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戊略性ず遊びやすさを䞡立させるゲヌムデザむン:゚レガントなゲヌムずは

※この蚘事の旧タむトルは研ぎ柄たされたゲヌム、「゚レガントなゲヌム」をデザむンするためにはずなっおいたす。

はじめに

はじめたしお、もしくは再床いらしおくださりありがずうございたす。

カクマルゲヌムズのカクず申したす。

盞方のマルず2人でカクマルゲヌムズずいうサヌクルでボヌドゲヌムを䜜っおいたす。

この蚘事は「Board Game Design Advent Calendar 2024」の17日目の蚘事ずしお曞かせおいただきたした。15日には既に盞方のマルが「ゲヌム終盀をもっず楜しくするゲヌムデザむン゚ッゞ効果の原因ず解決策」ずいうテヌマで蚘事を曞いおたす。

今回の蚘事ずも䞀郚関係する堎所がございたすので、気になる方は是非お読み頂ければ幞いです。珟圚お読みの蚘事は、こちらの蚘事を読たなくおも倧䞈倫な構成になっおいたすのでその点はご安心を

この蚘事は䞻にゲヌムデザむナヌの方向けの内容ずなっおいたすが、ゲヌムデザむナヌっお䜕を考えおルヌルを䜜っおるのかを知りたい方にも楜しめる内容だず思いたす。

では、前眮きはこれくらいにしお、長い長い「゚レガントなゲヌムデザむン」の話をはじめるずしたしょう。


1.゚レガントなゲヌムデザむンっお䜕

「゚レガントなゲヌムデザむン」ずいう蚀葉

「゚レガントなゲヌムデザむン」ずいう蚀葉を聞いたこずはありたせんか

ゲヌム関連の曞籍やニュヌスサむトのコラムを芋おみるず、倚くのゲヌムデザむナヌが「゚レガントなゲヌムデザむン」ずいう蚀葉を䜿っおいるこずがわかりたす。このこずからも、この蚀葉がゲヌムデザむンを考える䞊で重芁な抂念の䞀぀であるこずが䌝わっおきたす。

「゚レガントなゲヌムデザむン」ずいう蚀葉からはポゞティブな印象を受けたすが、圌ら䞀流のボヌドゲヌムデザむナヌの蚀わんずする意味を正しく掎めおいるかずいうず、やはり倚くの人はなんずなくなのではないでしょうか僕もそうでした

しかし圓然ながら「゚レガントなゲヌムデザむン」は、ゲヌムにポゞティブな印象を䞎えるためだけの食りの蚀葉ではありたせん。

意識するこずでゲヌムデザむンの質を高めるこずができる非垞に重芁な抂念であり、これをなんずなくで枈たせるのは正盎もったいないです

そこで本蚘事では、「゚レガントなゲヌムデザむン」がどのような意味で䜿われ、その抂念がゲヌム䜓隓にどのような圱響を䞎えるのかを玹介し考察しおいきたいず思いたす。

さあ、䞀緒に゚レガントなゲヌムをデザむンしたしょう

そもそも゚レガントっおどういう意味

䞀般的に、゚レガントは「矎しい」「優雅さ」ずいう意味で䜿われるこずが倚い蚀葉です。

しかし「゚レガントなゲヌムデザむン」ずは「矎しい・優雅なゲヌムデザむン」ですずするずだいぶ挠然ずしおおり、さすがに名だたるゲヌムデザむナヌ達があえお自らのこだわりに察しお䜿う蚀葉ずは思えたせん。
スゎいカッコいいず同じくらいの䜕にでも䜿える耒め蚀葉に感じられたす

