
【ショートショート】片想いテーマパーク/自分勝手な片想い
私には好きな人がいる。
同じクラスの高野君だ。
中学生になって、彼と出会い私の心は彼で一杯になった。
とはいっても、デートなんてしたことない。
となりのクラスだから、当然会話もなし。
積極的な子なら、どんどん話すんだろうけど、チキンの私には無理。
だから毎日、ベッドに横になって、付き合えたらテーマパークに行こうって、想像している。
手を繋いで、一緒にポップコーンを食べて。
帰りには大きな花火を二人で見る。
そんなデートを想像しながら眠りにつく。
ある夜、彼との夢を見た。
夢だと分かる豪華なテーマパーク。
時間は暗いから、夜だな。
パーク内を手を繋いで歩く。
彼の優しい声が、聞こえてくる。
空に大輪の花が先、彼の手でアゴをクイッ……。
その瞬間見えたのは、ニキビだらけのまん丸い顔!
団子っ鼻に細い眼。
シッカリ握られた手は、ねっとりと汗をかき、まるでカエルだ。
「なんでアンタなのよ!」
思わず手を振り払い、逃げるように駆け出した。
夢とはいえ、あまりにもひどいじゃないか。
翌朝、学校に行くと高野君はいなかった。
その代わり、転校生がいた。
転校生は私を見ると、ニヤリと笑い「ゲコッ」と叫んだ。
ねっとりとしたあの感覚が蘇ってきた。
🌸作者コメント🌸
本作品は、
こちらのお題で書かせていただきました。
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