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場所の問題――「ねえ、これ捨てておいて」と娘が差し出したもの

    ねえ、これ捨てておいてよ。

    セブンイレブンから出てきた娘が、プラスチックの容器をいくつか差し出した。

    白い化粧クリーム。
    ピンク色の透明なボトル。

    どれもまだかなり残っている。

    だって、ほとんど使わないんだもの。
    ちょっと使いにくくて。
    新しいのを買ったから。


    自宅の洗面台の上には、鏡張りの棚がある。

    三面のうち真ん中の棚を空にして、一番下の段にその容器たちを並べた。

    ここ、自由に使っていいよ。

    数日後。

    真ん中の棚には、さまざまなものが並んでいた。

    普段使うもの。
    友達からもらったもの。
    余っているもの。

    きれいに間隔をあけて並べられている。

    きっと、その全部を使うわけではないのだろう。

    それでもいい気がした。

    場所の問題だったのか。

    *

    この作品は「日常の薄皮をなでる」シリーズの一篇です。
    他の作品もよろしければ。


     
     
    日常の薄皮をなでるように。 どう生きれば、自分の人生を生きたと言えるのか。 そんなことを考えています。

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