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noteで初コメントをもらったおばさんの話

    急に考え出すおばさん

    noteに初コメントがついたとき
    ただでさえゆるい情緒が、さらにふにゃっとなりました。
    誰かが読んでくれた。
    それだけで、びっくりするほど反応してしまった話です。
    「読まれたら嬉しい」って気持ち、ありますよね
    (あるってことでお願いします)。

    ★★★

    noteに記事を投稿した。
    初めての投稿だった。
    読まれなくてもいいと思っていた。
    そう思ってるフリをしていた。
    でも本当はちょっとだけ……いや、けっこう読まれたかった。

    投稿したあと、落ち着かなさが体の隅々まで行き渡ってしまい、
    「これはまずい」と判断して、お風呂に入った。
    これはもう、風呂案件だろうという判断である。


    湯船につかっている間、いろんなことを考えていた。
    「今ごろ誰かが読んでいる可能性は……ゼロではない」とか、
    「読まれてたらどうしよう、それはそれでこわい」とか、
    「いやいや、読まれてないと思った方が精神衛生にはいい」とか。

    つまり、思考はまったく止まっていなかった。
    気持ちを整えようと湯に浸かりながら、脳内では全会一致で錯乱が進行していた。


    髪を拭いていたとき、スマホが鳴った。
    noteから通知。

    この段階で、心拍数がやや跳ね上がったのを感じた。
    画面には「コメント:1件」とある。

    この文言を見てから開くまでに、約12秒かかった。
    つまりわたしは、即時反応できるメンタルではなかったということになる。
    内心では「これはnote運営の自動返信ではないか」説まで浮上していた。

    コメントは、本物だった。
    知らない方からで、しかもちゃんと、わたしの記事を読んでくれていた。

    ここでわたしの感情は、静かに爆発した。
    とはいえ、叫んだり泣いたりはしていない。
    具体的には、「おぉう…」という、
    何語とも知れない中間音が口から漏れ出ただけである。
    誰に向けたのかは今でもわからない。とりあえず壁の方向だった。

    そのあと何をしていたかというと、たしか部屋をぐるぐる歩いていた。
    歩きながら、「この気持ちはどう処理したらいいのか」という問いを、
    ずっと自分に投げかけていた。

    自分のことなのに、こころの処理法が分からない。
    感情って、意外とマニュアルがついてこない。


    コメントには、丁寧に返した。
    書いては消して、言葉を選び直して、また書いて。
    何回か繰り返して、ようやく「これでいいかも」というところにたどりついた。

    文字数としては短いけど、
    そのぶん気持ちは、ぎゅうっと詰めたつもり。
    たぶん、高野豆腐くらいには詰まっている。
    味が染みるかどうかは、受け取る側に委ねたい。


    そのあと、なんとなく「何かが起きた日」という感じになってしまい、
    わたしは静かに余韻の中にいた。

    できるだけ冷静を装ったが、
    「わたしのnoteにコメントがついた」という事実が、
    ずっと脳内でぼんやり点滅していた。

    今日は喜びの舞とか踊らずに、おとなしく寝ようと思う。
    でもまた通知が来たら、
    たぶんわたしはまた「おぉう…」と言うと思う。

    そして、またちょっと困る。
    それが今のところの予測である。

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