
場所の問題――「ねえ、これ捨てておいて」と娘が差し出したもの
ねえ、これ捨てておいてよ。
セブンイレブンから出てきた娘が、プラスチックの容器をいくつか差し出した。
白い化粧クリーム。
ピンク色の透明なボトル。
どれもまだかなり残っている。
だって、ほとんど使わないんだもの。
ちょっと使いにくくて。
新しいのを買ったから。
自宅の洗面台の上には、鏡張りの棚がある。
三面のうち真ん中の棚を空にして、一番下の段にその容器たちを並べた。
ここ、自由に使っていいよ。
数日後。
真ん中の棚には、さまざまなものが並んでいた。
普段使うもの。
友達からもらったもの。
余っているもの。
きれいに間隔をあけて並べられている。
きっと、その全部を使うわけではないのだろう。
それでもいい気がした。
場所の問題だったのか。
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この作品は「日常の薄皮をなでる」シリーズの一篇です。
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