国産じゃがいも壊滅の危機?④|じゃがいもだけの危機ではない話
皆さま、こんにちは。
いつもお読みいただき、
ありがとうございます。
しつこいようですが、じゃがいもの話です。
↓署名
先日、アルフレッド(ALFRED)さんにも
取り上げていただきました。
ありがとうございます‼️😭✨
こちらの記事↑では、
「日本で種イモがとれなくなる」
↓
「日本のじゃがいもは、海外輸入に依存するしかなくなる」
という懸念から、
途上国がなぜ自立できないのか
という点まで言及して、
将来の日本を案じてくださっています。
ご自身では「陰謀論」と
ご謙遜されていますが、
本当に北海道の畑がダメになれば、
充分にあり得るシナリオだと私は思います。
■ 日本の食料は北海道に支えられている
北海道のカロリーベースの食料自給率は
200%を超えています。
令和6年度の概算で、
食料自給率は、カロリーベースだと
全国38%に対して
北海道227%、秋田221%です。
200%超えてる道県は、
令和6年度は、この2つだけです。
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/attach/pdf/zikyu_10-20.pdf
↑農水省のホームページより
100%を超える道県は他にもありますが、
これほど突出しているのは
北海道と秋田だけです。
日本の食料は、
かなり北海道に依存しています。
だからこれは北海道の問題ではなく、
「日本の問題」なのです。
■ じゃがいもが作れないと、輪作が崩れる
北海道の畑作は、
「じゃがいも→小麦→豆やてんさい」
というように「輪作」をしています。
数年ごとに植えるものを変えて、
土壌を維持する仕組みです。
もし、じゃがいもが作れなくなると、
この輪作の体系が成り立たなくなり、
小麦や豆など、
ほかの作物にも
影響が出るおそれがあります。
■ シストセンチュウの怖さ
ジャガイモシストセンチュウは、
一度畑に入ると、根絶が極めて困難です。
土の中で、卵が長く生き続けるためです。
とくに
種イモの生産には
厳しい検疫基準があり、
汚染された地域では
種イモを作れなくなります。
シスト(この害虫の卵がたくさん入ったカプセル)
は、一度、畑に入ると、
極めて排除が難しいとされています。
このシストセンチュウの汚染が
北海道各地で起こるようになれば、
日本のじゃがいも生産は、
あっという間に
立ち行かなくなるかもしれません。
■ 野菜のタネの話
(じゃがいもとは別の話です)
ここからは、
じゃがいも(種イモで増やす作物)ではなく、
野菜全般のタネの話です。

今、野菜の種苗の多くは
「F1種(エフワンしゅ)」という品種です。
F1種は、
翌年にタネをまくこともできますが、
まいても
形や大きさ、収量がばらついてしまいます。
そのため、
農家さんは毎年、新しいタネを買うのが
実質的に前提になっています。
しかも、日本の農家さんが使う野菜のタネは、
約9割が海外で採種されています。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/hinshu/ikuseisyaken_hogo/attach/pdf/ikuseisyaken_hogo-66.pdf
↑農水省のホームページより
つまり、国内の畑で作っていても、
タネの段階で海外に依存している面が
あるのです。
■ 2020年の種苗法改正
2020年に「種苗法」が改正されました。
登録された新品種については、
農家が収穫物から自分でタネを採って
翌年にまくこと(自家増殖)に、
育成者権者の許諾が必要になりました。
(2022年4月施行)
日本の優れた品種が
海外に流出するのを防ぐ目的がある一方で、
農家の負担が増えるのではないかと
議論を呼びました。
なお、登録されていない一般品種は、
これまで通り自由に増やせます。
↑登録されてない品種はまけます。念のため。
■ 2018年の種子法廃止
余談ですが、2018年に、
いわゆる「種子法(主要農作物種子法)」が
廃止されました。
1952年の制定以来、
コメ・麦・大豆の良質なタネを、
国や都道府県が責任をもって安定供給する
仕組みを定めた法律です。
「民間の参入を促す」という理由で
廃止されましたが、
その後、多くの都道府県が
独自の種子条例をつくり、
公的な種子生産を続けています。
とはいえ、国の枠組みが変わったことで、
将来の体制に不安を感じる声があるのも
事実です。
■ 世界的にも指摘されている「タネの寡占」
世界の種子や農薬の市場は、
ごく少数の多国籍企業に集中しています。
国連の
食料への権利に関する特別報告者などが、
こうした集中が
種子価格の高騰を招き、また、
集中による、育成品種の減少が
品種の多様性の喪失につながると
警鐘を鳴らしてきました。
アルフレッドさんは、
種イモが国内でとれなくなると、
日本のじゃがいもも
同じような状況になることを
懸念されてます。(と、私は解釈しました)
私も心配しています。
というか、そもそも畑が使えなくなる懸念も
あると思います。
ちなみに、
あくまで発展途上国についてですが、
2009年の国連特別報告書の
「概要」部分と、寡占に関する部分の抜粋の
日本語訳をPDFにしました。
(公式の日本語版はありません。
Geminiさんが訳したものを、
さらにClaudeさんが直してPDFにしました)
注意事項はPDF中に記しています。
Claudeさんが書いた寡占に関する部分の要約↓
国連の食料への権利に関する特別報告者(当時)
オリヴィエ・ド・シュッター氏は、
2009年の報告書(A/64/170)で、
種子など農業資材を供給する企業の市場が
寡占的な構造になっていることが、
貧しい農民のアクセスを損ない、
価格を押し上げるおそれがあると
指摘しました。
各国に、
独占禁止法の活用を検討するよう
勧告しています。
国連公式ではありませんので、念のため。
特別報告者は、国連の独立した専門家です。
↓英語原文・全文はこちらから
( A/64/170(2009年))
(日本語はありません。私は英語が苦手です🙇♀️)
あと、こういう資料もあります。↓
カナダのNGO「ETCグループ」の報告書の紹介です。
ETCグループは
企業の寡占化に批判的な立場のNGO
だそうです。
なので、視点の偏りがあるかもしれません。
「小規模農民が食料の70%を供給」
などの数字には
推計方法への異論もあるようですが、
ご参考まで。

国連報告書の全文でも、
保護された品種の種子の
交換・販売が制限されていることへの懸念が
示されています
(主に開発途上国について)
世界の種子・農薬市場は、
バイエル、コルテバ、シンジェンタ、BASFの
4社がほとんどを占めていると言われます。
米国農務省の報告でも、
4社が種子と農薬の販売の過半を占める
とされています。
効率化や技術革新の一方で、
「生命の源」であるタネを
ごく少数の企業が握ることのリスクは、
食料安全保障の面からも見過ごせません。
じゃがいもの問題は、
その入り口にすぎないのかもしれません。
皆さまは、どう思われますか?
良かったら、署名お願いします↓
(アメリカ産の生じゃがいも輸入反対署名)
最後までお読みいただき、
ありがとうございます!
タネの寡占にご興味ある方は、
「アグリビジネス」とかで検索すると、
何か出てくるかもしれません。
「フード・バロン」という言葉もありますが、
少数企業の寡占に批判的な意味で
使われることが多いのは
申し添えておきます。
