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ワークマンは遠い

    ワークマンの靴が、安くて、品質がいいらしい。神コスパだ、鬼コスパだ、という評判をネットで見ていた。


    【ワークマン】で本当に使えるのはこの靴!2900円でもガンガン歩けます。絶対おかしいよこの価格!(シューフィッター佐藤靖青(旧・こまつ) 足と靴のスペシャリスト 2025/4/26)


    ちょうど今履いている靴に穴が空いて、買い替えようと思っていた。ワークマンの靴がほしくなった。


    でも、ワークマンは遠い。

    ワークマンが安いのは、駅の近くなんかにはなく、地価の安いところにあり、接客もなし、包装もなし、宣伝もしない、と徹底的にコストカットしているからだという。


    うち(川崎市麻生区)からいちばん近い店は、神奈川から東京に越境して、町田の田舎のほうにある。

    町田市真光寺という、真光寺川の源流に近いところだ。

    うちからだと4キロ強。歩くと1時間以上、上り降りがあるから、自転車でも20〜30分かかる。


    しかも、連日、暑い中だ。

    でも、日に日に、私の靴底の穴が広がっていく。

    二日前に決心して、町田のワークマンに出かけることにした。自転車で。


    津久井道(世田谷通り)を町田方向に進み、鶴川駅の手前で、鶴川街道を金井方面に曲がる。

    午前中とはいえ、このあたりまでですでに頭がクラクラしてきた。

    鶴川街道から先は、あまり行ったことがない。今年の2月、広袴公園に行った時に通っているはずだが、それ以来だ。

    コメダ珈琲やCoCo壱がある能ヶ谷の繁華街を過ぎると、上り坂になって死にそうになる。


    なんとか坂を越えたあたりに、「最後に炒める第3のカレー」の店があった。

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    町田 最後に炒める第3のカレー★マウンテン 東京都町田市広袴3-1-16 1F・2F


    前から地図上で見て、気になっていた店だ。ネーミングがいいではないか。

    開いていたら帰りに寄りたかったが、あいにくこの日は定休日だった。

    「第3のカレー」の正体は謎のままとなった。


    で、ようやく着いた、ワークマン。

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    ワークマンプラス 町田真光寺店 東京都町田市真光寺3丁目31番4


    自転車を降りると、サドルが裂けて、ワタが出ていた。

    私のは、100%人力自転車で、年季が入ったママチャリだ。必死にペダルを漕いでいるうちに、股でサドルが裂けたらしい。

    ワークマンがいくら安くても、自転車を買い換えなければならなくなれば、結局、高くつく。

    ワークマンは遠すぎる。


    気を取り直して店内に入ると、さすがワークマンだけに、倉庫みたいな、愛想がない内装だ。

    それでも、店内の品々の値段の安さに、だんだん興奮してきた。

    靴売り場も、ただ靴がサイズ別にぶっきらぼうにぶら下がっているだけだが、どれも安い。

    1000円台からある。


    前に書いたように、私は男としては足が小さく、靴の買い物ではさんざん苦労してきた。

    24・5センチだ。25センチからしか用意していない店が多く、何度も涙を飲んできた。

    でも、ワークマンは24・5から、バッチリな品揃えであった。

    私がネットで見て、狙っていた2900円のウォーキングシューズの24・5センチも、ちゃんと吊るしてあった。


    他にもいろいろ目移りしたが、なにしろ接客がないから、自分の直感で決めるしかない。

    2900円のを履いてみると、ちょうどよかったので、これに決めた。

    レジに持っていくと、袋は有料だというから、現物をそのまま持っていくことにした。


    生靴を自転車のカゴに放り込んで、帰路につく。

    帰りは下り坂になるので、比較的楽だ。

    ワークマンで、自分の靴がゲットできてうれしい。


    ずっと非モテで、男としての自信が得られない人生だったが、最後に「ワークマン」として認められたようだ。

    まあ、ワークしてないんだけど。年金マン、ペンションマンだけど。

    年金老人にもいいですね、ワークマン。

    女性向けの靴もあったようだから、ペンションウーマンも使えます。


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    ハイバウンスバラストWALK(ファントムグレー) 税込2900円 *撮影時の光の具合で、片方だけ前面の反射材が光ってます


    昨日、一日履いてみたが、なかなかいい感じ。

    今、柿生駅近辺で、ワークマンの靴を履き、神谷宗幣の髪型をした老人がいたら、それは私です。

    サドルからワタが出た自転車にまたがっていたら、確実です。(探さないでね)



    <参考>


     
     
     
    会社を定年退職し、神奈川県は柿生の里に隠棲する。新聞社、出版社に勤め、記者や編集者をやっていた。独身、孤独を愛する。老人であることを自覚し、記憶力もあやしくなりつつあるので、ここに書き残したいことを書き残しておく。世間から引退したので、社交は望みません。

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