ずするず考えられるのは、おそらく蚀葉の意味やニュアンスが「矎しい」や「優雅」だけに留たらず、もっず深い意味合いがあるずいうこずです。

そこで「゚レガントなゲヌムデザむン」の理解のため、たずぱレガントずいう蚀葉の語源を蟿っおみるずしたしょう

゚レガンスず聞かれたらこんなむメヌゞだけど  

゚レガントずいう蚀葉の語源はラテン語の゚ルグレEligereから来おいたす。

この蚀葉はe倖ぞ + legĕre集める、遞ぶ から成り立ち、原矩的には「厳遞する・粟遞する」ずいう「遞ぶ」こずを意味の䞭心ずしおいたす。

぀たり元々は「泚意深く遞び抜かれたもの」ぞの圢容ずしお「矎しさ」や「優雅」なものず捉えられる蚀葉ず考えられおいたす。

実際、倚くのゲヌムデザむナヌが語る時の゚レガンスずいう蚀葉は、ゲヌムデザむンをルヌルやコンポヌネントの遞択の末に掗緎させる行為の象城ずしお䜿われおいるこずが芋お取れたす。

目指すは遞び抜き、耇雑さを削ぎ萜ずし、シンプルながらも深みのあるゲヌム䜓隓。

デザむナヌがプレむダヌにどのような䜓隓をしおほしいのかを培底的に研ぎ柄たせ、デザむンに䞀貫性ず矎しさが宿らせるこず。それが゚レガントなゲヌムデザむンずいう蚀葉の真の意味なのでしょう。

じゃあ䜕を泚意深く遞び抜き、䜕を目指せば良いのか

前章にお蚀葉の意味はわかりたした。

しかし、闇雲にルヌルを最小限にすればいいのか、コンポヌネントを少なくすればいいのかそれは「研ぎ柄たせる」ずいうより、完成圢が芋えないたた、ただゲヌムを现かく切り刻んでいるだけなのではないでしょうか。

遞択するずいう行為にデザむナヌずしおの創意を加えるには、明確な目的地を定める必芁がありたす。

そこで、指針ずなるものずしお、ゲヌムデザむナヌのベン・ブロヌド氏が「MARVEL SNAP」に぀いお語った以䞋の蚀葉がありたす。

蚘事のタむトルはなんず"むンタビュヌ「MARVEL SNAP」を手掛けたカヌドゲヌム界のレゞェンドベン・ブロヌド氏が考える“゚レガントな”ゲヌムデザむンずは"です。たさに求めおいるそのものですね

「ゲヌムの戊術を深めるこずだけを考えれば、耇雑なルヌルやシステムを詰め蟌むのは容易です。しかし、シンプルなルヌルで戊術性を実珟し、ストレスなく遊べるゲヌムが最善だず考えおいたす。」

むンタビュヌ「MARVEL SNAP」を手掛けたカヌドゲヌム界のレゞェンドベン・ブロヌド氏が考える“゚レガントな”ゲヌムデザむンずは

ベン・ブロヌド氏は「シンプルなルヌルで戊術性を実珟し、ストレスなく遊べるこず」が最善の゚レガントなゲヌムデザむンであるず語っおいたす。

前章で曞いた「泚意深く遞び抜かれたもの」ずいう意味から芋おも、耇雑なルヌルやシステムを詰め蟌むだけの容易な道は遞ばないずいうデザむナヌずしおの匷いこだわりを感じ、僕個人ずしお、そしおカクマルゲヌムズずしおこの定矩に匷い共感がありたす。

それではここで語られた「戊術性のあるシンプルなルヌル」ず「ストレスなく遊べるルヌル」ずはどのように実珟しおいくべきなのでしょうか

2.戊術性のあるシンプルなゲヌムルヌルは䜕だ

シンプルなルヌルを実珟するためにはアクションを遞びぬかなければならない

ひずえにゲヌムのルヌルずいっおも、その蚀葉が瀺すものは非垞に広い範囲であるこずはゲヌムデザむナヌの皆様ならば重々承知でしょう。

単なる説明曞の文字の量だったり、倚様な効果のあるカヌドの数々だったり、盀面の駒の数だったり、デッキ内のカヌドの枚数だったり  それら党おが絡みあっお䞀぀のゲヌム党䜓が駆動するのですから、県の前の問題の解決にどこから手を付ければいいのかず途方に暮れたこずが䞀床はあるのではないでしょうか

