
【ショートショート】片想いテーマパーク
奴とは幼馴染だった。
子どもの頃は、戦隊ごっこをして遊んだ。
初めてテーマパークに行ったのは、中学生の頃だった。
それからは、毎年一緒に行こうと約束した。
そんなある日、奴から「彼女ができた」と紹介された。
彼女の笑顔は優しくて、奴にぴったりだと思うことにした。
どう頑張っても、自分が、奴の隣に立てるはずはないのだから。
だから、今のままでいい。
自分に言い聞かせた。
ある日、一人でテーマパークに行った。
煌びやかな世界に、幸せそうに笑う恋人たち。
手をつなぎ歩くその姿が、なぜか心を締め付けた。
その時、名前を呼ぶ声がした。
振り返ると奴がいた。
驚いてもいない奴の顔は、かつて見た笑みすら浮かべている。
「彼女は?」
「別れた。
毎年この日に、お前とテーマパークに来る約束だろ」
顔を赤くして照れくさそうに笑う彼。
嬉しい、覚えてくれていたんだね。
でも……。
「こんな格好だから……」
俯き、スカートの裾を引っ張る。
「知ってたよ、本当は女の子だってこと」
世界が光の粒となり、音が消えたーー。
(438文字)
🌸作者コメント🌸
本作品は、
こちらのお題で書かせていただきました。
片思いとか言いつつ、しっかりラストは両想い。
男の子として登場したのに、女性的な心を表現しつつ、片思いの切なさと両思いだったと知った時のうれしさ。
これを410文字で表現するのは、結構難しかったw
難しかったとか書いちゃうと、じゃ、満足した作品になったのかよって突っ込まれそうですねw
はい、満足しておりません。
それどころか、「未熟だ!」という感じですねw
精進、精進。
あ、精進揚げ食べたい……。
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