
完璧なルールはいらない。「頑張らないフォルダ整理術」がじわじわ効いてくる理由
きっかけはパクりだった
あるプロジェクトで、同僚が共有してくれていたフォルダがありました。顧客別のファイルを管理するため、まずアルファベットのフォルダを作り、その中に顧客名のフォルダを入れるという、シンプルな構造でした。
特別なことではないかもしれません。でも見た瞬間に「これだ」と思いました。ルールがあるだけで、探す時間が劇的に減る。頭で考えなくても、自然に目的のフォルダへたどり着ける。
その発想を、自分の業務に応用したのが、この「頑張らないフォルダ整理術」です。アルファベットではなく番号にして、自分流にゆるくアレンジしました。
そしてこの「ルールをつけると探しやすくなる」という発想は、前回紹介したエクセルのリンク集にも繋がっています。根っこは同じ、「探す時間をゼロにしたい」というシンプルな動機です。
第1章:フォルダに番号をつける、でも完璧に並べない
フォルダの整理というと、「最初にきちんと設計してから作る」というイメージがあるかもしれません。でも私のやり方は逆です。
思いついた順番で、とにかく作る。
たとえばこんな感じです。
01_製品情報
11_製品問合せ
「01の次は02じゃないの?」と思った方、正解です。でも、あえて飛ばしています。
理由はシンプルで、後から挟めるようにするためです。
01と02が隣り合っていると、間に新しいフォルダを入れたくなったとき、番号を振り直す必要が出てきます。これが地味に面倒で、「まあいいか」となってそのまま放置——気づいたら整理されていない、という悪循環に陥ります。
番号を飛ばしておけば、関連するフォルダが後から増えても、自然に挟むことができます。
01_製品情報
11_製品問合せ
12_クレーム
「クレームは製品問合せに近いから、11の隣に置きたい」と思ったとき、12番がすでに空いている。それだけで、整理し直す手間がゼロになります。
完璧な順番より、「後から挟める余白」を最初から意識する。これが、頑張らずに長続きするフォルダ整理の第一歩です。
第2章:ファイル名は「テーマ名_日付」だけ決める
フォルダの次は、ファイル名の話です。
ファイル名のルールを決めようとすると、つい考えすぎてしまいます。「バージョン番号をつけるべきか」「担当者名は入れるべきか」「日付は前につけるか後ろにつけるか」——考えているうちに時間が溶けて、結局ルールが定まらないまま、なんとなく名前をつけ続ける。そんな経験はないでしょうか。
私が決めたルールは、たったひとつです。
「テーマ名_日付」
たとえばこんな感じです。
生産計画会議_20260401
生産計画会議_20260408
〇〇社(外注先)定期ミーティング_20260403
これだけで、二つのことが同時に解決します。
ひとつは、テーマごとにファイルが視覚的にまとまること。「生産計画会議」で始まるファイルは自然に隣り合って並ぶので、探す手間がありません。
もうひとつは、同じテーマのファイルが自動的に日付順に並ぶこと。「一番新しいものはどれだっけ?」と迷う必要がなくなります。(※コツは、月と日を必ず2桁で「0401」のように書くこと。これだけでPCが綺麗に順番通りに並べてくれます)
それ以上のルールは決めていません。担当者名も、バージョン番号も、不要です。「テーマ名_日付」さえ守れば、あとは自由。ルールは少ないほど、頑張らなくていい。頑張らないから、続く。
第3章:tmpフォルダが「迷い」を解決する
フォルダ整理で一番困るのは、「このファイル、捨てていいのかな?」という迷いです。
古いバージョンのファイル、使うかどうかわからない資料、一応残しておきたいけど邪魔なもの——こういった「判断を保留したいファイル」が、フォルダの中に溜まっていくと、どこに何があるかわからなくなります。
そこで私が作ったのが、「tmp」フォルダです。
tmpとは「temporary(テンポラリ)」、つまり「一時的な」という意味です。使い方はシンプルです。
迷ったら、とりあえずtmpに放り込む。
捨てるか悩んだファイル、一つ前のバージョン、「念のため残しておきたい」もの——判断が必要なものは全部ここに入れます。判断を先送りにしていいのです。
1ヶ月に一度見直して、明らかに不要なものだけ捨てる。それほどの容量でなければ、捨てることすら考えない。このフォルダがあるだけで、「迷う時間」がゼロになります。迷ったらtmp、それだけです。
もう一つ、このフォルダには副次的な効果があります。サブフォルダを深く作らなくて済むのです。「どの階層に入れるべきか」と悩んだときも、とりあえずtmpに放り込めばいい。深い階層を作らない方が、結果的に探しやすくなります。
迷ったらtmp。判断は後でいい。それだけで、フォルダの中がずいぶんスッキリします。
第4章:頑張らないルールは、人にも伝わりやすい
このフォルダ整理術を、一緒に働くパートタイマーの方に話したことがあります。
前回の記事で紹介したエクセル仕事術(※ここに前回の記事のURLをリンクします)と合わせて、「こんなやり方をしているんですよ」と、雑談のついでに共有した感じです。やるかどうかは本人に任せました。「こうしなさい」とは言いませんでした。
前回のときも感じたことですが、「押しつけない」ことが大事だと思っています。
綺麗に整備されたマニュアルを渡して「このとおりにやってください」と言うより、「私はこうやっています、参考になれば」と伝える方が、相手が自分のものにしやすい。
頑張らないルールだからこそ、自分流にアレンジしてもらいやすい。完璧なシステムを押しつけられると、「守らなければ」というプレッシャーになりますが、頑張らなくていいルールなら「自分にもできそう」と思ってもらえます。
私自身、このやり方を同僚から「パクった」ところから始まりました。誰かのやり方を見て、真似て、自分流にアレンジする。その連鎖が、職場全体をじわじわ変えていくのだと思っています。
頑張らないから、広がる。広がるから、資産になる。
おわりに:頑張らないから、続く。続くから、資産になる
この記事でお伝えしたことをまとめます。
1. フォルダに番号をつける。でも完璧に並べない。後から挟める余白を意識する。
2. ファイル名は「テーマ名_日付(8桁)」だけ決める。それ以上のルールは要らない。
3. 迷ったらtmpに放り込む。判断は後でいい。
4. 頑張らないルールだから、人にも伝わりやすい。押しつけないから、広がる。
完璧なフォルダ整理を目指すと、続きません。最初にルールを作り込むほど、守れなくなったときに嫌になる。
頑張らなくていいんです。
思いついた順番でフォルダを作って、ファイル名に日付をつけて、迷ったらtmpに放り込む。それだけで、明日の自分が少し楽になります。
頑張らないから、続く。続くから、じわじわ効いてくる。そして気づいたときには、自分だけでなく、周りの人にも伝わっている——。
まず今日、一番よく使うフォルダに「01_」とつけるところから始めてみてください。それだけでいいです。
以下の記事も参考にしていただき、日々の業務から少しでもがんばりが少なくなればいいなと思います。