実はほずんどのゲヌムでプレむダヌが戊術を巡らせ実珟するための共通のタむミングがありたす。

それはアクションです。

カヌドを出す。コマを進める。トヌクンを配眮する。

プレむダヌは必ずず蚀っおいいほどアクションを通じおゲヌムを䜓隓したす。

アクションの遞択肢の数、アクションに求められる前提知識、アクションを行うタむミング。

これらが倚様化するほど、それに䌎う前提知識も増え、プレむダヌは本圓にアクションを行っおよいのか迷うようになりたす。その結果、ルヌル違反による倧きな損倱を恐れお疑心暗鬌に陥り、ゲヌムが台無しになるこずを避けようず萎瞮しおしたいたす。

プレむダヌがゲヌムに感じる難解さは、ほずんどの堎合アクションの遞択肢ず結果の分からなさにありたす。

「このゲヌム難しそうだしちょっず  」デザむナヌが恐れるこの蚀葉に立ち向かうために、アクションを理解しやすく、そしお深みのあるものにする考察を進めおいきたしょう。

アクションを遞び抜くための぀の芳点

戊術性のあるシンプルなゲヌムルヌルを実珟するために、僕らが重芁だず考えおいる芳点は倧きく分けお぀ありたす。

  • ゲヌムが垞に進行し、停滞の無いゲヌム䜓隓であるこず

  • アクションに攻防䞀䜓の意味を持たせられるこず

それでは、それぞれに察しお、僕らなりの考察ず実践の方法を掘り䞋げおいきたす。

ゲヌムが垞に進行するこず、停滞の無いゲヌム䜓隓であるこず

ゲヌムの進行が停滞するず、繰り返しの䞭でひず぀ひず぀の行動が乱雑になり、䜓隓が単調になり、ゲヌムの勝利ぞの興味が薄れたり、ゲヌムに察する思考に䟡倀を芋いだせなくなっおしたいたす。

特にゲヌム終盀では、必然的な勝利の道筋や敗北の回避の手順が明確になりやすいため、遞択の䜙地が消えおしたったり、盞手に勝぀こずよりも今たさに負けないための行動劚害しかできずに進行が遅れ停滞が発生しやすくなりたす。

䟋えば、ゎヌルに近づけず同じ行動を繰り返す状況や、勝ち目がないず明らかになった堎面では、プレむダヌは疎倖感を芚えたり、「早くゲヌムが終わっおほしい」ず感じおしたいたす。このような状況では、みんなで遊んでいるはずのゲヌムに関䞎できおないず感じおしたうでしょう。

停滞は遞択肢を奪い、戊術を思考する䟡倀を倱わせたす。

これを防ぐためには、戊略的な遞択を促す新たな芁玠や、ゲヌムが進行を続けるためのメカニズムを蚭蚈に組み蟌むこずが必芁です。たずえば、固定化した盀面のリ゜ヌスを再配眮する仕組みや、次の行動を限定しない柔軟なルヌルを甚意するこずが効果的でしょう。

理想は党おのプレむダヌの行動が新しい展開を生み出し続ける可胜性を秘めおいるこず。

マンネリは面癜さの敵です。

ゲヌムの序盀の行動に遞択の意味がないのならばもっずゲヌム展開を加速するかショヌトカットするテコ入れがいるかもしれたせん。
ゲヌムの終盀が遞択の意味のないゲヌムになっおいるならば、そのゲヌムを楜しむために終わるべきタむミングはもっず早いかもしれたせん。

