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自認ネバヤン日和

    日曜日であればまだ寝ていても許される時間に、ホールのタルトを買った。

    朝市に行ってタルトを買おうという話だったのに、計画性のない私は手提げ袋を持っていき忘れた。その横で、しっかりリュックで来たのに、入れようとすると絶妙に箱が傾いてしまう詰めの甘い同行人。

    左手に鞄、右手タルトを抱えて、コーヒーを求めてお散歩をした。
    直射日光にさらさないように、自分の体の影になる部分にタルトを持って慎重に歩く。

    すでに両手が塞がっている私に代わって、ふたつのホットコーヒーを運んでくれた。

    日向ぼっこできるベンチに腰をおろす。コーヒーを受け取ろうとして、タルトを直射日光に晒してしまった。

    「コーヒー飲めるんだっけ?」と言われて、「おいしく飲めますよ」と答える。
    もう何回したかわからないやりとり。
    その度に納得しない様子で、小学生を見るような目でこちらを見てくる。きっとまた次も聞いてくるのだろう。

    磯に移動して、端っこの濡れない場所に座った。

    しばらく海を眺めていると、隣から「クン活してる」という呟きが聞こえてきた。視線の先には、しきりに岩や漁業用の綱をクンクンしているボーダーコリーがいた。ネーミングセンスがちょっと変なのは、ずっと前からだ。

    クン活わんこは、何歩か海をおとなしく歩いてから、思い出したようにはしゃぎ始めた。

    話の流れで勢いづいてタルトをひっくり返してしまった私に、「クン活わんこの方が理性的だね」と言い放った。

    お散歩を再開し、アイス屋さんに向かった。
    お庭にネモフィラを植える暮らしができたら最高だよね、という話の中で「お花を見に人混みに行くのはなんか違う」と話したら、すごく共感してくれた。
    「なんか」を共有できるのは嬉しい。

    到着したアイス屋さんでは、沢山の種類の中から、3つ好きな味を選んで試食できる。
    試食をする私の横で、試食大丈夫です。と、やけに長い名前をおもむろに読み上げていた。
    そのお店では、月替わりのフレーバーのうち、ひとつだけ様子がおかしい名前が付けられている。それをいきなり頼んだらしい。
    顔に似合わずロックことをするな、と思った。

    お昼すぎに、お昼を食べずに解散した。
    タルトの箱を眺めながら、自宅まで歩く。
    ひっくり返ったりもしたけれど、どうせおいしい。  うまくいかないことも含めて、この人との時間だと思った。
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    タイトル画像について

    漁業権的にアウトの可能性も捨てきれない。
    つまりこれは、子供用の椅子を占領するシュレディンガーのワカメ。

     
     
     
    たぶん役には立ちませんが、暇つぶしにはなるかもしれません。

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