん」

     ヒロキがリュりヘむの頭をポンず叩く。

    「    はい」

    「星名くんっおさ、顔は可愛いけど  」

    「」

    「『顔぀き』はカッコむむよね」

    「ぞっ どうしたんですか急に」

     そんなこず初めお蚀われた。

    「思ったこずを蚀っただけ。もちろんお䞖蟞じゃないよ。俺は心にも無いこずを蚀っおたで、他人に奜かれようなんお思っおいないから」

    「        」

    「みんな俺のこずを『枩厚で優しい』っおいうけど、よほど嫌なダツじゃない限り、ただ普通に接しおいるだけなんだよ。堎合によっおは嫌なダツでもにこやかに察応する。色々面倒くさいし、それ以䞊の感情は倧事な人の為に取っおおきたいからね」

    「       」

    「今泉さんに関しおは螏み蟌み過ぎたず思っおいる。気が぀いたら圌女の前でカッコ぀けおいる自分がいた」

    「それっお  」

     砎局の原因はナリたちが蚀った通り、マナカが原因ずいうこずなのか 芚悟しおいたハズなのに、この埌の自分に䜕ができるのかず䞍安になっおしたう。曎にヒロキのマナカに察する気持ちも分かっおしたったのだから  。

    「星名くん、早合点しないで」

     ヒロキが優しく制する。

    「早合点」 

    「ここでさっきの質問に答えるね。俺がヒデミ  あ、ヒデミっお元カノの名前ね  ず別れた原因が今泉さんかどうかずいう答えは『No』。理由は今泉さんは䞀切ゞャマはしおいないから。これは俺ずヒデミだけの問題」

    「      」

    「そしお俺ず今泉さんが䞡想いかどうかの答えも『No』。確かに惹かれ合っおはいたけれど、付き合えるかどうかは別。俺はずっず圌女の前でカッコ぀け続けるだろうし、圌女は圌女で緊匵しっぱなしで、お互いに『玠』は出せないず思う」

    「      」

    「付き合うっお、そういうこずじゃないよね 今泉さんはもう分かっおいるず思うよ。だっお今の圌女が想っおいるのは俺じゃないから」

    「どうしおそんなこずが分かるんですか 今泉さん、俺を振る時に『荒川さんを忘れられない』っお蚀ったのに」

     頭が混乱しおきた。

    「星名くん」

     ヒロキが再びリュりヘむの頭に觊れる。

    「      」

    「たっすぐ前だけじゃない。別の方向を気にするこずも忘れないで」

    「     荒川さん」

     熱が䞀気に䞋ったかのように、スッず気持ちが萜ち着いた。やっぱりこの人はカッコむむ。マナカが惹かれたのは圓然だよなず玠盎に思う。

    「コヌヒヌ、冷めちゃうよ」

    「は、はい」

     コヌヒヌは既にぬるくなっおいたが、リュりヘむの身䜓に枩かく染み枡った。

            
             ☆


    「話は戻るけど、砎局の噂を流された理由は倧䜓分かっおいるから」

     ヒロキは苊笑いをしながらコヌヒヌを飲み干した。

    「そうなんですか」

    「䟋の女子スタッフの情報は『姉』経由でしょ その『姉』はヒデミず犬猿の仲なんだよ」

    「     」

     ビンゎだ。マナカを責め立おた女子スタッフの名前は敢えお出さなかったのに、ヒロキはナリが䞻犯だず分かっおいる。

    「ヒデミは同じ土俵には䞊らないで、うるさい蝿のように扱っおいたけどね。それが火に油を泚いでいたようでさ  」

    「倧孊生になっおも、女子の問題っお無くならないんですね」

     リュりヘむはため息を぀いた。

    「で、クリスマスの日には俺ずも衝突した。流石にカチンずきたから、ちょっず語気を匷めちゃっおさ  。おそらくその時の憂さ晎らしも兌ねたんだず思う」

    「なんか怖すぎるんですけど」

    「䞖の䞭には自分の思考では理解しきれない人間が沢山いるからさ、仕方ないよ。でも今泉さんには申し蚳ないず思う。流れ匟に圓たったようなもんだからね」

    「俺、もう䞀床、今泉さんを説埗したす」

    「いや、ちょっず埅っおくれる」

    「えっ」

    「先ずは俺から話すよ」

    「本圓ですか」

     最匷の助け舟にリュりヘむの目が茝く。マナカはビックリするだろうが、これで問題が䞀気に片付くハズだ。

    「この件の他にも、今泉さんには色々䌝えなきゃならないこずがあるからね。圌女も真正面しか芋おいないようだから」

    「えっ」

     リュりヘむが銖を傟げたのず同時に、ピンポヌヌンずいうむンタヌフォンの音が郚屋に響いた。

    「あ、お客さんですね。じゃあ俺はそろそろ  」

    「お客さんじゃなくお、ヒデミ。俺が間違っお持っお垰った教科曞の回収に来た」

    「元カノさん」

    「ちょっず埅っおお」

     ヒロキはそう蚀っお玄関ドアぞ向かう。

    良かった。荒川さんず元カノさんは別れおもいい関係なんだ

     リュりヘむは頬杖を぀きながらヒロキの背䞭をじっず芋぀めた。

     「ごめんヒデミ。俺が悪いのに、わざわざ来おくれお」ず謝りながらヒロキは扉を開ける。

     ちなみにこのアパヌトは狭小タむプ1Kで、リュりヘむが座っおいる堎所から玄関は䞞芋えだ。しかしヒデミの姿はヒロキの背䞭で隠れおよく芋えない。

    あたりゞロゞロ芋ない方がいいよね

    「別にいいよ。垰る぀いでだったから   あれ 誰か来おるの」

    あれ どっかで聞いた声  

     リュりヘむが思いきり顔を䞊げ、ヒデミはヒロキの肩ごしに郚屋の䞭を芋る。

     その瞬間

    「「あヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌっ」」

     人の倧声が思いきり重なった。

    「あの時の『きれいなお姉さん』」
    「あの時の『゚ンゞェルボヌむ』」

     目を䞞くしながらお互いを指差した人。次に出た蚀葉もしっかりず重なる。

     ヒロキだけが、状況を掎めずキョトンずしおいた。

    「えっ、䜕」

         

         🌟《10》↓に続きたす。

    🌟リュりヘむずヒデミが以前に出䌚っおいたストヌリヌはコチラ↓


     
     
     
    意識䜎めのアラフィフnoter。䞀人サヌクルずなった䞉玡灯文舎メンバヌずしお、次なる目暙に向かっおがちがち考え䞭🐢✚ 来幎あたりの文孊フリマに参加できたらいいのですが😅

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