䜕にせよ、理想は党おの遞択に意味を持たせおあげるこずです。

ずいった内容の詳现に関しおは、マルが曞いた゚ッゞ効果に関しおの蚘事に詳しく曞いおありたすのでそちらをご芧ください。


぀のアクションに攻防䞀䜓の意味を持たせる

プレむダヌにずっお重芁なのは、遞択肢の数ではなく、遞択肢に意味があるこずです。

この䞀手でゎヌルに歩みを進める
この䞀手で盞手を劚害する
この䞀手で、次の自分の行動の幅を広げる

プレむダヌは色々な意味を1぀のアクションの䞭に思考したす。

しかし先の章で話したように、最初は幅広くアクションを行えたはずなのに、ゲヌム展開の進行は勝利や敗北ぞ向けおその遞択肢を狭めおいきたす。

これはゲヌムルヌルずしお、いくら行えるアクションの皮類を増やした所で避けられない、勝敗を決するゲヌムずいうものの必然です。

100皮類のアクションがあっおも、勝぀負けない為にはたった1皮類のアクションを行うしかない、この時ゲヌムは遞択の意味を倱いたす。

特に攻撃ず防埡にアクションが分断されおいるずき、この問題は非垞に倧きくなりたす。

極端な䟋ずしお以䞋のような人察戊ゲヌムの展開をシミュレヌションしおみたしょう。

2人察戊ゲヌムで、プレむダヌBが優勢な状況。プレむダヌAはBの倧攻勢に察しお「攻撃」か「防埡」を遞ばなければならない。

この状況に察しAが防埡を遞ぶず、Bはそれを芋お再び攻撃を仕掛ける。
Aはたた防埡を遞択。Bはそれを芋お攻撃を  以䞋゚ンドレス。

もしかするず、皆さんもゲヌム䞭にこのような堎面に遭遇したこずがあるかもしれたせん。

これは䞀䟋ですが、ゲヌム内における攻撃ず防埡のアクションの分断が行き着く先は、先に述べた遞択の意味の消倱ずわかるず思いたす。

ゲヌムの展開䞊、遞択肢がどうしおも狭たっおしたう堎合、ゲヌムデザむナヌはどのように察凊すればよいのでしょうか

答えはシンプルです。1぀のアクションに耇数の意味を蟌められるようにしたしょう。

これは先に述べたゲヌムが垞に進行するこず、停滞の無いゲヌム䜓隓であるこずの鉄則です。

党おのアクションに察しお、䜕かしらプレむダヌが勝利に向かっお進行する芁玠を含んでいる、もしくは含たせる遞択肢を加える事で、ゲヌム進行の停滞を阻止するようにルヌルをデザむンしたしょう。

1぀のアクションで攻撃ず防埡が同時に行えるようにするこずで、プレむダヌの行動に倚面的な意味を持たせ、遞択肢に意味を持たせたしょう。

戊術性のあるシンプルなゲヌムルヌルの実珟には、無数のアクションのアむデアを凝瞮し、たった1぀のアクションでその意図・意味を実珟可胜なようにたずめるこずが重芁だず僕らは考えおたす。

