
【ショートショート】半透明ハイキング|透明人間になれる薬
ある博士からもらった薬は、人間が透明になるものだった。
「悪いことには使うなよ」
と注意はされたものの、透明人間ならば何でもできる。
俺はさっそく服を脱ぎ、クスリを飲み込み女湯に入ってみた。
誰も俺がいることに気が付かない。
ならばとストリップショーに入ってみた。
今までは高い金額を払っていたが、ここもフリーパスだ。
楽しくなった俺は、あらゆる場所へ入っていった。
もう、貧乏だからと臆することはない。
だが、そうしているうちに飽きてきた。
「やりすぎると飽きるもんだな」
これが俺の実感だ。
女を見ても想像すらわかなくなるのだから。
「たまには、ハイキングでもしてみるか」
という事で、軽い調子でハイキングに出かけたのだったが、なんと入り口の男に呼び止められた。
「千円いただきます」
え? なんで俺が見えるんだよ?!
男は俺を見下したように言う。
「半透明なんだから、見えるに決まってるでしょ」
どうやら時間切れだったらしい。
俺は素っ裸のまま立ち尽くすしかなかった。
(417文字)
🌸作者コメント🌸
本作品は【毎週ショートショートnote】お題『半透明ハイキング』を元に書きました。
今回はハッピーエンドを書きたいと思ったのですが、書いてみるとギャグ方向へ走ってしまったようです。
透明人間になれたら何をするだろうと考え、出てきたのが女湯に入ること。
さらにはストリップショーの無料見学。
こうなると止まらない主人公ですが、やりすぎると飽きるわけですねw
そこでハイキングも無料だと思ったら、クスリが切れだしていたというオチ。
しかも、服を着たままでは透明人間になれても、服だけが歩くことになるわけですから、もちろん素っ裸。
時間が切れたらどうなるかまで考えていなかった主人公。
どんくさいというか、間抜けというかw
作者的には笑えたんだけど、皆さんはどうでしたか?
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