マッチョ華道|毎週ショートショートnote
皆さま、こんにちは。
今週も、田原にか様の
【毎週ショートショートnote】に
参加させていただきます!
今週のお題は、
「マッチョ華道」です。
田原さま、いつもご企画ありがとうございます!
毎回、凡人にはとうてい思いつかないお題で
感服してしまいます。
ところで
今週は、記事の最後に
「王子ごっこ」とテーマソングのページへの
リンクもつけております。
よかったら、そちらも
遊んで行っていただけると嬉しいです😆
マッチョ華道
華道の家元に生まれた怜斗(れいと)は、独立を目指していた。
不完全で素朴な佇まいを愛し、時間とともにさびれていくものを愛でる、祖父の「侘び寂び」の精神が、怜斗にはどうしても我慢ならなかった。
ーー俺はもっと華やかで、時間などに負けることのない、永遠の華道を作り上げる!!
野望に燃える怜斗は、ある窯に、真っ赤な舟形花器を注文した。
特注品の全長3メートルの花器を抱え上げるため、彼は筋トレに励んだ。
華道の姿勢はもともと、インナーマッスルを鍛えるのに適しているが、怜斗が欲しいのは、もっと派手で目に見える筋肉だった。
出来上がった花器に、彼は3日かけて花を生けた。
花の中には、1日で枯れそうに思えたものもあった。しかしその花は、夜に花を閉じ、朝になるとまた花ひらいた。
ーーこれが、植物の生命の力か。
怜斗は少し胸にほだされるものを感じたが、作業を続けた。
やがて完成した巨大な作品を、彼は筋肉を活かして持ち上げ、川べりに運んだ。
舟形花器なら、川に置くべきだろうという単純発想である。
彼は汗まみれになりながら、巨大な花の舟を、そっと川に浮かべたーーが、浮くわけはない。
陶器のそれはゴポゴポと音を立て、無惨に川底に沈んだ。
大量の花々が、怒涛のように水面を踊り狂いながら流れて行った。
怜斗は悟った。
ーーああ、これが儚さの美か!!
「ちょっとあんた」
後ろから、肩を叩かれた。
振り向くと、ゴミ袋をさげた、近所のボランティアのおばさんが眉間に皺を寄せていた。
「なんてことするの。川にゴミを捨てないでちょうだい!」
「コスパわる!」
小学生が、笑いながら自転車で走り抜けて行った。
〈了〉
お読みいただき、ありがとうございます😊
なんかまた長すぎました🙇♀️
すみません。
田原さま、ありがとうございます!
王子ごっこはこちらです↓
(ネロ🌙王子さまのご企画へ
参加させていただいております)
曲(Suno製)も置いてます〜
ご覧いただけると嬉しいです!