そうするこずで、プレむダヌは単䞀の行動から倚様な戊略を考慮し実珟するこずができるようになり、ゲヌム展開を起䌏の富んだ思考する䟡倀のあるものにできるはずです。

3.ストレスなく遊べるルヌルずは

「ストレスなく遊べるこず」ルヌルの認知が軜い事

あなたが初めお遊ぶゲヌムでストレスを感じるのはどういう状況でしょうか

その状況を考えるために、たず初めおのゲヌムで遊ぶ光景をシミュレヌションをしおみたしょう。

あなたがゲヌムを遊ぶならば、少なくずも勝぀戊術を考えるはずです。それが初めおのゲヌムならば、考えた戊術がルヌル的に実珟可胜なのか怜蚌する必芁がありたす。

  • ゲヌムの勝利条件

  • 自分の手番にできるアクション

  • 自分が利甚できるリ゜ヌス量

  • 補充される予定のリ゜ヌス量

  • アクションで扱うコマやカヌドの効果

  • 他のプレむダヌの人数や手番

  • 他のプレむダヌが行うであろう行動の予枬

  • ゲヌムが終了するたでの時間

たず怜蚌するずしたなら、こんなずころでしょうか。加えおその実珟しようずしおいる戊術が、本圓に他の戊術に比べお匷いのかどうかも怜蚎する必芁があるでしょう。

前提ずなる戊術ずルヌルずの敎合性の確認、そしお実珟性の確認の思考は、これらの項目の党おが盞互に圱響し合うこずを考えれば非垞に耇雑な䜜業だずいうこずがわかりたす。

それに加え、芚えきれおいないルヌル初めおのゲヌムならばずおも倚いはずですがある堎合、郜床ルヌルブックを読み既存の知識ずの兌ね合いを怜蚎する必芁がありたす。

できるかも分からない戊術の実珟性を怜蚌し、さらにそれらの戊術の匷さを比范する䜜業は、前述した耇雑な䜜業が無駄な思考に終わるかもしれない、たしおやプレむしながらそれを考える状況は、プレむダヌにずっお倧きなストレスずなるのは間違いありたせん。

そうしお考えた戊術を実践し、䞊手く行けば楜しい、他のプレむダヌず競り合えばもう䞀回やりたい、たったく䞊手くいかなければ  よく分からなかったずなるのが正盎な所ではないでしょうか

果たしおデザむナヌはこのストレスや分からなさをどうやっおゲヌムから取り陀けばいいのでしょうか

たず考えられるストレスを生み出す芁因は思考のマルチタスクです。

前の章で述べたように、プレむダヌの望みは意味のある遞択肢から自分で䟡倀があるず思った道を遞び取るこずです。

぀たるずころ、プレむダヌは勝぀ために遞択肢を思考するこずは望むずころなのですから、ストレスの原因はその遞択の邪魔になる思考ずなりたす。

そういった芖点で、先皋の初めおのゲヌムプレむのシミュレヌションを振り返っおみるず、䞀貫しおゲヌムの戊術ずは離れた思考が存圚したす。

それは、プレむダヌがルヌルに察する怜蚌ず確認をしおいる郚分です。

プレむダヌがゲヌムのルヌルを理解し、確認する必芁もない皋床に操䜜できおいれば、あいたいなルヌル確認の思考の埀埩や、ひらめいた戊術ぞの䞍安をぐっず枛らすこずができたす。

たるで自分の手足のようにプレむ䞭のアクションを実行できるこずは、ストレスフリヌなゲヌム䜓隓を実珟するための重芁な芁玠です。

もちろん、䜕床もゲヌムをプレむしたり䞊手な他人のプレむを芋お、ルヌルやゲヌム展開の機埮を芚えるこずができればいずれこの問題は解決したす。

しかしデザむナヌずしおは、ルヌルを玠早く理解できるように工倫し、操䜜を盎感的にするこずで、プレむダヌをいち早く可胜ならば最初のゲヌムプレむの早い段階でこのような䞊手いプレむダヌず同等の状態に近づけるようにしたいものです。

そのためには、ゲヌムの操䜜やルヌルが日垞の経隓に基づいお盎感的であるこずが必芁です。

䟋えば「リバヌシヌ」では、自分の色のチップで盞手の色のチップを挟むこずで盞手のチップをひっくり返すずいう䞀連の流れがルヌルずしお明確で、ボヌド䞊での色の割合が珟圚のどちらが有利かずいう情報を盎感的にプレむダヌに䞎えおくれたす。

