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母ならできると言われるたびに

    二人で並んで歩いている。
    君がつまみを作って、晩酌するのっていいよな、と言われる。
    風が通り過ぎる。

    会社で温度がずれるとき。
    君は分かっているから、うまくやってくれ、と言われる。

    仕事と育児のあいだで、息が詰まる。
    母ならば、できるはずだ、と言われる。

    ――

    私だって。
     
    誰かに、甘えたい。


    *


    この作品は「日常の薄皮をなでる」シリーズの一篇です。
    他の作品もよろしければ。



     
     
    日常の薄皮をなでるように。 どう生きれば、自分の人生を生きたと言えるのか。 そんなことを考えています。

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