
ショートエッセイ:牛丼
義父は牛丼も好きだ。
たまに、家から徒歩2分のチェーン店に、
一人で牛丼弁当を買いに行くことがある。
しかも、何も言わずに出かけて、ホクホク顔で帰ってくる。
今日もそうだった。
前から気になっていたことを、聞いてみた。
「お父さん、牛丼どうやって買ったんですか?」
「現金で」
「じゃなくて、どうやって注文したんですか?」
「わからない」
「ポチポチやらないと買えないじゃないですかー」
「どうやったかなー?」
謎は深まるばかりだ。
あ、と思って質問を変えてみた。
「機械を使わないと注文できないじゃないですかー」
「あー、注文した」
これでわかった。
「店員呼んだんですね?」
「そうだぁ」
聞けば、毎回、「牛丼をくれ」と店員を呼んで、
操作してもらっているらしい。
なるほど。
究極のユーザーインターフェース使い。
さすが。
おわり

▼ こちらのお父さんは、猫に見つめられています。
▼ 姉はイチャモン。私はヘリクツ。
▼ 面白いはずなのに、笑ってもらえない。