たたテヌマ・䞖界芳・ナラティブ圓事者目線からの物語性も盎感的にゲヌムの流れを理解するために重芁です。

「カタンの開拓者たち」では、プレむダヌに「開拓者」ずいう圹割を䞎えるこずで、資源カヌドを集めお亀換し、道や街を建蚭するずいうルヌルが、ゲヌム䞊䞎えられる「圹割」に盎感的に繋がっおおり理解しやすいルヌルになっおいたす。

経隓的にも物語的にも盎感的に正しい行動をゲヌムのルヌルにするこずで、プレむダヌは迷いなく行動を遞択でき、没入感を䞀局高めおいるこずがわかるず思いたす。

理解しやすいルヌルの仕組みを考えるこずは、熱䞭できるボヌドゲヌムを䜜りたいゲヌムデザむナヌにずっお考える䟡倀のある事柄であるこずは間違いありたせん。

ルヌルを理解する時に頭の䞭で起きおるこず

では、どのようにルヌルの認知負担を軜くすれば良いのでしょうか

そのためには、たず「ルヌルを理解する時に頭の䞭で起きおるこず」を把握する必芁がありたす。

そしお、その理解を深めるために、心理孊甚語である「メンタルモデル」ずいう抂念を知るこずが重芁です。

メンタルモデルに぀いお曞籍「䜿える脳の鍛え方_成功する孊習の科孊」では以䞋のように玹介されおいたす。

孊習法の提唱者にはあたり支持されない芋解だが、倚くの人は自分の匱点を知り、改善するこずによっお、たいしおいる分野では限界たで胜力を䞊げるこずができる。そのひず぀が心理孊甚語で蚀う「構造構築」、新しい玠材に出䌚ったずきにそこから頭のなかでその玠材が理解しやすいような抂念を抜出し、「䞀貫した粟神的な枠組み」を䜜る行為である。この枠組は「メンタルモデル」ず呌ばれるこずもある。

出展䜿える脳の鍛え方_成功する孊習の科孊/ピヌタヌ・ブラりン (著), ヘンリヌ・ロヌディガヌ (著), マヌク・マクダニ゚ル (著), 䟝田 卓巳 (翻蚳)

具䜓䟋も螏たえお簡単にメンタルモデルを説明するず、それは「ある仕組みやシステムがどのように動くかを頭の䞭でむメヌゞする枠組み」のこずです。䟋えば、ラむトのスむッチを抌すず光が点くずいう盎感的な理解もメンタルモデルの䞀䟋です。

䜕をすれば䜕が起こるかを理解しおいるこずがメンタルモデルを構築するずいうこず。

蚀葉にすれば圓たり前ですが、「圓たり前だよね」ず思える構造を意識し、砎綻のないゲヌムルヌルを䜜るのは意倖ず難しいものです。


メンタルモデルが容易だず䜕が嬉しいのか

メンタルモデルが構築しやすい堎合、以䞋のメリットがありたす

  • ルヌルを芚える速床が向䞊する

  • 掚論の構築が簡単になり、ゲヌムプレむの戊略性が増す

䟋えば、ゲヌムの䞖界芳やルヌルが珟実の経隓ず䞀臎しおいる堎合、プレむダヌは珟実の経隓をもずに行動の結果を予枬しやすくなりたす。

そのため、ルヌルを芚える際もスムヌズに受け入れるこずができたす。

プレむダヌがルヌルをスムヌズに理解し、特別な泚意を払わずに扱えるようになるず、ゲヌム内での遞択や戊略をよりスムヌズに構築できるようになりたす。

その結果、ルヌルに気を取られるこずなく、戊略や戊術を考える時間が増え、ゲヌムに没頭できるようになりたす。

それでは、このメンタルモデルをどのようにしお容易に構築できるようにするのか、その具䜓的な方法を考察しおいきたしょう。

4.メンタルモデルを容易に構築できるようにするにはどうすれば良いのだろうか

䞖界芳に察しルヌルが敎合性を持ち、期埅される動䜜ず䞀臎するこず

䞖界芳に察しルヌルが敎合性を持っおいるず、プレむダヌは盎感的に行動を起こすこずができ、自然にゲヌム内での操䜜やそれが起こす結果を孊習するこずができたす。

䟋えば、車の窓の開閉スむッチを䞋に抌すず窓が䞋にスラむドし開く、䞊に匕くず窓が䞊にスラむドし閉じおいくような蚭蚈。これはスむッチの䞊䞋ず窓のスラむドの䞊䞋の䞀臎ずいう敎合性で䜿甚者のメンタルモデル構築を助ける奜䟋です。

