世界一ゆるい食養生のすすめ。ストイックだった私が、たどり着いた場所
こんにちは、鍼灸師のかんのです。
今日は、
私の「食べること」との付き合い方が、
ずいぶん変わったという話をしたいと思います。
先に言っておくと、
食生活をちゃんとしている方からしたら、
本当にしょうもない話かもしれません。
それでも、よかったらお付き合いくださいね。
昔の私は、かなりストイックでした。
筋トレを始めた頃のこと。
私は食事管理に、それはそれは本気で取り組んでいました。
もともと食べることが大好き。
どうせならからだにいいものを食べたい。
からだづくりにはタンパク質が必須!
そう思って、プロテインを飲みあさり、
海外サイトでサプリや健康食品を山ほど買い込んでいました。
情報を調べては
「これも身体にいいらしい」
「あれも摂らなきゃ!」
よかれと思って、どんどん突き進んでいったのです。
ところが、ある日の健康診断で、
肝臓の数値が悪くなっていました。
やりすぎたのです。
プロテインの飲みすぎです。
職場にボディービルダーの上司がいて、
このことを話すと
「俺たちトレーニーの宿命だよ」
と言われました。俺たち。
からだのためにと思ってやっていたことが、
かえってからだに負担をかけていました。
オーガニック漬けの、数年間。
金融機関の仕事を辞めたあと、
私は鍼灸の学生をしながら、
オーガニックスーパーと
オーガニックコスメ・食品のセレクトショップの
アルバイトを掛け持ちしていました。
同じ時期に、東洋医学系の鍼灸院と
美容鍼灸サロンでも働いていて、
そのあとさらにもうひとつ学校に通いはじめて。
もう、自分でも何がなんだか。
当時の生活の記憶がほとんどありません。
時間の感覚なんて、どこかへ消えていました。
そんなこんなで、
どっぷりオーガニック生活を数年続けました。
ローフードにも興味を持って、
生のナッツをていねいに水に浸して、
専用の機械で乾燥させたりもしていました。
手間ひまかけて、まさに「ちゃんとした」食生活です。
それから数年。
今の私はどうしているかというと。
スーパーで素焼きナッツを買っています。
これが、香ばしくて、本当においしい。
たどり着いた答え。「できる範囲でやればいい」
何年もストイックに突き詰めてみて、
私が心から思ったこと。それは、
「できる限りで、やればいいんじゃない?」
ということでした。
何かを極めようとすると、
人はどうしても極端になってしまいます。
「これは食べちゃダメ」「あれを摂らなきゃ」
が増えていくと、
だんだん食べることそのものが、怖くなってくる。
大好きだったはずの「食べること」が、
いつのまにか、緊張を伴う「管理」に変わっていたのです。
「自分が良いと思うもの」が、良い。
こんな話を聞いたことがあります。
ある方が、健康のために玄米を食べようと、
世界中どこへ行くにも
専用の炊飯器を持ち歩いて玄米を炊いていたそうです。
実際、とても調子がよかった。
ところが最新のアレルギー検査を受けてみたら。
なんと、玄米アレルギーだったというのです。
この話、私はとても好きです。
「からだにいい」とされるものが、
その人にとっても正解とは限らない。
逆に言えば、
自分が「これがいい」と感じて、調子がいいなら、
それがその人にとっての正解なんだ、と。
健康情報は世の中にあふれていますが、
いちばん信じていいのは、
自分のからだの感覚なのかもしれません。
夫の料理で、私は肩の力が抜けた。
私は、今の夫と結婚するまで、
ずっとオーガニック生活を続けていました。
でも結婚してから、
夫の作る料理があまりにおいしくて。
豚肉のかたまりをそのままグツグツ煮たり、
冬にそうめんで「ほうとうもどき」を作ったり、
自由極まりない料理なのですが。
気づけば、私は
食へのこだわりをするりと手放していました。
そうしたら、すごく、気が楽になったのです。
いま私は、「ゆる〜く気をつける」
くらいのスタイルに落ち着いています。
そして不思議なことに、
ガチガチに管理していた頃より、
心もからだも、ずっと健やかな気がしています。
何ごとも、ほどほどに。それが東洋医学
実はこの「ほどほどがいい」という感覚、
東洋医学の根っこにある考え方とぴったり重なります。
東洋医学では
「中庸(ちゅうよう)」をとても大切にします。
多すぎても、少なすぎてもいけない。
極端に偏らず、
まんなかあたりの、ちょうどいいところ。
そこに健やかさが宿る、という考え方です。
食べすぎも、ストイックすぎも、どちらも偏り。
からだにいいはずのことでさえ、やりすぎれば毒になる。
かつて肝臓の数値で叱られた私は、身をもってそれを学びました。
「ちゃんとしなきゃ」とがんばってきた方ほど、
食事にも100点を求めてしまいがちです。
でも、養生に満点はいりません。
やってるだけ、えらい。
そんなわけで、
これからも「世界一ゆるい食養生」と題して、
肩の力を抜いた養生のお話を、
少しずつ書いていきたいと思っています。
きっと、
ちゃんとしている方から見れば、
しょうもない内容ばかりでしょう。
でも、ちょっとでも気をつけてる時点で、
もう、じゅうぶんえらいと思うのです。
完璧じゃなくていい。
できる範囲で、ゆるく、長く。
あなたの「ちょうどいい」を、
これから一緒に見つけていけたら嬉しいです。
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