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ピタゴラス式パプリカの詰め物と毒蛇エレオノーラ


    ビーガンディナーのメインディッシュ「ピタゴラス風パプリカの詰め物」。
    これはステファニア・ジャンノッティのレシピ本「粉砂糖」に出てくるのでもう30年以上前から時々作る。
    若干手間のかかる野菜料理だけどその分満足感も高い逸品。
    夏野菜の料理なので、暑い日は前日に用意して冷蔵庫で冷やした物をサーブするのも味が染みて美味しいです。

    1781年にプーリア出身の美食家ヴィンチェンツォ・コッラードによって書かれた「貴族と文人のためのピタゴラス式または薬草食について」("Del cibo pitagorico ovvero erbaceo per uso de' Nobili e de' Letterati" )の中にあるレシピ。

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    パルマ図書館デジタル版の「貴族と文人のためのピタゴラス式または薬草食について」の表紙https://flippingbooks.comune.parma.it/Libri/CORRADO-CIBO PITAGORICO/2/

    「ピタゴラス式食事」とは何か。
    古代ギリシャではまるで東洋のように「輪廻転生」の思想に基づく厳格な菜食主義(ベジタリアニズム)と、魂の浄化や健康維持を目的とした節食がされていたと言います。
    ピタゴラスと言うと、ピタゴラスの定義、とか数学や哲学の功績を最初に思い浮かべる人も多いかも知れませんが、実はそれ以上に熱心な宗教家だったとか。

    なので、勿論菜食でビーガンレシピです。

    ラケーレ達を招待してビーガンディナーを企画しようと思いついた時に最初に決めたのはこれ。
    というのも数年前の夏、私とパオラの自転車旅行に参加したいと言っていたキャーラをパオラに紹介するために開いた夕食会の時に作り、後日キャーラから「美味しかったからレシピが欲しい」と言われたので「粉砂糖」のページの写真を撮って送ったら「凄い!歴史的なレシピ」と感心していた思い出の料理でもあるから。

    数年前のその8月上旬の夕、キャーラもパオラもビーガンではなのに、大半がバカンスに出かけてしまったミラノの街で一人で退屈していた同じアパートのエレオノーラが何かしようよ、しようよと言うので間違って招待してしまった時の事だ。彼女がビーガンだったためにこのレシピを選んだ。

    キャーラもパオラも控えめで「私、私」と自分の話をするタイプではないのに比べ、夫と「同じ屋根の下で別居状態」にあったエレオノーラは面白おかしく脚色していたとはいえ自分の旦那の悪口を一晩中ぶっちゃけ、初対面のキャーラにもパオラにも目もくれず一人で喋りまくっていた。正直、呼んだのを深く後悔した。本来の目的だったキャーラとパオラの親交を深めることにも、勿論ならなかった…。

    食後に顔を出したパオラの恋人も散々夫の愚痴を聞かされ、後日「旦那に同情する」と言っていたのと同様、蛇のようにトグロを巻いて毒づいて待っている妻のいる家に毎日帰るエレオノーラの夫に私は長年感心と同情をしていたが、二人は今年やっと別居を決めたようで、家を売って別々の場所に転出していった。旦那さんにとっては生まれて育った家なのに。
    その方が二人のためにいいのかも知れない。

    ・・・・・・・・・・

    さてレシピ。

    久々に作るので写真は試作用で2人前。
    完成写真がいまひとつなので、8日に8人分料理したら写真を差し替えるかも。

    <材料>

    ・小さめパプリカ 黄色 2個

    ・大きめナス 1個  約350g

    ・塩漬けケッパー 一握り

    ・黒オリーブ 40g

    ・プチトマト 数個

    ・オレガノ 3、4つまみ(多めが美味しい)

    ・パン粉 大さじ山盛り2杯(重要)

    ・ニンニク 2かけ

    ・オリーブオイル

    <作り方>

    1・パプリカはヘタとタネを取り、薄皮が剥けるよう中華鍋で全面焦がすように焼きます。
    写真では爆発しないよう穴だけ開けていますが、ヘタとタネは先に取ってしまった方が簡単です。
    オリジナルレシピではオーブンで焼きますが、中華鍋でグリルにするのでもOK。

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    2・1のパプリカに適当に火が通ったら紙袋に入れるか布巾に包んで蒸らし、冷ましてから薄皮を剥きます。
    *蒸らすと薄皮が剥きやすくなります。
    *このレシピで唯一難しいのはパプリカの形を崩さないように火を通し薄皮を剥く事だけ。今回試作の2個中1個は形が崩れてしまったので、パプリカの詰め物ではなく「パプリカ巻き」にしています。

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    3・中華鍋を熱し8ミリ程度にスライスしたナスをグリルにし、軽く塩をしてオリーブオイルも軽くスプレーしておきます。
    *オリジナルレシピはナスを揚げますが、私は油っぽくなりすぎるのでいつもグリルで作ります。
    よく火が通り、中がトロリとしたら、さらに細かく切っておきます。

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    4・中華鍋かフライパンにオリーブオイル適量にニンニクを炒め、パン粉を加え狐色になるまで炒めます。
    *ニンニクを後から取り出したいときは潰すだけ、残して良い時は微塵切りにして入れます。

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    5・4に塩を洗い落とした塩漬けケッパー 、黒オリーブ、刻んだトマト、オレガノを入れてよく炒め、最後に3のナスを加え更に炒め、これが詰め物の具になります。

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    6・2のパプリカに5の具を詰め、オリジナルレシピではオーブンで30分焼くとありますが、蓋をしたフライパンに弱火で加熱するのでもOK。
    *パプリカも具も火が通っているのに何故加熱?と初めは不思議でしたが一緒に焼くと味が馴染み、とても美味しくなるのです。

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