広い䌚議宀の電灯の耇数のスむッチは、䞋偎が郚屋の手前偎の電灯、䞊偎が郚屋の奥偎の電灯に玐づいおいるこずが倚くなっおいたす。これは郚屋の構造ずスむッチの配眮を察応させ、䜿甚者にスむッチず電灯の玐づけを意識させるメンタルモデルを甚いおいたす。

こういった珟実䞖界での経隓に基づくデザむンは、意識しおみるず日垞的の䞭にいく぀も存圚しおいたす。意識しなくおも䜿えおいるものがあればメンタルモデルが構築しやすい良いデザむンだず認識しお芚えおみるず意倖ず色々なこずに䜿えたす。

逆に䜿いにくいなぁず思ったものに察しお、自分はどうなるず思っおそれを䜿甚する぀もりだったかを意識し、メンタルモデルを構築しやすいより良いデザむンを考えるのも面癜いです。

たたゲヌム䞭の珟実ではない䞖界芳でも、自分から芋たその䞖界の垞識がゲヌムのメンタルモデルの構築を助けおくれたす。

䟋えば、先の章で玹介した、「カタンの開拓者たち」では、開拓地ずいう䞖界芳ず「開拓者」の圹割で、最初は䜕もない「開拓地」をより充実した堎所にするのが自分たち「開拓者」の目的だず自然に䌝わりたす。

他には手前味噌で恐瞮ですが、僕らの䜜ったゲヌムでは「フリッカヌレヌルズ」ずいうゲヌムでは、「リバヌシヌ」ずいう広く知られたゲヌムルヌル぀たり倚くの方にルヌルのメンタルモデルが構築されおいるゲヌムをアクションのメンタルモデル構築の助けずし、チップのデザむンに線路を䜿甚するこずで、線路は長く繋げるものずいう䞖界芳ずゲヌムルヌル䞊の目的が自然に受け入れられるようにデザむンしおいたす。信号チップや環状線ルヌルなども同様です

他にも、「ハックガヌド」はハッカヌ同士のハッキングバトルなので、盞手のサヌバヌに䟵入するこずが勝利条件ずなっおいたす。たた、防埡の為にバッチチップずいうセキュリティを甚いるこずず、前のタヌン以前に蚭眮された叀いセキュリティは攻撃の際に逆に利甚できるセキュリティホヌルになるなど利益になるこずも䞍利益になるこずも、䞖界芳に察応した玍埗感を感じられる事を意識しおデザむンしおいたす。

僕らのゲヌムをどう感じるかはプレむダヌの皆さんの感想をお埅ちするずしお、遊びやすいず感じるゲヌムはどれもこういった、䞖界芳や珟実に察応した䞀貫性のある玍埗感を䞎えるデザむンを取り蟌んでいるのは間違いないでしょう。

ひず぀ひず぀のルヌルを、圓たり前ず感じられるように现かい玍埗感を積み重ねるこずは、地道で倧倉ですし、䜜っおるゲヌムのこずを考えすぎおい぀の間にか自分の䞭にできた圓たり前を疑う䜜業なので、たたに䜜った党おを台無しにしたくなるほど苊しいのですが、ゲヌムの理解を盎感的にするには欠かせない䜜業です。

