
【ショートショート】積読美術館・心霊スポット
「なんだよこれ?」
「心霊スポットだよ。
廃村の中に『積読』って名前の美術館があるのさ。
行ってみたいと思わないか?」
気乗りはしないものの、肝試しだと、男ばかり四人で出発した。
だが、どんなに走っても廃村なんてない。
時計を見ると零時を回っている。
もう諦めようと話したとき、突然現れた廃村。
顔を見合わせ、生唾を飲み込み、車から降りる。
不穏な空気を感じながら進む俺たちは、ボロボロの看板を目にした。
「ここだ……」
ドアを開けると蜘蛛の巣が張り、埃にまみれた本が無数に積まれている。
ここに来た証拠にと一冊を手にし、車に戻った。
「大したことなかった」と笑いあっていた時、突然車体を叩かれ、急ブレーキをかける。
目を見開き、怯える俺たちの耳に響いたのは、まるで地獄からの声。
その声は「積んどけ~、積んどけ~」と繰り返している。
俺たちは締め付けられる恐怖の中、持ち帰った本に視線を奪われていた。
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