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なんでも描ける人が、描けなくなることがある

    きのした | 抽象画


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    ある日のドローイング


    アニメやゲームの背景美術などに長年携わり、魔法のようにさくさくと、かっこいい絵が描ける人がいます。

    「描くときに迷いがない人」
    私はずっと、そんな人に憧れていました。沢山練習もしました。

    しかし驚いたことに、熟練の背景美術の方々の中から、かなりの頻度で、
    「別に絵を描くことは(もう)好きではない」とか、
    「自分が本当に描きたい絵がわからない」という声を聞いたことがあります。

    こんなになんでもさくさく描けるようになったのに⁈とびっくりしました。

    それを考えると、私は技術を最高レベルまで高めることができなかったことで、逆に、自分の表現にエネルギーを転換できたのかもしれず、それはもしかしたら幸福なのかもしれない、と思いました。

    なんでも描けるということは、瞬時に正解を判断できるということですが、寄り道ができなくなるのかもしれないです。

    寄り道ってなんでしょう?

    自分の意思で正解から降りて、予定になかった驚きと偶然に出会いにいくこと、でしょうか。

    私にとっては、それが、抽象画でした。

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    今日もここまで読んでいただきありがとうございます。

    ドローイングの製作過程など、制作の裏側シリーズはこちらです。


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    抽象画家。描きながら、立ち止まったり迷ったり進んだりすることを言葉にしていきます。 元CGデザイナー20年。 偶然と即興を遊び道具に。 ※サイトマップはプロフィールにあります

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