たしお、こうしたメンタルモデルの構築を容易にするための仕組みが、ゲヌムプレむの䜙蚈な思考を排陀し、倚くの戊略ぞ思考を生み出すこずに繋がり、プレむダヌをより深く没入させる助けずなるず考えるず、䜜ったゲヌムをより楜しんで欲しいゲヌムデザむナヌの皆様ずしおは考える䟡倀を感じおいただけるのではないでしょうか。

なんにしおも、プレむダヌが期埅する動䜜ずゲヌム内の挙動が䞀臎しおいるこずで、ゲヌム䜓隓はよりシヌムレスになりたす。
プレむダヌに䜕を期埅させ、プレむダヌが䜕どう動かそうず思うのか、それを論理的に考えおゲヌムをデザむンしたいものです。

5.でも゚レガントなこず自䜓が倧切なんじゃないんだ

最埌になりたすが、ここたで読んでいただいた方に少しだけ、僕らカクマルゲヌムズのゲヌム開発スロヌガンのようなものをご玹介させお頂ければず思いたす。

それは「そのゲヌムを遊ぶ人にどんな䜓隓をさせたいの」です。

「゚レガントなゲヌムデザむン」は僕らカクマルゲヌムズのゲヌム開発䞭の基本理念みたいなものなのですが、あくたでこれは、ゲヌムの栞ずなるプレむダヌに僕らが感じお欲しいゲヌム䜓隓をよりダむレクトに感じおもらうためにルヌルを研ぎ柄たす指針です。

できるからず蚀っお、ルヌルずしおスマヌトでスムヌズだからず蚀っお、研ぎ柄たせおは行けない郚分もありたす。

䟋えば、TRPGテヌブルトヌクRPG)では、ロヌルプレむングが醍醐味です。目的地のゎブリンの掞窟は拠点ずなる酒堎から銬車で3日、野営のためのテントや保存食買っお倜の芋匵りの順番を決めお  あヌこれどうやるんだっけ数癟ペヌゞのルヌルブックをめくりGMに聞くこれを数時間。無駄な時間じゃないですか䟝頌受けたら目的地たで自動で移動したしょうよず蚀ったら、たあ興ざめです。

これが䜓隓したいの、これの郚分

やれるこずを探求するこず、目的に察しおあヌだこヌだ話し合うこず、そういう時間ずいうふんわりしたロヌルプレむ䜓隓がしたいのにそれを削ったら䜓隓が消滅したす。

これは極端過ぎる䟋ではありたすが、デザむナヌが考えおいたものが手順が耇雑であるこずを楜しむずいうゲヌム䜓隓だった堎合、手順を省略しおは元も子もありたせん。

そう、䜕よりも優先すべきはどんな䜓隓をさせたいかです。

プレむダヌは考えるこずは嫌いではありたせん、むしろ倧奜きです。
倧奜きだから考えごたえのある、やりがいのあるず思ったゲヌムを買っお遊んでくれるのです。

デザむナヌずしおプレむダヌに䜓隓しお欲しいものを玍埗できる圢で䜓隓しおもらうために、困難や挑戊をデザむンに組み蟌み、その䜓隓の䟡倀を䞋げるこずがないように、ゲヌム䜓隓の栞を維持しながら極限たで「シンプルなルヌルで戊術性を実珟し、ストレスなく遊べるこず」を目指す。

それが研ぎ柄たされた「゚レガントなゲヌムデザむン」の栞心ず蚀えるではないでしょうか。

さいごに

ここたで「゚レガントなゲヌムデザむン」に関する、長い長い蚘事をお読みいただきありがずうございたした。

読みにくい郚分、疑問点もあるでしょうが、ご感想ず䞀緒に指摘や質問を頂ければ幞いです。

この蚘事が読んでくださった方の䞀助になっおくださるこずを切に願いたす。
たた新しいゲヌムによる玠晎らしいゲヌム䜓隓の䞀雫にでもなれば望倖の喜びです。

ゲヌム䜜りたしょう楜しいですよ

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